第157回 アッシュの近況・2009冬その2

 さて、前回紹介した「バンドを襲った衝撃的な事件」からほぼ1ヶ月経とうとしてます。その後もアッシュはけなげにツアーを続けたり、雪山でつかの間のオフを楽しんだりしています。

最近、音源DLサイトに1月末のライヴ音源が出てきました。僕は1月30日の音源をDLして、聴いてみました。録音自体がオーディエンス録音で、線が細くてバランスは良くないのですが、音はしっかりとしていますので聴きやすかったですよ。

CD1: 1. Runaway / 2. You See Red / 3. Growing Up / 4. Sometime World / 5. the Way Of The World / 6. Vas Dis
CD2: 1. The King Will Come / 2. Throw Down The Sword / 3. Engine Overheat / 4. Hard Time / 5. Phoenix // 6. Blowin' Free - Rock Me Baby -Blowin' Free

事件の直後ということもあるのでしょうが、バンドの演奏もどこか元気がないように思えます。でも、VAS DISでのジョーのドラムソロやボブのラテン系フレーズ(二人の絡みが本当にサンタナみたいなんですよ)とか、Engine Overheatあたりはバンドのノリも良く、聴き応えがありますけどね。後者ではマディーのスライドギターが曲想に合っていて、本当に格好良く仕上がっています。また、気がつけばThrow Down The Swordのラストが(マディーはあまり音数を弾いていないものの)ツイン・リードに戻っていることも嬉しいですね。また、今回のアンコールでは、Jimmy Bowskill (guitar, vocals)という人をゲストに迎えて、ブルースの名曲を挟んで演奏しているのが面白いいところかなと思います。

次は、パティオにも書き込みのあったライヴ音源サイト(http://concerts.wolfgangsvault.com/)のお話です。ここはmp3によるストリーミングサイトなので、音源DLサイトでfracを使って提供されているwavファイルに比べると音質が落ちるのは仕方ないところでしょう。アッシュの音源は、70年代のものが3本ほど置いてあります。どれも、日本ではブートCDR等で知られている音源ですね。
 01.19.1974 Capitol Theatre CONCERT 1:43:08
 04.02.1976 Winterland CONCERT 1:01:12
 11.18.1976 Usher Hall CONCERT 29:16
ただ、74年のラジオ音源は、テッドの脱退直前のライヴと言うことで興味深い人もいらっしゃるでしょうね。ブートCDRを入手していない人は、(ブートのコピーのように「ライヴデイトを超えた」とは言えませんが、それでも超オススメですので、)聴いてみてくださいね。
 Vas Dis / Sometime World / Rock'n Roll Widow / The King Will Come / Warrior / Pilgrim / Blowin' Free / Jail Bait / Phoenix / Time Was / Where Were You Tomorrow
パティオにも書いてあったように、テッドがトーキング・モジュレーターを使っているThe King Will Comeあたりは貴重な記録かもしれません。

最後に、ベンのニュー・アルバムのことです。つい最近リリースされたばかりなのですが、「Kaleidoscope」というタイトルです。ジャケに写っているベンは、レスポールやストラトに加えてSGを持っていますね。と言うか、今回はSGがメインです。(^^)
< Kaleidoscope / Ben Granfelt Band / FIN / SPRUCEHEID / SPRUCE-003 >
1.Julie / 2.Because We Can... / 3.Dead In The Water / 4.Soul Seaching / 5.This Soul Of Mine / 6.You Ain't Got Nothing On Me / 7.Bright Lights And Dreams / 8.Make Up My Mind With My Heart / 9.Lia / 10.What Comes Around Goes Around / 11.Suburban Blues Jam
今回はギター・トリオ+新メンバーによるキーボードという編成で、70年代の香りがぷんぷんする楽曲を聴かせてくれます。ほとんどの曲でキーボードが効いていて、曲によってハードロック(パープル風からフォリナー風まで)になったり、M5のようにピンク・フロイド風になったりして面白いですよ。キーボードとギターでハーモニー・ツイン風にハモる曲もあれば、ベンがスライド・ギターを弾いている曲もあって、驚かされます。まあ、ベンの歌が上手くなっていることに一番驚いたんですけどね。(笑)ということで、70年代ロックが好きな人でしたら楽しめると思いますので、ぜひ聴いてみてくださいね。

今回も徒然なるままに書いてしまいましたね。
バンドが事件の痛手から立ち直って、また以前のような元気な演奏を聴かせてくれることを祈りつつ、今回は終わりたいと思います。

では、また次回に。