第203回 ASHCON 2013

 さて、今回は今年のASHCONの話です。一昨日、音源共有サイトから音源が届きました。(^^)

今年のASHCONは11月2日に、フィドル&ヴォーカルのパット・マクマナスをゲストに行われています。(写真がないので、写真は他のギグの時のものだけどお許しを。)

ASHCONと言えば、かつてのメンバーや豪華なゲストが売りの時期がありましたが、今年のASHCONは比較的地味な内容で行われていたようですね。(笑)

Wishbone Ash
Ashcon 2013
The Winding Wheel
Chesterfield, UK

Afternoon Set:
1. Intro
2. Mountainside
3. Man With No Name
4. Dancing In The Shadows/Banter
5. In Crisis

Evening Set:

1. Intro
2. Jailbait
3. Warrior
4. Sometime World
5. Heavy Weather
6. Lifeline
7. Open Road
8. Can't Go It Alone
9. Errors Of My Way
10. Mother Of Pearl
11. Big Issues
12. Surface To Air
13. Engine Overheat
14. Phoenix
15. Living Proof
16. Blowin' Free

セットリストを見ると、昼の部は4曲と少なく、夜の部は普通という感じですね。今回は昼からエレクトリック・セットでやっています。

まずは昼の部。
M2は割とオーソドックスな演奏ですね。若干地味な印象を受けます。
M3はマディーのカッティングが心地よく響きます。アンディーはノーマル・ピックアップとピエゾを細かく切り替えている模様です。
M4の後半は、残念ながら新曲ではなくてお喋りです。(笑)ニューアルバムのこととか、いろいろしゃべっています。10分という長さはライヴのMCとしてはどうよ?と思っていたのですが、音源の解説を読むと、実は、アッシュはここで新曲の断片を何曲か演奏して聴かせていたんだそうです。アッシュとしてはその部分は(まだ未完成な楽曲であり、まだ流動的な部分もあるので)録音として広めたくなかったので、今回の音源からは削られたとのことです。残念だけど、新曲の一部を聴けたのは実際に足を運んだ人の特権だったということですね。仕方ありません。(笑)
昼の部はM5で終わりますが、熱狂とは遠い静かな盛り上がりだったように感じました。

夜の部です。
M2をオープニングに持ってくるのは意表を突かれた感じがしますね。さすがのアンディーも、最初から観客には歌わせません。(笑)でもね、マディーのハーモニー音が不安定ではずれ気味だと思いながら聴いていたら、とうとうハーモニーリフが途切れてしまいました。もう9年もやっているのにねぇ...。(^^;
M3はイントロのマディーのギターの響きがおかしくてイントロが中断。アンディーが「トラブルがあるから時間をくれ」と言って、しばらくして再開となりました。ここで音源解説再登場。(笑)マディーの機材(アンプ)には、最初のうちはトラブルがあったそうです。それを直しながらのステージだったということでした。ということは...M2のマディーのギターが調子っぱずれだったのもリフを途中で止めたのも、機材トラブルが原因だったんですね。ということで、M2の最後のコメントは撤回します。 バンドは気を取り直して演奏を再開しますが、マディーは未だに弾きにくそうで、演奏が途切れることもあります。機材トラブルはなかなか直りません。(^^;
M4です。マディーはまだ弾きにくそうなところもありますが、ずいぶんと機材の調子は戻ってきたようですね。
M5では、ボブのベースが(単純なリフではありますが)印象的ですね。マディーの機材も、本調子に戻ってきたみたいで、弾きにくさは感じられなくなっています。
M6は、比較的新しめにセットリストに加わった曲です。イントロのボブのベースのゴリゴリした重低音がカッコいいですね。(マーティンばりとまで言う気はありませんが。)聴き応えのある演奏ですね。ただ、間奏のベースにもゴリゴリ感が欲しかったところではあります。ともかく、前半のハイライトの曲だったと言っていいんじゃないかな?
M7は、ジョーのドラムが気持ちよく響いていきます。やっぱり上手いや、ヤツは。(笑)
M8とM9にはパット・マクマナスが参加します。どちらもアコースティックなイメージの楽曲なので、(ここではエレクトリックでやっているのでアンディーのピエゾが大活躍ですが、)フィドルが入っても違和感はないし、重厚な音で聴き応えがある演奏になっています。いい演奏ですね。例年に比べると地味目のゲストとはいえ(失礼!(笑))、その効果には絶大なものがありますよ。一番の聴きどころは、M9のフィドル・ソロでしょう。素晴らしい出来映えと思います。(^^)
M10です。かっこいいギターリフに続いて、ベースがガツン入ってくる曲ですね。......これは....やっぱりベースに重厚感とインパクトが足りません。マーティンのハマーのベースのあの重低音がないと、カッコ良さも半減ですね。(^^; まあ、サウンドを調整してベースをプッシュしてやれば、ずいぶんと良くなりましたけれども。M6でもそうでしたが、やっぱり録音音源だからかな?実際のライヴ会場では重低音はどれくらい出ていたんでしょうね。
M11です。ボブのチョッパーが効いています。(^^)まあ、楽曲がイマイチなので(あ、言い切っちゃった。(笑))、演奏の良さもあまり伝わってきませんね。
M12です。これも新しめにセットリスト入りした曲ですね。演奏はいいのですが、今のメンバーでのライヴでのハーモニーワークのほうは、若干厳しい部分もありますね。そのぶん、ソロの部分は安心して聴いていられますし、ギター・ハーモニーも見事なのですけれど。
M13です。10分以上使って、ジョーのドラムワークが堪能できる曲です。ボブとジョーの掛け合い、ジョーのドラムソロ、どちらもお見事としか言いようがありません。やっぱり、上手いや...以下省略(笑)。
そしてM14です。一時は12分くらいに収まっていた時期もありますが、また20分くらいに戻っていますね。想像通りの熱い演奏です。
ここからはアンコールです。M15では、ギターにかかったディレイが心地よいです。
そしてラストは恒例のM16です。観客も楽しみながら熱狂しているのがわかりますね。

ということで、夜の部の最初の機材トラブルを除けば、ASHCONらしい熱い演奏だったと思います。ゲストだけ聴いたときには地味な展開なのかなとも思ったのですが、全然そんなことはありませんでした。アッシュの今のメンバーでのバンドとしての成熟ぶりがわかる演奏だと書いて、今回は終わることにしましょう。

では、また次回に。