第69回  2001年の恋人達 / SHI-SHONEN

1.KISS KISS KISS / 2.写して、鏡 / 3.スタティック・ブギ / 4.パラソルの下で / 5.2001年の恋人達 / 6.彼と仔犬と私 / 7.4月の薬草 / 8.水晶のピラミッド // 9.瞳はサンセット・グロウ / 10.5回目のキス /11.手編みの天使 / 12.タイトロープ

とうとうSHI-SHONENのアルバムが再発されることとなりました。(^^)P−VINEのテクノ歌謡シリーズの一環として、5・6・7月に各1枚ずつ発売されるのです。(近所に扱ってくれそうな店のない僕は、直接メール出して注文しましたけどね。)

今回はラスト・アルバムにあたる「2001年の恋人達」と12インチの「DO DO DO」とのカップリングです。「DO DO DO」のほうは、ライヴ・ヴァージョンとシングル曲を加えた形で3月にポリスターから再発されていたのですが、「2001年の恋人達」のほうは、久々のCD化になります。

このアルバムでのSHI-SHONENは、すでに戸田誠司さんと福原まりさんのユニットになっていますけど、楽曲はかなりPOPなものが多いので、僕のお気に入りなのですけどね。

M1は、オープニングにふさわしいポップ・テューンです。ライヴ映えしそうですね、この曲は。戸田さんのヴォーカルも、ヘタウマ加減がバツグンです。M2は、福原さんの曲です。ロマンチックなイントロをかき消すように強烈なビートが刻まれ始め、どこまでもロマンティックなメロディーがそれに乗っかって流れていきます。

M3も戸田さんのエキゾチックなメロディーが印象的な曲です。音的には「エレ・ポップ」(死語だけど)なんですけど、メロディー・ラインやアレンジの根底にはビートルズの匂いが垣間見られます。そしてM4。実は、僕の一番好きな曲なのだけど、福原さんのヘタウマヴォーカルの極みが聴かれます。歌詞も凄くいいんだよね、ホント。

タイトル・チューンのM5も、戸田さんのメロディーが秀悦です。アルバムを通して、考え抜かれた繊細なアレンジが素晴らしいのだけど、特にこの曲のアレンジは最高ですね。音色のひとつひとつまでが完璧にハマっています。

せわしなさそうでゆったりした(矛盾してるようだけど、そういう表現になっちゃいました。(^^;)インスト・ナンバーのM6を挟んでのM7は、福原さんのリリカルなメロディーが光る曲です。これで声がエキセントリックだったらほとんどケイト・ブッシュになるのだけど、福原さんのヴォーカルでは絶対にそうはなりません。(^^)

(もとのアルバムでは)ラスト・ナンバーのM8は、徐々に盛り上がっていくタイプの曲です。メロディーのメリハリは少ないのですが、それを感じさせないアレンジの妙というところでしょうか。

残りの4曲は「DO DO DO」からのナンバーです。この頃は、SHI-SHONENもまだバンドの形態をとっていました。楽曲的には、どれもポップさを前面に押し出した感じの曲ですね。

M9のはじめのパートを聴くとほとんどの人がモンキーズの「デイドリーム・ビリーヴァー」を思い起こすと思いますが、メロディーもアレンジもホントにポップな曲です。感想のソロのサックスの音色が異質に感じるくらいですよ。キャッチーなサビのメロディーも素敵です。M10は当時のベーシストの渡辺さんの曲です。ちょっとたどたどしいリズムで曲が流れるのですが、サビになると、そこはかとなく小田和正のメロディーになっていきます。(^^;アレンジ的には、70年代ブリティッシュ・ロックの味わいがありますね。凝っています、はい。

M11は福原まり風のフレンチ・ポップスというところでしょうか。60年代を彷彿させるメロディーが、80年代風のビートに乗って紡がれていきます。クラシカルなアレンジも心地よいですね。M12は、60年代風のメロディーとフレーズをニュー・ウェーヴ風に味付けしましたって感じの曲です。聴いた後に一番耳に残った曲でした。

ということで、SHI-SHONENが一番POPだった時代の2枚をカップリングしたこのCD、やっぱり何度聴いても飽きませんね。楽曲とアレンジの勝利というところでしょうか。ちょっと普通の店では取り寄せてくれない(おまけに、P−VINEの新譜案内のチラシにもCD番号が書いていなかったので、正直なところちと困ったんだけどね。(^^;)かもしれないレーベルだけど、探して買う価値のあるアルバムですよ、ホント。

 < 2001年の恋人達 / SHI-SHONEN / JPN / P-VINE / PCD-1331 >


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