第39回 NASTY POP / NASTY POP

SIDE A : 1.STAGE AND PLAYS / 2.PLAY IT LOUD - I DON'T KNOW / 3.PRETTY AUTHOR / 4.THE BALLAD OF DOODIE HANDSTAND / 5.TICKING FAST / 6.THE INVISIBLE KID

SIDE B : 1.LADY SINGS / 2.LONELY KING / 3.AIRS AND GRACES / 4.CROW / 5. ONE OF THOSE DAYS / 6.COUNTRY LOVER

 雑誌「ストレンジ・デイズ」創刊号にセカンドアルバムが紹介されていたナスティ・ポップのファーストアルバムです。アイランドから75年に出ています。僕は、レコード・フェアのバーゲンコーナーで300円で入手しました。実は、B1に再生不能の傷があるという理由でこの値段だったのですが、かけてみるとなんとか聴くことはできました。(ちょっとラッキーかな?)

 それにしても、ひねくれたバンド名ですよね。でも、音のほうは、最高にポップなロック・チューンが詰まっていました。もちろん、一筋縄ではいかない曲想のものも多いのですが、そんな中でストレートなハード・ポップのA3やバラードのB3を聴くと優れた作曲センスもよくわかりますし、A2やA5を聴けば演奏力の高さもわかります。そんな実力に裏打ちされた「ちょっとひねくれたポップ」というのがアルバム全体の印象です。

 A1は、ちょっとしゃれたジャジーなピアノに導かれて始まる、ブリティッシュな匂いがぷんぷんする曲です。クールなギターの音がゾクゾクするほどカッコいいですよ。A2はちょっとファンキーな曲です。演奏はジャズ・プログレっぽい展開を見せてくれますし、歌になると、ベースの感じが似ているためか、どことなくフロイドっぽくも聞こえます。(声質は全然違うんですけどね。)A3は、ストレートなポップ・チューンです。このバンドが本気でポップ・ロックを演奏したら凄いアルバムができるだろうなって思わせるだけの曲ですね。最後がちょっと間延びするのだけど、シングル向きの曲です。A4はレゲエビートも取り入れた軽快な曲です。10CCが書きそうな曲ですね。そう思って聴いてみれば、サウンドもそれっぽく聴こえます。ある意味では、アルバム中一番ポップな曲でもあります。A5は、プログレっぽい曲で、キーボードが印象的に鳴り響きます。間奏のキーボードとギターの掛け合いやキーボードとギターのソロは好きだなあ。なんとなくキャメルっぽい感じもしますね。A6は、ゆったりしたアメリカン・タイプのバラードです。スライド・ギターも印象的です。

 B1は、ちょっとハードなギターにぶ厚いコーラスが絡む曲です。ホント、ギターが凄くカッコいいですね。(安かったから仕方ないけど、傷によるノイズが悔やまれます。)B2は落ち着いたバラードナンバーです。ちょっとアメリカンな感じも受けます。B3は、またゆったりとしたバラードです。ブラスやドラムなど、いたるところにビートルズの影響がうかがえる佳曲ですね。B4は、どことなく10CCやセイラーみたいな感じの曲です。(というか、同時期のバンドですから、ルーツが同じということなんでしょうね。)これぞブリティッシュという感じの曲です。ギターとキーボードも印象的ですね。B5は、またまたセイラーみたいな感じの曲ですね。フランジャーを聴かせたギターとコーラスが印象的です。やはりビートルズへのオマージュが窺えますけれど。ラストあたりは、完全に「リボルバー」サウンドですしね。(^^)最後は静かなバラードとミッドテンポの2パートが絡み合う曲です。まるでポール・マッカートニーが書きそうな感じですね。メロディーもフックが効いて、いかにもブリティッシュな趣きです。最後はプログレっぽい展開から大所帯のコーラスを挟んで壮大なギター・ソロまで見せてくれます。(この感じって、やっぱりビートルズだよね。)

 ということで、変幻自在の曲が散りばめられた好アルバムだと思います。ブリティッシュ・ポップが好きな人にはたまらない一枚ですね。

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