第178回 アッシュの関連音源ほか

 さて、来日公演の興奮も冷めやらぬまま1週間が過ぎようとしています。アッシュのオフィシャル・サイトにもアンディーの書いた日本紀行(笑)が載りました。前回はあまりにもアンビリーバブルだったんであえて書かなかったんですが、ZIZOHのまなみんさんとアンディーのサウンドチェック時の共演についても、アンディーが自らばらしちゃいましたね。(笑)記事には僕の名前もありましたよ。(^^)

というのは前置きにして、今回は、最近音源DLサイトにアップされてきた音源の話をしましょう。

まずは本家アッシュの方です。実は、前回音源のことを書いてからしばらく音源について触れていなかったのには訳がありました。それは、セットリストに入ってきた曲達のうち、比較的テンポの緩やかなもの、具体的には「Lady Jay」と「Front Page News」の出来映えが、決して良くはなかったからです。(セットリストに入り立ての頃は酷いとさえ思いましたしね。(^^;)

でも、今回の日本公演の2日目に、今のメンバーでは最高の演奏を聴いてしまいました。ですから、本家の音源は、すべてあれに比べたら、完成度は低いと、どうしても思ってしまうことは書いておかないといけません。

最近出てきた音源には7月末のものもあるのですが、比較的セットリストに類似性のある(現時点で最新投稿の)この音源を紹介しましょう。オーディエンス録音ですが、途中でバランスが崩れるところはあるものの、まずまずの録音だと思います。

Wishbone Ash
Guildhall Gloucester UK Sunday 16th May 2010

Disk 1
1. The Pilgrim / 2. Driving A Wedge / 3. You See Red / 4. Healing Ground / 5. Sometime World / 6. The King Will Come / 7. Persephone / 8. Lady Jay / 9. Front Page News

Disk 2
1. Tales Of The Wise / 2. Reason To Believe / 3. banter / 4. Engine Overheat / 5. Jailbait / 6. Phoenix / 7. audience / 8. Blowin' Free

Andy Powell - guitar & lead vocals
Muddy Manninen - guitar
Bob Skeat - bass
Joe Crabtree - drums

MCや歓声のdisk2 M3とM7、そしてdisk1 M4以外は、来日公演で聴かれた曲ばかりです。先述の2曲も、ここではこなれていていい演奏になっています。ただ、PAのバランスがアンディーの声を中心にミックスしてあるので、バランスや迫力はやはり来日公演の比ではありませんけどね。どちらかというと1日目のバランスに近い(と言うか、もっと極端にした)ものと言えるかも知れません。

「201.8.22 追補」
ある人から「4月のサウンドボード音源はどうですか?」というメールをいただきました。
4月のサウンドボード音源には2日のぶんと3日の分があるのですが、2日の分を紹介しましょう。
Wishbone Ash
Fitzgerald's
Berwyn, IL
April 2nd 2010

Disc 1
Intro/Pilgrim / Driving A Wedge / Sometime World / King Will Come / Throw Down The Sword / Lady Jay / Front Page News / Way Of The World

Disc 2
Engine Overheat / Reason To Believe / Persephone / Tales Of The Wise / Jailbait / Phoenix / Blowin Free / Blind Eye / Ballad Of The Beacon

見事に日本公演で演奏した曲ばかりですね。当然、オーディエンスものよりはクリアなサウンドで聴きやすいです。本当はサウンドボードとオーディエンスのミックスものが一番クリアかつ臨場感があると思いますが、そこまでは言いますまい。本当にいい録音いい演奏だと思います。(バランスは日本公演1日目に近いと思いますけどね。)3日の分のほうはブートにもなっているようですので、探してみてくださいね。


ところで、来日公演の音源は(DLサイトや音源交換サークルは無理としても)ブートレッグで出るのかな?出るのなら、2日目は必聴ですよ。(まあ、どうせ両日とも買うでしょうけれどもね。(笑))

また、別のDLサイトでは、マーティンのアッシュのハイ・ヴォルテージでのライヴ音源が出ていました。ゲストにテッドが出演したものです。

Martin Turner's Wishbone Ash
Sunday 25-July-2010
High Voltage Festival, Victoria Park, London
England

1. Time Was / 2. Sometime World / 3. The King Will Come / 4. Leaf And Stream / 5. Warrior / 6. Throw Down The Sword / 7. Blowin' Free / 8. Why Don't We / 9. Jail Bait

Martin Turner - Bass/Vocals
Danny Willson - Guitar/Vocals
Ray Hatfield - Guitar/Vocals
Dave Wagstaff - Drums/Vocals

Ted Turner - Guitar

こちらもオーディエンス録音なのですが、野外フェスだったのか、風の当たる音で聴きづらいところが(特に後半に)あるのが残念ですね。

本家に対抗したのか(笑)、こちらもアーガス再現ライヴです。もっとも、CDに則った曲順になってますね。テッドはM7からの登場です。

チューニングは、相変わらずの半音下げですね。やっぱりマーティンの声に味があるものの、完成度では本家の来日公演には遙かに敵わないと思います。M1では途中の歌い出しを間違えたりするし、少し緊張しているのかもしれません。

ただ、マーティンのベースの存在感は、本家のアッシュにはないものです。マーティンの声の雰囲気とベースの存在感を求める人には、たまらないだろうなと思います。マーティン自体も、バンドを始めた頃に比べると(音を下げてはいるものの、)ずいぶんと声が出るようになってきましたしね。それでもやはり、もうオリジナルキーでは唄えないのかなぁ?

そうそう、そう言えばM3の前振りは、本家のアンディーの手癖に対抗してグリーンスリーヴスでしたね。(笑)

この日の演奏は、公式録音されて公式盤が出るはずだと記憶しています(随分前に事前予約したのですが、記憶違いだったらごめんなさい)ので、それを待つこととしましょう。ミスは修正してあるでしょうし、バランスもいい音になっているはずですから。

それでは、その他のものについても簡単に触れておきましょう。

まずは95年のジェノヴァのライヴビデオ完全版ですね、PALですが、90分の収録は嬉しいところです。


WISHBONE ASH
LIVE AT GENEVA
16.10.1995

RUN AWAY / DREAM TRAIN / STRANGE AFFAIR / WHY DON'T WE / KEEPER OF THE LIGHT / THE KING WILL COME / THROW DOWN THE SWORD / VAS DIS / IN THE SKIN / SOMETIME WORLD / BLOWIN・FREE / HARD TIMES / MEDLEY

ANDY POWELL- G,V
ROGER FILGATE- G,V
TONY KISHMAN- BASS,V
MIKE STURGIS- DR

こうして見てみると、ロジャーが器用だったことや、トニーのヴォーカリストとしてのクオリティの高さを改めて思います。

続いて、ローリー関連の音源です。とは言え、これはミッキー・ムーディーが初期のホワイトスネイクの曲を演奏するプロジェクトですね。ローリーはサイドギターとして参加しているのですが、自作(だと思うのですが)のインスト曲も弾かせてもらっています。

Monsters Of British Rock
Cambridge Rock Festival
Haggis Farm
Barton
Cambridge
7th August 2010

Disc 1
1. Come On / 2. Walking In The Shadow Of The Blues / 3. Hit And Run / 4. Only Time Will Tell / 5. Don't Break My Heart Again / 6. Ain't Gonna Cry No More / 7. ? (Laurie Wisefield Instrumental) / 8. Ready An' Willing / 9. Crying In The Rain / 10. Micky Moody Slide Guitar Solo

Disc 2
11. Slow An' Easy / 12. On The Radio / 13. Belgian Tom's Hat Trick / 14. Ain't No Love In The Heart Of The City / 15. Here I Go Again / 16. Fool For Your Loving / 17. Take Me With You

Micky Moody - guitar, slide guitar, vocals
Neil Murray - bass
Laurie Wisefield - guitar, vocals
Harry James - drums, vocals
Chris Ousey - lead vocals
Michael Bramwell - keyboards

ローリーのギターには全盛期の切れはありませんし、若干危なっかしいところもあったりはするのですが、彼のソロが聴けるだけで、ファンとしては嬉しいです。(^^) そう言えば、ローリー見たさに「War of the world」のDVDを買ったものの、ローリーはほとんどリズムギターでしたしね。

最後はブリン・ジョーンズの音源です。アコースティック・ギターのデュオで、相棒がベン・グランフェルトとなっています。

Bryn Jones with Ben Granfelt
Texas Unplugged
November 14th 2007
Helsinki, Finland

Disc 1:
01 - Introduction
02 - Stop Children What's That Sound [Buffalo Springfield]
03 - The Joker [Steve Miller]
04 - All Along The Watchtower [Bob Dylan]
05 - The Weight [The Band]
06 - Easy Money [Rickie Lee Jones]
07 - Cocaine Blues [Johnny Cash]
08 - Introduction to Somewhere New
09 - Somewhere New [Bryn Jones]
10 - Talking Koskenkorva Blues [Bryn Jones]
11 - Pinball Wizard [The Who]
12 - Pride And Joy [Stevie Ray Vaughan]
13 - Breathe [Pink Floyd]
14 - Comfortably Numb [Pink Floyd]

Disc2:
01 - Like A Hurricane [Neil Young]
02 - Cortez The Killer [Neil Young]
03 - Hard To Handle [Otis Redding]
04 - Subterranean Homesick Blues [Bob Dylan] - ?
05 - Have I Told You Lately [Van Morrison]
06 - Whole Lotta Rosie [AC/DC]
07 - Little Wing [Jimi Hendrix]
08 - Angel [Jimi Hendrix
09 - goofing around while trying to figure out what to play next
10 - Harvest Moon [Neil Young]

ということで、ほとんどがカバー曲です。カバーと言えば、ベンはギター・スリンガー時代にボストンの「アマンダ」の素晴らしいアコースティック・カバを聴かせてくれたことを思い出しました。

ということで、今日はアッシュ関連の音源の話でした。

では、また次回に。