第46回 綿の国星 / 大島弓子I

1.ねむれない夜 /2.夏の来る日 /3.ベティさん /4.ひぐらし /5.海にいるのは /6.舞台袖の天使 /7.マジック /8.ラスト・ヒンデンブルグ /9.綿の国星 /10.ぐみ

 今日は、ちょっと毛色の違ったCDの紹介です。今でこそコミック・イメージ・アルバムというジャンルのCDが数多く市場を賑わせていますが、これは、その先駆ともいうべきアルバムです。でも、ここのコーナーで紹介する以上、普通のアルバムと思ってもらっては困ります。大島弓子さんの代表作のイメージアルバム化ということで、ムーン・ライダーズが全面参加のうえ、ヴォーカルは松尾清憲さんなのです。(松尾さんにとっては初の録音盤だとか。)歌詞は大島弓子さんご本人ですが、字数を無視した(とご本人は言われてますが(^^;)詞にムーンライダーズの面々が見事な曲をつけています。そんなわけで、できあがったこのアルバムは、極上のポップ・アルバムとして仕上がっています。

 もともとは80年の発売ですから、当時はLPでした。M1〜M5がA面、M6〜M10がB面だったのですが、当時の宣伝資料によると、A面はポップ人間向き、B面はおちこみ人間向きに作られているそうです。(^^;

 M1では、草と昆虫の名前を連ねた歌詞(昔ファーブル少年だった僕は嗜好をくすぐられちゃいますよ〜)を、印象的なギターとキーボードでエレ・ポップ(死語かな?)調に刻んでいきます。松尾さんのぶっ飛んだヴォーカルと絡み合って、カッコいい曲に仕上がっています。僕の一番のお気に入りです。(^^)M2はアコギが美しいゆったりした曲です。M3はすこぶるポップな曲で、ギター・リフが印象的です。M4は日本情緒情溢れるもの悲しい曲ですね。クラシカルなキーボードのアレンジが見事です。M5はゆったりしたマイナー調のポップ・チューンです。これも僕のお気に入りですよ。

 M6はエレ・ポップ調のイントロから、一転、軽快な曲想に変わります。アメリカン・ポップ・ロック調のギターのバッキングが心地よいです〜。間奏は、後の松尾さんのソロの曲につながるようなアレンジが伺えます。M7はメジャーとマイナーのメロディーが変幻自在に絡み合う、どこか懐かしいサウンドの曲です。凝ったアレンジですよね。M8は落ち着いたメロディー(伊勢正三さんのメロディーに近いものがあります)の曲です。途中のヴォコーダーのところを聴くと、どうしてもYMOを思い出しますよね。間奏の白井さんのアバンギャルドなギターが印象的です。M9は一応、タイトル曲になるのかな?キーボードの印象的な曲ですね。間奏のギターやバッキングのギター・オーケストレーションもカッコいいですよ。(^^)M10はリリカルなピアノの印象的な曲です。(ちょっと暗いけどね。)

 ということで、いろんな曲想の曲がちりばめられたアルバムでした。(後半が「おちこみ人間向き」というのがよくわからないんですけどね。)このCDは、ちょっとマイナーなレーベルから出ているので、大都市以外では入手が難しいかもしれませんが、最近、メジャー・レーベルから映画のサントラとの2枚組で再発されています。音を聞きたい人はそっちのほうが入手しやすいと思いますよ。でもね、オリジナル仕様のこのジャケットには捨てがたいモノがあるなあと、やっぱり思ってしまうのです、うん。(^^)

< 綿の国星 / 大島弓子I/ JPN / VIVID / CHOP D-054>


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