第28回  STREET FEVER / MOON MARTIN

SIDE A : 1.FIVE DAYS FEVER / 2.SIGNAL FOR HELP / 3.PUSHED AROUND / 4.LOVE GONE BAD / 5.STRANDED

SIDE B : 1.BREAKOUT TONIGHT / 2.BAD NEWS / 3.NO DICE / 4.WHISPERS / 5.CROSS YOUR FINGER / 6.ROLLIN' IN MY ROLLS

 ムーン・マーティンと言っても、覚えている人は少ないのではないでしょうか。日本では、ほとんど売れなかった人ですから。(^^;でも、彼の曲は、ロバート・パーマーやミンク・デヴィルやポインター・シスターズなどが取り上げたりしているのです。また、セッション・ミュージシャンとしては、リンダ・ロンシュタットやグラム・パーソンズなどと一緒に仕事をしていたりします。そんな彼が80年に発表した3作目のアルバムが、この「ストリート・フィーバー」です。

 僕がこのアルバムを買ったのも、いわゆる「ジャケ買い」でした。裏ジャケの彼はセンスのかけらもない服装をしていますが((^^;)、表ジャケのカッコ良さは、僕の購買意欲をそそりました。(あるいはギター弾きならわかっていただけるかもしれませんけれど。)これほど表ジャケと裏ジャケの落差の大きいアルバムも珍しいです〜。(^^;

 音のほうですが、基本的にはポップなメロディーのシンプルなロックン・ロールとバラードです。まあ、「ポップ」と言う味付けよりもロックン・ロールという味付けのほうが濃いですけどね。一口で言うと、「オールディーズ・ロック・ンロールの80年代風解釈」ということになりましょうか。

 楽曲的には、シングルになったA2や、B1、B3に代表されるポップン・ロール、A4やB4(佳曲ですよ)などのミディアム・テンポのバラード、ラス・バラードの匂いがするB2など、どの曲もよくできたロック・ナンバーです。(でも、残念ながら、「これだ!」という特徴がないので、全体的に地味な印象を受けます。)

 でも、完全に頭3つくらい抜けているのがA3です。80年代ニュー・ウェーヴの影響がうかがえますが、シンプルなギターの刻みに乗って、ヘナヘナの「ヘタウマ」ヴォーカルがからむという曲になっています。この曲がなければ、僕のレコードラックにこのアルバムが今まで残っていることはなかったでしょう。どこがどういう風にいいのかというのは言葉では説明しにくいのですが、この「ヘナヘナ」具合が凄くいい、としか言いようがありません。(余談ですが、僕が松尾清憲さんの「5月のSUICIDE」をはじめて聴いたときに、即座に頭に浮かんだのがこの曲です。メロディー、アレンジ、唄、曲想、どれをとっても全く共通点のない曲なんですけどね。その理由は、今でも自分でもさっぱりわかりません。(^^;)

 EDSELレーベルから、このアルバムと次の「MISTERY TICKET」とのカップリングで2in 1のCD(EDCD-433)が出ています。でも、中古屋さんにレコードがあれば、300円コーナーだろうな、きっと。(なんか、悪い意味じゃなくて、それが良く似合いそうなアルバムなんだけどね。(^^))

 < STREET FEVER / MOON MARTIN / JPN / TOSHIBA / ECS-81392 >


ご感想とかご意見とかがありましたら、どしどしメールくださいね。