第55回 WHATEVER HAPPEND TO FUN / CANDY

SIDE A : 1.WHATEVER HAPPENED TO FUN / 2.TURN IT UP LOUD / 3.AMERICAN KIX / 4.LAST RADIO SHOW

SIDE B : 1.KIDS IN THE CITY / 2.WEKEND BOY / 3.THE FIRST TIME / 4.ELECTRIC NIGHTS / 5.LONELY HEARTS

 今日紹介するキャンディーは、85年にデビューしたアメリカン・ハード・ポップ・バンドです。日本では、ガンズ&ローゼズに加入していたギルビー・クラークがいたバンドという認識のほうが大きいかもしれませんけどね。でも、キャンディーの持ち味は、シングル向きの3分間ポップの世界なのです。いわゆる「音楽おたく」みたく、4人で7000枚のレコードを持っていたという彼らですが、そのコレクションのほとんどすべてがゴキゲンなシングル盤(ポップ・ソング)だというだけあって、このデビュー・アルバムの楽曲も、全曲シングルにできそうなハード・ポップ・チューンなのです。(^^)

 ちょっと聴くと、よくある普通のアメリカン・ロックのサウンドに聞こえますが、よくよくメロディーやコーラスに耳を傾けると、楽曲のあちらこちらから60年代〜70年代の香りが漂ってくるのです。(時には、ビーチ・ボーイズやベンチャーズの香りすらしますよ。)どの曲も「明るく甘く格好良く」キマったポップン・ロール((^^;)ですよ。

 タイトル・トラックのA1は、オープニングにふさわしいロックン・ロールナンバーです。60年代の方法論を踏襲したサビのコーラスもいいできです。A2は、どことなくブライアン・アダムスっぽいアレンジで始まりますね。A4は、落ち着いたギターのアルペジオにストリングス(たぶんキーボードですけどね。)も交え、ちょっと聴かせてくれるバラードですね....と思いきや、突然に元気なポップ・ロックン・ロールへと曲想は移行します。で、また最初の感じに戻って終わるのですが、やたら元気な曲が多いアルバムの中で、曲の半分だけでも変化をつけてアクセントにしようとする意図ですかね。

 B1は、またまたとびっきりのポップなロックン・ロールです。イントロからのドラムのビートも格好良く、掛け合い風のコーラスもいい感じで、シングルに一番向いているんじゃないかな。B3は、ビートの利いた中にもファルセット・コーラスの美しい曲です。甘酸っぱいメロディーも素敵だし、僕の一番のお気に入りです。B4も、伸び伸びとしたアメリカン・ロックですね。

 全体と通して見ると、元気な曲が多すぎて、最初から最後までハイ・テンションで突っ走るという感じのアルバムですね。1曲1曲を聴くのにはいいんだけど、通すとちょっと疲れるかなって気がしました。A4のスロー・パートみたいな曲が、B2かB3あたりにもう「1曲でもあれば、もっとまとまった印象になるでしょうから、惜しいところです。

 そう言えば、彼らは、デビューした頃はラットとかのLAメタル(それも、ハード・ロックというよりはロックン・ロール系のバンドですね)の前座をしていたそうで、結構ブーイングも浴びていたそうですが、それにも負けずにポップな姿勢を貫いたのは立派です。アルバムを通して、明るく伸びやかに響くギルビーのギターの音は、この頃ならではのものだったんでしょうね。(^^)

それでは、また次回にね。 

< WHATEVER HAPPENED TO FUN / CANDY / JPN / MERCURY / 28PP-1016>


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