第11回 CITY / ROGER McGUIN & CHRIS HILMAN 

 1.WHO TOUGHT THE NIGHT / 2.ONE MORE CHANCE / 3.WON'T LET YOU DOWN / 4.STREET TALK / 5.CITY / 6.SKATE DATE / 7.GIVIN' HERSELF AWAY / 8.DEEPER IN / 9.PAINTED FIRE / 10.LET ME DOWN EASY

 今日は元バースのロジャー・マッギンとクリス・ヒルマンのデュオ・アルバムです。(ゲスト的な扱いでジーン・クラークが参加していますが、このひとつ前の作品は、3人の名義でした。)1980年に発表されたアルバムなのですが、CDになったのはわりと最近で、1996年のことです。(その前でも、2枚のベスト盤に分かれた形で、全曲収録されていましたけどね。)僕は、ずっとアメリカ盤のLPで聴いていたのですが、中古屋さんでCDをたまたま見つけた時は、大喜びしたものです。(^^)

 バーズと言えば、「ミスタータンブリン・マン」に代表されるフォーク・ロックとしてのイメージと、中期からのカントリー・ロックのイメージが強いかもしれませんね。でも、このアルバムには、見事なポップ・チューンが(駄曲なしで)全10曲びっしりと詰まっています。(^^)サウンド的には、A.O.R.に近いものがありますけどね。

 レゲエのリズムをうまく取り入れて、サビから極めつけのポップ・サウンドに持っていくM2は、(確か、最初のシングルになったと思いますが、)ヒット性も十分の名曲です。

 ジーン・クラーク作のM3は、イントロから、ロジャーの弾く懐かしの12弦サウンドに飾られた佳曲です。これもシングルにしてもおかしくないほどのポップなメロディーとヒット性を持っています。間奏の12弦のソロは、哀愁味溢れるフレーズといい、ゾクゾクしてきますよ。(^^)初期のバーズが好きな人に。そうそう、ポップと言えば、ひたすらポップなロックン・ロールのM6も、聴いていてウキウキしてきます。

 M1,M4,M8は、ちょっとアップ・テンポ気味に、心地よいマイナー・メロディーのロックンロールを聴かせてくれます。M4では、ハーモニー・ツインなんてやってまして、思わずにんまりしてしまいますしね。

 タイトル曲のM5は、コーラスワークを含んだアレンジの妙技を見せてくれてます。幻想的な曲ですね。

 哀愁のメロディーと言えばM7です。メロディー、コーラス、ギター・ソロと、哀愁の嵐です。(^^;このへんの曲になると、同じ時期(二人になってから)のアメリカの音に似ているように思えます。

 アルバムは、エヴァリー・ブラザーズを彷彿させる美しいメロディーとコーラスのM10で終わりを告げます。全編的にスティール・ギターがフィーチャーされているので気づきにくいのですが、ホント、エヴァリー・ブラザーズへのオマージュで作ったんじゃないかなと思えるくらいの曲です。ロック・パイルのオマケEPが好きな人は、聴いてみて損はないですよ。僕の一番のお気に入りです。(ニック・ロウ&デイヴ・エドモンズで聴いてみたくなるくらいにね。)

 ということで、バーズのサウンドを求める人には、ちょっと違うかなと思いますけれど、良くできたアルバムには違いありません。昔出たレコードコレクター誌では、「前作に比べると音の厚みがなくなった」と評されていますけれど、個人的にはこのアルバムのほうを気に入っています。(ひとえに、M10が入っているからなのですけどね。)確かに、前作のほうがいいできだと思いますし、クオリティも高いのですけれどね。(^^)

< CITY / ROGER McGUIN・CHRIS HILMAN featuring GENE CLARK / ONE WAY RECORD/ S21-18503/ U.S.>


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