第188回 2011年来日公演

 
 さて、今年もアッシュが日本にやってきました。しかも、アンディーが来日を模索して実現させた昨年と違って、今年は「招聘されて来た」立場です。(笑)昨年のライヴ成功でバンドも自信を持っているでしょうし、期待は去年以上に高まります。

協賛の雑誌ストレンジデイズでも、アンディーのインタビューを中心に小特集が組まれました。(ただし、58ページの岩本編集長によるArgus Then Again Liveの記述に誤り:マーティンのリリースしたアーガスはライヴ盤ではないこと、このライヴ盤はアンディーの本家アッシュのものであること が正解:がありましたけどね。)

単独ライヴは8月27日の土曜日でした。会場のチッタでは、早めに物品の販売が行われましたが、アッシュがFront Page NewsやWay Of The Worldのリハーサルをする音が聞こえていたそうですよ。

物品販売といえば、ライヴデイトのデザインのTシャツ(白と青)の他に、翌日のプログレ・フェスのパンフも売っていました。昨年はTシャツを買った人全員にサイン会があったのですが、あまりにも人が多かったせいか、今年は抽選で15名のみのサイン会になっていました。(^^;

今年唯一のアッシュの単独公演のセットリストは次のようなものでした。

1.Blowin' Free
2.Bonafide
3.You See Red
4.Open Road
5.The Power
6.Can't Go It Alone
7.Persephone
8.Warrior
9.Throw Down The Sword
10.FUBB
11.Northern Lights
12.Front Page News
13.The Pilgrim
14.The King Will Come
15.Reason To Believe
16.Engine Overheat
17.Phoenix
---encole1---
18.Rock 'n' Roll Widow
19.Jainbait
---encole2---
20.Ballad Of The Beacon

いきなりのM1にはどよめきもおこりましたね。そのままメドレーでM2につなげていきます。M3で常套の曲目に戻るのかと思いきや、驚きのM4です。M5M6と新しい曲をつなげるあたりは、昨年ではできなかった強気の選曲ですね。(笑)

で、観客をびっくりさせておいて、アッシュの往年の名曲たちに続いていきました。M7では、フェイクは残っているものの、アンディーの声は年々伸びていっているように思います。M10では、打ち合わせが足りなかったのか、途中でアンディが間違えてマディーに指摘されたりしてましたね。そう言えば、ショーを通して曲の途中で目配せなどしてキメの確認をする場面が多かったような気がします。

M13は、今年はテープを使わずに全部演奏してくれましたね。

今日3回目の驚きはM16でした。もちろん、最近のセットリストには入っていますので演奏すること自体は驚きではないのですが、この曲でジョーのソロとボブのソロがフィーチャーされていたんです。これにはびっくりしましたね。
ちなみに、You Tubeに映像があったのですが、本来ならエンディングのリフの前にアンディーとマディーの掛け合いのギターソロがあるはずだったようです。アンディーがステージ裏に(こぼした水のボトルの新しいのをもらいに行ったんじゃないかと聞いていますが)ひっこんでしまったため、ソロとリフだけで終わったんだと思いますね。

ラストはお約束のM17でした。昔に戻ったかっちりしたアレンジでの演奏だったと思いますし、マディーのがんばりが目立った曲だと思います。

アンコールのM18では、マディーのラップ・スティールが唸っていました。

2回目のアンコールはM20でした。この曲だけ、ジョーのバスドラのPAの音がやたら大きかったですね。途中で一瞬PAが落ちたのはそのせいなのかな?そう言えば、ジョーは他の曲でも演奏途中にスネアを換えたりしていましたね。

そんな風にアッシュのギグ(休憩もなしに本当に長いギグでした)は終わりました。演奏は良かったと思いますし、ある種のゆるさも垣間見えたり、笑いもあったり、本当に楽しめたコンサートだったと思います。

期待した新曲ですが、もうすぐリリースされるニュー・アルバムからは2曲。とは言え、シングル(DLリリース)で既発表のM15と、ライヴ盤で既発表のM6でしたので、全くの新曲はなかったことになります。それが残念と言えば残念だったでしょうか。もちろん、今回のコンサートの素晴らしさには何ら変わりはありませんけれども。

次の日8月28日(日)はプログレッシヴ・ロック・フェスティバルのトップ・バッターです。開場前の最後のリハーサルではBlowin' Free と The Way Of The World をしていたそうです。

アッシュの出番は予定通り16時ちょうどに始まりました。セットリストは次の通りです。

1.The King Will Come
2.Warrior
3.Throw Down The Sword
4.Way Of The World
5.Jailbait
6.Phoenix
---encole----
7.Blowin' Free

前日も練習していたM4は、ここでの初登場でした。(^^)
アッシュの演奏ですが、昨日よりもよりかっちりとキメた演奏をしていたと思います。ただ、マディーのギターのノイズがひどくて、マディーもPAスタッフに文句を言っていましたね。アンディーもそれを嫌ってM3のイントロを弾くのを遅らせたほどです。まあ、後半にはこの問題もクリアされていましたね。

おもしろかったのがマディーのスライドです。前日はラップ・スティールを使っていたマディーですが、この日はスライドバー(ボトルネック)だけで演奏していました。どっちの場合でも、マディーのスライド・ギターは本当に素晴らしいです。

アッシュの演奏は、ちょうど1時間でした。帰りの新幹線にも十分に間に合う17時にはアッシュの出番も終了したことになります。前日が長尺だっただけに、ちょっと物足りないと言えば物足りない時間でしたね。

そうそう、この日の演奏の隠し撮り動画が、すぐにyou tubeにアップされていたのにはびっくりしました。よくばれなかったなぁと思いますけどね。(笑)

それと、会場には「松尾ちゃま」こと松尾清憲さんが来られていまして、アッシュの終わった後にお見かけしましたので、しっかりとご挨拶をしておきました。(笑)

フェスティバルのパンフは綺麗なものでしたし、アッシュの来日記念のパンフとしては久々のものでしたので、嬉しかったですね。重箱の隅ではないですが、パンフの誤りを訂正しておきましょうか。フェスのパンフですが、twin barrels burning と here to hear はジャケ写真とレコード番号が合っていません。前者はアメリカのファンタジー盤のジャケ写真で、後者はtalking elephantの再発盤のジャケ写真です。

アッシュの来日も2年連続となり、将来にも希望を持ってしまう展開ですね。アッシュの来日が(3年連続は無理かもしれませんが)またあることを願って今回は終わることにしましょう。

では、また次回に。