第4回  THROUGH THE BARRICADES / SPANDAU BALLET

 

 1.BARRICADES-INTRODUCTION / 2.CROSS THE LINE / 3.MAN IN CHANGES / 4.HOW MANY LIES / 5.VIRGIN / 6.FIGHT FOR OURSELVS / 7.SWEPT / 8.SNAKES AND LOVERS / 9.THROUGH THE BARRICADES

 スパンダー・バレエの通算5作目の作品です。CDはずっと前から持っていたのだけど、最近、レコード・フェアのバーゲン・コーナーで、イギリス盤のLPを見つけたので、「PLUS SPECIAL FOLD-OUT POSTER」の文字に釣られて買ってしまいました。(^^;

 スパンダー・バレエといえば、デュラン・デュランやカルチャー・クラブやカジャグーグーなんかと共に、ニュー・ロマンティック旋風(第2次ブリティッシュ・インヴェンジョンともいふ。)の時にデビューしたバンドです。日本ではアイドルっぽい捉えられ方をしていたので、あまり聴いてない人も多いかもしれませんね。一番売れた曲は「TRUE」という曲で、シングルもアルバムも大ヒットしました。ですから、いまだにスパンドゥーといえば「トゥルー」ってイメージがついてまわります。そうそう、ちょっと前に出た「一発屋」特集のCDコンピレーションにも、入っていたりして、悲しかったことを覚えています。

 ところで、このバンド、1枚目ははニュ−・ロマンティック、続いてホワイト・ファンクという風にどんどんイメージを替えてきたバンドです。でも、3枚目以降の「ソウル・ミュージックへの愛着を隠し味にしたポップ」という、本来の嗜好に戻ってからは、ずっとその路線の音できています。

 確かに、一番売れたのは「トゥルー」、最高傑作は(たとえ全米50位でも)「パレード」だとは思います。でも、レコード会社とのトラブルを抱えた後のこのアルバムには、他のアルバムでは見えにくい彼らの意地と誇りが見えてきます。だから、僕は、このアルバムが一番好きなのです。

 今までの路線の曲では、2,3,5のように、シングル・カットにふさわしい曲が並んでいます。でも、ファースト・シングルの6はともかく、あとのシングルには、彼らはあえて9や4といった、新しいタイプの曲を選んでいます。セカンド・シングルの9ですが、アコースティック・ギターを前面に出したバラードです。この曲だけでも、このアルバムの存在価値があるでしょう。

 スパンドゥーは、その3年後に「ハート・ライク・ア・スカイ」というアルバムを出したのですが、それを最後に音楽界から消えていきました。(次のアルバムがあるのなら、教えてくださいね。)ボーカルのトニー・ハドレーとギターのゲーリー・ケンプは、ソロ・アルバムも出したのですけれど、どちらも話題にはなりませんでした。

 そうそう、僕がその後、ゲーリー・ケンプの姿を見たのは、映画館のスクリーンでした。「ボディー・ガード」でマネージャー役をやっていた男こそ、彼だったのです。とても懐かしかったですよ。

 最後に、「トゥルー」の発売の時のゲイリーの言葉を紹介して終わることにしましょう。僕がいつも「曲」について思っていることと、一緒でしたから。

 「今度のアルバムはすごいものになるよ。いい曲ばかりが詰まっているんだ。出来たばかりの曲を、ギター1本で歌っ  ても、ほんとに最高のメロディーばかりなんだよ。サウンドの飾りなんて必要ないんだ。」


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