第182回 The LIFE BEGINS TOUR

 さて、前回の本家に続いて、今回はマーティンのDVDのレビューです。双方のレビューを載せちゃうのは、うちならではですね。(笑)最も、日本のほとんど御ファンはアンディーの方もマーティンの方も両方とも好きなんでしょうから、まあ、いいじゃん。(笑)

マーティンの方は、完全なるライヴ盤に、オマケ画像としてインタビューやリハーサル(練習)の映像が付いてます。まあ、本家の40周年コンサートのDVDのようなものですね。

ステージではマーティンを中心にして、後にドラムのデイヴ・ワグスタッフ、向かって左にギターのレイ・ハットフィールド、右にギターのハンサム・ガイ(笑)ダニー・ウィルソンという並びです。マーティンは、当然アイボリーのサンダーバードですね。レイはストラトがメイン、ダニーはシンラインをベースとしたオリジナルモデルのようですね。(詳しいひと、教えて。(笑))

セットリストは次の通りです。
1.Time and Space / 2.Vas Dis / 3.Ballad of the Beacon / 4.Rock ‘n’ Roll Widow / 5.Sorrel / 6.Everybody Needs a Friend / 7.Phoenix / 8.Lost Cause in Paradise / 9.Errors of my Way / 10.Ships in the Sky / 11.You See Red / 12.Time Was / 13.Sometime World / 14.The King Will Come / 15.Leaf and Stream / 16.Warrior / 17.Throw Down The Sword / 18.Blowin’ Free / 19.Living Proof / 20.Jailbait

マーティンには新曲がないので、懐かしのアッシュの曲のオンパレードですね。そのぶん、選曲はマニアックな部分もあります。(笑)いきなりM1というオープニングにはびっくりした人もいるのではないでしょうか。M1ではレイのボトル・ネックが唸っています。M2に関しては、マーティンの「あの」存在感のあるベースの音が聞ける訳ですが、ドラミングは、ジョーのドラムを聞くとずいぶん地味に聞こえます。(決してデイヴが下手なわけじゃないですけどね。)

チューニングはいつもの半音下げです。(^^; さらに、マーティンが全ての曲のリード・ヴォーカルをとっている訳ではありません。元々のアッシュもリード・ヴォーカルは分け合っていたわけですからね。(そう言う意味ではゲストが居ない時にはアンディ独りが歌う本家のライヴはイレギュラーとも言える訳ですが。)M3ではレイとマーティンがヴォーカルを分け合っています。レイのソロも見事ですし、レイは本当に上手いギタリストですね。

M4でもレイのボトルネックが唸ります。リード・ヴォーカルはダニーですね。(マーティンの声の衰えをカバーするためなのかもしれませんけどね。)レイのボトルネックも魅力的ですね。レイは、アンディーとテッドの両方の役割をしないといけないようで、相当の貢献度ですね。まあ、アンディーのあのギターの音は彼以外に出せないのは再確認してしまいましたけど、同時にマーティンのベースの音も彼以外には出せないことも再確認しました。

M5では、ダニーのワウワウを使ったソロが面白いですね。M6は、本家の日本公演ではアンディーが唄えないのでオミットされた曲ですが、半音下げでマーティンは歌ってますね。この曲でのレイのソロは絶品です。(^^)M7では、ダニーも気合いの入ったソロを聴かせてくれます。ここで1部が終了です。


M8はSEから入ります。マーティンのベースラインも新鮮で、キーボードレスの演奏はとても面白かったですよ。M9は二人で交互にソロをとりますが、ダニーとレイとの差は歴然としていますね。M10は、インターリュード的な耳(と身体)を休める曲かな?(笑)M11は比較的オーソドックスでした。

M12からはアーガスの再現です。(曲順はマーティン版ですけどね)レイのギターにはピエゾはないので、最初はアコギで弾いてますね。リズムが変わるところで持ち替えです。(笑)M13では、マーティンのベースソロが聴き処です。昔みたいな重低音までは出ていませんが、それでもホントにカッコいいですよ。M14では再びダニーがワウワウのソロを聴かせてくれます。M15で今一度抑えた気分をM16で爆発させます。

特に出来がいいのはM17でしょうか。レコードを意識した二人のツインリードが絡み合って、本当に素晴らしいです。特にレイのフレーズは、いいですね。さすがにアンディーの高みにまでは達してはいませんけれども、もう少しの所までは届いていると思います。そしてそのままM18で観客みんなで盛り上がりますね。ここでギグは終了。

アンコールの1曲目はM19ですが、前半のノリがイマイチアッシュのこれまでのノリとは違うので面白かったです。M20では、時々ダニーが出すクリーンなトーンが面白かったですね。

カメラはいくつかのものを切り替えて使っていますが、残念なことに、一番正面のカメラの解像度が高くないようで、それが不満と言えば不満ですね。各自のアップとかは綺麗に撮れているのにね。(笑)

バンドの演奏はまずまずだと思います。マーティンのベースはカッコいいし、レイは上手いギタリストだと思いますし、デイヴは堅実ですし、ダニーはハンサムだし(笑)。まあ、ダニーにはもう少しかんばって欲しいところです。

ただ、気になるのは、もしマーティンがこのままの形でアッシュを続けていくのなら、マーティンのアッシュはあくまでウイッシュボーン・アッシュのトリビュート・バンド的な見方をされるであろうことです。そういう意味でも、マーティンには早く新曲のアルバムを作ってもらいたいものだと思います。

では、また次回に。