第9回  GATHERING DUST 

 全回書いたカイルの来日計画ですが、残念ながら賛同者の人数が足りず、来年1月の来日は中止となりました。ご協力いただいた皆様、どうもありがとうございました。でも、引き続き、来年夏の来日に向けてのプロジェクトが進行しておりますので、またのご協力をお願いいたします。(詳しいことは、いずれマークさんのカイルのサイトに載ると思います。)

カイルの来日中止はとても悲しいニュースだったのですが、先月、カイルのニュー・アルバムが出ました。(^^) 僕はすぐにゲットしたのですが、仕事に追われ、1ヶ月以上もアップが遅れてしまいました。(^^;

今回のアルバムは「GATHERING DUST」というタイトルで、song tree recordからのリリースです(番号はSTR-05-21209-2)。このアルバムのサブタイトルは「Rare & Unleleased Vol.2」となっており、「SWEET 16」の続編にあたる未発表曲集になります。

でも、このアルバムは未発表曲集と言うにはもったいないほどの楽曲ばかりなのです。新曲も多いですし、もう素直にニュー・アルバムとして聴いてもらったほうがいいと思いますね。(^^)

収録曲は、
1. In A Heartbeat / 2. I Don't Wanna Know / 3. The King & The Queen / 4. Jonesin' For Zilah / 5. When You Were A Child / 6. Save Me / 7. Quiero Amarte / 8. Cilantro / 9. It's Just A Song / 10. Now I Know / 11. With You Gone // 12. A Night Like This / 13. Something To Remember Me By / 14. Maybe It's Better This Way
となっており、M12〜M14がボーナス・トラック扱いのライヴ・ヴァージョンです。

M1のイントロのエレアコの音で、これが紛れもないカイルのアルバムだ(そして、素晴らしいアルバムである)ということがわかりますね。これまでのカイルのすべてのアルバムのオープニング・ナンバー同様に、文句なしのポップ・チューンです。(^^)

続くM2は、必殺の胸キュンメロディーの曲ですね。なんてせつなくも素敵なバラード・ナンバーでしょうか!カイルの大好きなエリック・カルメンを彷彿させる唄い回しも、ファンの胸をくすぐりますね。(^^)名曲中の名曲のひとつだと思います。アコースティックなM3も、また素晴らしいメロディーの曲です。カイル・ヴィンセントという人は、どうしてこんなに瑞々しくて素敵なメロディーばかり書けるのでしょうか?「メロディー・メーカー」という言葉は、カイル(とポール・マッカートニー)以外の誰に使っても色褪せて見えるに違いありません。

静かめの曲が続いたところで、ミッド・テンポのポップ・ナンバーのM4です。最初の3曲ほどの至高のメロディーはありませんが、いい曲ですね。コーラスワークが心地よいです。続くM5は、またバラードナンバーです。歌い出しのカイルの声で「ああ、エリックカルメンだ」と感じてしまう曲です。地味だけど、本当に心に染みてきますね。そう言えば、エリックは新作作ってないのかなぁ?M6もエリック・カルメンの香りの強い曲ですね。スターティング・オーヴァーみたいなピアノの音が印象的です。

M7は、スペイン語の曲です。歌詞は全く判らないけど(笑)、メロディーは本当に素晴らしいですね。歌い出しのメロディーで決まり!という感じです。なんか、言葉は違うけど、アレンジを含めてカンツォーネ(というか、リッカルド・フォッリ)聴いてるような気分になってきましたよ、僕は。(^^; M8は、基本的にはアコギの弾き語りですね。構造がシンプルなぶんだけ、美しいギターの響きに載せてせつないメロディーがひしひしと伝わってきます。途中から装飾的に入ってくるストリングスや木管の音が効いています。これも地味だけど名曲ですね。

M9は、構成が面白い曲です。ピアノから始まり、ストリングスや木管、そして鍵盤ハーモニカやギター、2番からはドラムも加わり、徐々に盛り上がっていきます。僕はこういう仰々しい展開の曲はあまり好きではないのですが、カイルがやると素直に聴けてしまうのは何故でしょうね?(笑)そして、若干アップテンポのM10です。この曲は、80年代ポップの香りを感じます。イントロなどに出てくる単純なリフが耳に残りますね。リフの音、そしてギターの音に感じる懐かしさはなんだろう?....と思っていたのですが、ふと思い出してしまいました。ギターのサウンドは、5人の頃のオフコースとよく似ているのです。えっと思った人、もう一度間奏のギター・ソロ聴いてみてくださいね。きっと、頭に浮かぶ曲があるはずですから。(^^)

M11は、またまた構成に凝った曲です。静かに始まり、徐々に盛り上げていく...僕はこんな仰々しい...失礼、これじゃ前と同じです。((^^;)個人的にはM9よりもこっちの方が好きですね。なんか、デヴィッド・キャシディに唄わせたくなってきちゃいました。(笑)

さて、M12からは93年のライヴ・ヴァージョンです。M12はアコースティック・ヴァージョンというべきアレンジになっていますね。幻のファースト「a night like this」に入っていたオリジナルテイクが80年代ポップ・ロックの一番良質な部分を昇華させているとすれば、ここではメロディーの良さをシンプルに前に出していると言えそうです。どちらにしても、カッコいい曲であることは間違いありませんけどね。(^^)M13も同じアルバムからの曲です。悪くはないのですが、カイルの曲としては、メロディーがちょっと不満ですね。M14もアコースティック・ヴァージョンというべきアレンジですね。キーボードによるストリングスが印象的です。
これらの3曲は、おそらく「a night like this」を聴けないファンへのサービスの意味での収録だと思われますが、ファースト「kyle vincent」以降の彼の楽曲の素晴らしさを再確認させてくれる存在のように思えました。個人的には、その頃ライヴで演奏していた「992の冒険」(オージェイズ!)とかも入れてほしかったですけどね。

で、これで終わりかと思っていたら、案の定、シークレット・トラックがありました。M3のエレキピアノ・ヴァージョンです。メロディーが表に出てくるのはいいのですが、やはり完成品のM3には及ばないと思いますけどね。(^^)で、最後は卓球(というか、ピンポンと言った方がいいと思うけど)のSEでアルバムは終わります。

このアルバムは、基本的には、M1〜M11までで評価すべきアルバムでしょう。そういう視点で見ると、カイルの書く楽曲の瑞々しさが凝縮された素晴らしいアルバムだと思います。始めに書いたように、未発表曲集だということは考えずに、カイルの素晴らしい新曲を聴いてくださいね。(^^)

では、また次回に。



ご感想とかご意見とかがありましたら、どしどしメールくださいね。