第5回  DON'T YOU KNOW

 さて、今日はクリスマスです。街には歌と優しさが溢れ、そして僕のところには、素敵な贈り物が届けられることとなりました。(^^)

 その贈り物とは....そう、カイルのニュー・アルバムです!!2005年リリースの作品なのですが、ファン・サイトから一足先に世界中の(先行注文した)ファンに届けられたのです。しばらく前からオフィシャル・サイトで断片を聴くことはできていたのですが、こうして完成したアルバムを手にすると、感慨もひとしおです。

< KYLE VINCENT / DON'T YOU KNOW / SONGTREE / 7337925504-21>
1. Don't You Know / 2. The Ballad of Dana & Mary / 3. Soul / 4. Red / 5. Sweet Alice Brook / 6. Tomorrow We'll Try Again / 7. One Last Ride On The Merry-Go-Round / 8. Sister Hold On / 9. The Ghost of Rock n' Roll / 10. When He Was Young / 11. The Last Hawk

では、聴いていきましょう。

M1は、ファースト・アルバムを彷彿させるようなアルペジオで始まり、セカンドのようなギター・カッティングを交え、必殺の胸キュンのサビへとなだれこんでいきます。そして、ミドル8のメロディーも、サビ以上に胸キュンなのだから、たまりません。ARIANNEと同じように、「これぞカイル・ヴィンセント!」と言える最高のポップ・チューンですね。ナチュラルにオーバードライヴしたギター・ソロの音色も、アコギのソロの音色も、すべてが素晴らしいの一言につきます。誰が聴いても文句なしの名曲です!!

続く3拍子のM2は、一転してアコースティックな曲ですね。淡々と(本来の意味での)バラード風に唄い紡がれていくのですが、淡々とした分だけ哀愁を感じてしまいます。ちなみに、バラードとはもともと「物語歌」という意味で、日本で一般的に思われているように「スロー・テンポで歌い上げる曲」という意味ではないのですよね。

そしてM3です。イントロからして、アコギのコードが美しく鳴っていますね。そして唄われるメロディーはまたまた哀愁味のある珠玉のメロディーです。もう4枚目のアルバムだとは思えない「瑞々しさ」はいまだに健在ですね。(ホント、なんという男なんだ、カイルってヤツは。(^^))間奏のナテュラル・トーンのギター・ソロがまたまた胸キュンなのです。そうそう、 ブックレットの歌詞は、このM3とM7が1ページずつを占め、M5とM11で1ページ、残りの7曲で2ページとなっていますから、歌詞の面ではカイルの自信作なのでしょう。これまた名曲中の名曲です。

M4は、繊細なアコギのバッキングに甘いトーンのギターソロが絡み、ちょっぴり大人っぽい(と言う表現もおかしいですが)サウンドになっています。ここでもメロディーの美しさは群を抜いています。静かな独りの夜のお供にどうぞ。(笑)

M5は、リリカルなピアノのイントロからはじまり、淡々と唄われる3拍子の曲です。アルバム中では、ジャケット(ブックレット内も含んで)写真の印象に一番近い曲ではないかな?素朴なサウンドだけど、ずいぶんファンタスティックな感じもします。

M6は、逆回転のギターのイントロも印象的なロックン・ロール・チューンです。でも、メロディーはキュートですし、サウンドのメインはアコギですから、サウンドは全く重くはなりません。軽快に唄われていきます。(^^)コーラス・ワークも爽やかですね。アレンジやサウンドからはビートルズの遺伝子を強く感じます。(^^)

M7は、アコギによるフォークっぽいナンバーです。地味だけどいいメロディーですよね、これも。前述したように、歌詞の面でもカイルが重要視している曲ですので、歌詞を聴かせるようなアレンジとなっています。オーソドックスなコード進行のサビも印象的です。

M8です。イントロのフルートの音にはっとさせられます。楽曲自体はピアノをメインにして弾き語りっぽく歌い上げられていくタイプの曲ですけどね。後半からサウンドも厚くなっていき、曲も盛り上がっていきます。僕は、この曲を聴きながらイーグルスの「ならず者」を思い浮かべてしまいました。(僕的には同じ感じに聞こえたんですけどね。)

さて、M9です。ロックン・ロール・ナンバーですが、イントロからしてラズベリーズ(明日を生きよう)ですし、サビもミドル8も完全にラズベリーズですし、曲のいたる所にラズベリーズへのオマージュとリスペクトが詰まっている曲です。(^^)ミドル8の終わりの「COME ON!」なんて、泣けてきますよ、ホント。思わず、「ラズベリーズにカイルが競演してこの曲を演奏する」なんて妄想的なヴィジョンを描いてしまいました。ラズベリーズ・ファンなら、きっとわかってもらえると思いますけどね。(笑)ラストのコーラスのファルセットはちょっぴりマーク・ボランかな??

M10は、全曲とは対照的にじっくりと聴かせるタイプの曲です。地味だけどいい感じの曲ですね。ちょっと短いのが玉に瑕かな?

M11は、ピアノがメインのバラード・ナンバーですね。オーソドックスなメロディーのせいか、(あるいはAメロがどことなくテネシー・ワルツっぽいからか、)スタンダード・ナンバーの趣さえ感じられる曲です。静かに聴かせる曲ですが、アルバムのラストにふさわしい力作ですね。

で、M11から30秒ほど空いて、クレジットされていないシークレット・トラックのM12が始まります。ほんの短いM9のリプライズなんですけどね。(笑)「ラズベリーズへのオマージュ90%+サージェント・ペッパーズを意識10%」くらいでしょうか?

ということで、カイルのファーストやサードと同じように、本当に良くできた素晴らしいアルバムだと思います。ファンだけではなく、ポップ・フリークなら必聴の1枚ですね。


では、また次回に。

なお、この文章はそのまま「THIS IS POP」コーナーにも載せますので、ご了承を。


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