第33回 ニック先生のニュー・アルバム 

 前回のニック先生の記事のアップから、ずいぶん経ってしまいました。ファンの皆様、すみませんでした。でも、今回は、待ってもらった甲斐のある内容だと思いますよ。(^^)

ちまたのニック先生がらみの掲示板等で話題になっているのが、待ちに待ったニュー・アルバムのことだというのは、ここに訪れるみなさんならご存じですよね。実は、その音源を入手したのです〜!!!!アメリカでは、11月発売予定のニュー・アルバムのサンプル盤が流出していまして、それを無事にゲットできたということなのですけどね。某オークションサイトでは2回の落札価格がともに150ドルを超えていて、さすがに僕にも手が出なかったのですが、このたび運良く少し安く手に入れることができました。(^^)

イギリス盤の発売は9月の予定で、日本盤は同時か少し早くなるんじゃないかなぁという噂(=未確認情報)ですので、実際の音を聴くことができるのはずいぶん先の話だと思っていただけに、ちょっと嬉しいアイテムです。

では、1曲ずつレビューしていくことにしましょうね。後の楽しみがなくなるという人は、今回は読まないでくださいね。

1.HOME WRECKER

オルガンの音に導かれて始まる、R&B的な趣もある曲です。アルバムのオープニングとしては、なんと地味な選曲でしょう。演奏も徐々に盛り上がりを増してはいるのですが、あくまで渋く渋く演奏は続きます。

2.ONLY A FOOL BREAKES HIS OWN HEART

ギターのアルペジオから始まる、バラード・ナンバーです。これも地味な曲ではありますが、ニック先生らしいメロディーは絶品ですね。(^^)間奏のオルガンとピアノとギターの絡みもいい感じです。

3.LATELY O'VE LET THINGS SLIDE

曲想はちょっぴりカントリー風味になりますが、渋い演奏に載ってニック先生の歌が淡々と唄われていきます。ホーンも入って、明るいイメージの曲ですけどね。

4.SHE'S GOT SOUL

お得意のアコギの8ビートカッティングの曲です。90年代のニック先生の得意のパターンですね。ステージでのニック先生が目に浮かぶようです。ちょっとコーラスが中途半端かな?

5.CUPID MUST BE ANGRY

のっけからびっくりするようなハーモニーを聴かせてくれます。ミッド・テンポの曲なのですが、ちょっぴり派手目の曲ですね。SEっぽいキーボードの入り方なんて、中期ビートルズの香りまでしてきますよ。(^^)

6.INDIAN QUEENS

映画音楽調のイントロから、これまたニック先生お得意のカントリー風のカッティングへとつながれていきます。

7.POOR SIDE OF TOWN

いきなりの洒落たスキャットに意表をつかれてしまいます。メロディーもコーラスの入り方もいいし、ソフト・ロック調のアレンジもハマっているし、なかなかの力作だと思います。こんな派手な感じの曲をもう少し増やしてもいいのになぁと思ってしまうのは、ないものねだりでしょうか??

8.I'M A MESS

またまた近年の「地味地味」路線の曲に戻りました。(^^;メロディーの繊細な動きなど、ホントにニック先生らしいんですけどねぇ。

9.BETWEEN DARK AND DAWN

キーボードのソロに導かれて、ポップなメロディーが流れてきます。ミッド・テンポのポップ・ナンバーなのですが、もう少し弾けてくれたらいいのにねって思ってしまいます。間奏の直前のコーラスがホントにいい感じなので、ちょっと残念ですね。

10.BYGONES(WON'T GO)

この曲でも、のっけからのハーモニー・ヴォーカルで、はっとさせられます。どことなくニック・ロウ=デイヴ・エドモンズのハーモニーを彷彿させる部分もありますし、曲の始めから終わりまでその路線のハモるくらいの思い切りがほしいですけどね。でも、いいできだと思います。

11.HAS SHE GOT A FRIEND?

どことなくスキッフルみたいな趣もある曲ですね。アルバム中ではアップ・テンポの部類に入ります。ただ、ミドル8での転調とか、ハッとさせられてしまいます。近年はあまり表には出てこなくなったけれど、ニック先生の持つ「毒気」を思い出させてくれる曲ですね。

12.LET'S STAY IN AND MAKE LOVE

最後を飾るのは、やっぱり地味なバラード・ナンバーでした。ちょっとヒネリが足りないかなとも思えます。メロディーは素敵なんですけどね。

全曲聴き通してみると、あいも変わらずの「渋い」アルバムになっていますね。ただ、M5など、いい意味で予想を裏切ってくれた曲もありまして、前作の DIG MY MOOD よりは「地味さ」が少ないんじゃないかと思えます。楽曲的には近年のニック先生の曲想のものが多いのですが、それを突き抜けるような兆し(昔のニック先生の片鱗)を感じる曲もあり、ちょっぴり複雑な気分にさせられてしまいます。ホント、もっとロックっぽい曲も演ってほしいんですけどねぇ。(やろうと思えば簡単にできるはずなんだからさぁ。(^^;)

今回のCDはサンプル盤なので、ジャケもないし、細かなクレジットもありません。ですから、参加ミュージシャンとか、ゲストとかの情報は全くわかりません。それは、実際にアルバムが発売されてからの楽しみということにしておきましょう。

では、また次回に。

(追補:このCDですが、2枚目をゲットしました。興味のある人は、トレードコーナーを見てみてね。(^^))

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