第54回 LEA HART & THE ROLL UPS / LEA HART & THE ROLL UPS

SIDE A : 1.IT'S NEW TO ME / 2.GETAWAY / 3.LAST NIGHT / 4.STRANGE LOVE / 5.BREAKDOWN

SIDE B : 1.SECRET LOVE / 2.CAN I BRING YOU LOVE / 3.BLACKMAIL / 4.COVER GIRL / 5.YOUR LOVE AFFAIR'S OVER NOW

 今日紹介するのは、僕の好きなアーティストの一人、リー・ハートです。彼を知らない人も多いと思うのですが、知ってる人でも、「リー・ハート」の名前で思い浮かぶサウンドは千差万別だと思います。何故なら、(最後に書きますけど、)彼の音楽性はポップからハード・ロックへとずいぶんと変化しているのですから。(グッバイのところでも書いたかもしれないけど、アイドル系〜ポップ・バンド〜ハード・ロックと、野村義男とよく似た感じのアーティストですね。)

 リー・ハートが日本で知られたのは、80年にイアン・ミッチェル・バンドのメンバーとして来日した時でしょう。まあ、レコードに参加していたわけではなく、来日前にメンバーが辞めたので、急遽ギターの腕を買われてメンバーになったそうです。彼は、それ以外にもジョーン・ジェットのアルバムにも参加しているし、バグルスと仕事をしたこともあるそうです。彼はもともと79年にロールアップス名義でアルバムをリリースしているのですが、82年にギターのロブ以外のメンバーを替えて再デビューしたというわけです。このアルバムでも、リーの持ち味である「ギターの利いたポップ・チューン」というサウンドが存分に味わえますよ。

 A1は、アルバムの最初にふさわしいゴキゲンなポップ・チューンです。リーのポップな部分が最良の形で表れていますね。最初のシングルでもあります。A2は、ポップな中にもブリティッシュ・ロックの匂いを漂わせる曲です。A3は、バブルガム・ポップスの香りのする曲ですね。A4は、エレ・ポップ風のキーボードが目立っていますが、間奏のハーモニー・ツインが印象的です。A5はどっしりとしたリズムの曲で、アレンジを変えたらHMとしても演れそうな感じですね。ここでもリーのギターワークは見事です。

 B1は、ニュー・ロマンティック風のキーボードとハードなギター・リフにのったポップ・チューンです。B2はディスコ〜ユーロ・ビート調の曲ですね。B3はロール・アップス(当時は別のメンバーでしたが)のデビュー・シングルになった曲のリメイクです。特にポップな曲想で、いかにもシングル向けの曲ですね。B4は、ちょっと曲想を変えて、ピアノを使った曲です。アルバムの中では、一番ブリティッシュ・ポップ色の強い曲ですし、僕もお気に入りの曲ですよ。B5は、軽いビートのポップ・チューンです。ここでも素敵なギター・ワークが聴けますよ。

 ということで、「とびっきり」というわけではありませんが、良くできたポップ・アルバムだと思います。(^^)

 この後の彼らですが、同じ年にリーのソロ・シングルを発表した後に来日し、アン・ルイスの「ラ・セゾン」のアルバムに、プロデューサーと演奏陣として参加します。このアルバムの全曲のバックを務めた他、バック・バンドとしてTV等にも出演していました。(余談ですが、ジュリーの書いた「ラ・セゾン」だけど、ウルトラ・ヴォックスから苦情はこなかったのかな?「ニュー・ヨーロピアンズ」そっくりだったもんね。(^^;)

 リーはその後、楽曲を提供した関係で知り合いになっていたパナッシュのメンバー達とハード・ポップ・バンドのヤー・ヤーを結成しましたが、(よくできたアルバムだったのだけど)売れずに解散。そして、彼はハード・ロック・バンドのファーストウエイに参加します。

 ここからの彼は、完全にハード・ロックの人になってしまいました。日本でO.V.A.「敵は海賊」のサントラを手がけたのをきっかけに、デニス・ストラットンやポール・ディアノらを交えたプロジェクト・アルバムを立て続けに発表しました。後に発表された自分のソロ・アルバムも、完全にハード・ロック・アルバムですね。まあ、この頃の彼の関わったアルバムの曲は、同じ曲を何度も再録音していたりするのですけどね。彼は今でもハード・ロック系のプロジェクトには関わっているようです。彼の場合、もともと声質もポップな曲に合う人なので、もう一度ポップ・アルバムを創ってもらいたいなって思うんですけどね。

 それでは、また。

< LEA HART & THE ROLL UPS / LEA HART & THE ROLL UPS / JPN / VICTOR / VIP-6813>


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