第138回 アッシュの近況・2007秋

 さて、今回はアッシュの近況について書こうと思います。ニュー・アルバムについては別項目を立てましたので、そちらを見てくださいね。

まずは、最近のライヴの映像です。収録されたのはセルビアのギター・フェスティヴァルでのライヴです。僕はダウンロード・サイトでPAL版を落としたのですが、ヤフオクなどを見ると、NTSC版でブートDVDRになっているようですね。TV用のプロショットということで、画像も音質も安定しています。(^^)まあ、新メンバーのライヴという「売り」はありますが、正規版のライヴDVDも出たばかりですし、とりあえずはマニア向けの作品と言うべき1枚でしょうか。

4. 8. 2007.  Zajecar, Serbia  41th Guitar Fest
Andy Powell - guitar, vocals , Muddy Mannien - guitar, vocals , Bob Skeat - bass, vocals , Joe Crabtree - drums

1. Eyes Wide Open / 2. Healing Ground / 3. Keeper of the Light / 4. The King Will Come / 5. The Warrior / 6. Throw Down the Sword / 7. Sorrel / 8. Tales of the Wise
9. Why Don't We / 10. Standing in the Rain / 11. Phoenix / 12. Blowing Free (encore)

このDVDで聴く限り、以前にライヴ音源を聴いたときとは違って、ジョーのドラミングにはあまり重さを感じません。録音の具合もあるでしょうし、もう少し音源が揃うのを待ってから判断したいと思います。

次に紹介するのは、ちょっと懐かしい映像です。2003年の12月のパリでのライヴが、TV放映されたものです。時間の関係で、曲数は少ないのですが、結構おいしいところは入っていますね。(^^)ベンのいた頃のピーク時ですから、演奏も悪いわけがありません。しかも、プロショットで画像の状態も良いし、もしかしたら正規版「Almighty Blues」よりも観賞しやすいんじゃないかなと思える映像となっているのですから、文句の言いようがありません。

Wishbone Ash-New Morning, Paris dec. 5th 2003

1. Warrior / 2. The king will come / 3. Throw down the sword / 4. Faith, hope and love / 5. Standing in the rain / 6. FUBB / 7. Blowin' free

ところどころでアンディーとベンの両腕のアップもあるし、これまたツボを押さえた映像ですね。(^^)
そうそう、この日、ベースを弾いているのはボブではありません。ベン・グランフェルト・バンドで前にベースを弾いていた(ベンの新作にもゲスト参加している)アコ・キースキーです。彼も頑張っていますよ。
ということで、ベン・フリークの僕にとっては超嬉しい1本でした。(^^)

次に、ニューアルバムと同時にリリースされたハンブルグでのライヴの2枚組CDです。前に書いたDVDのCD版ということで、ジャケのデザインも同じですね。

< Live In Hamburg / Wishbone Ash / EU / renTV / GCR 20012-2 >
1. Eyes Wide Open / 2. Healing Ground / 3. The King Will Come / 4. Warior / 5. Why Don't We / 6.Dreams outta Dust / 7. The Raven / 8. Sometime World / 9. Valediction / 10. Sorrel / 11. Capture the Moment // 1. Tales of the Wise / 2. Almighty Blues / 3. Standing in the Rain / 4. Phoenix / 5. Blind Eye / 6. Ballad of the Beacon / 7. Blowin" Free

DVD版もリリースされていますし、「TRACKS3」でも(録音日はともかく)目玉の曲は聴けますので、存在価値の微妙なアルバムですね。まあ、こちらは細切れの「TRACKS3」と違ってコンサートの流れを楽しめますので、そういう意味では価値があるとは思います。「DVD版の音声をCD化する時間がない人向け」というところでしょうか。(笑)

そして、ベンのニュー・アルバムです。アッシュのニュー・アルバムと同じ日に僕のところに届いたのですが、偶然とはいえアッシュとベンの良好な関係を示しているようでにっこりですね。(笑)内容は、スタジオの新録音が半分、ライヴが半分です。

< Notes From The Road / Ben Granfelt Band / EU / hypertention / HYP-7250 >
1.GOING HOME / 2.NOTRUF THEME / 3.CAN'T WAIT ANOTHER DAY / 4.COCAINE / 5.THE LONG ROAD HOME / 6.INTRO JAM(live) / 7.CHECK UP FROM THE NECK UP(live) / 8.FALLING OFF A DRUNKEN HORSE(live) / 9.BRIDGE OF DREAMS(live) / 10.ALL I WANT TO BE(live) / 11.GOING HOME(live)

いくつかの曲について触れておきましょうか。
M1は、ベン書いた名曲のリメイクです。もともとは2000年にリリースされた「E.G.O.」に HOME というタイトルで収録されていた曲なんですが、ベンがアッシュに加入した頃にはアッシュのライヴでも演奏されていたナンバーです。ギター・ソロもメロディアスですし、リメイクされたサウンドも文句なしです。
M4は、JJケイルの(というか「エリック・クラプトンの」になるのかな?)カバーです。ここではずいぶんとスピードアップしたヴァージョンとなっています。ギター・ソロも派手でエモーショナルですよ。また、サンシャイン・ラヴのリフが出てきたりサービス精神も旺盛です。このところのライヴでも定番曲になっているとのことです。

そして、後半のライヴです。実は、ここに収められているのは、2006年のASHCONでのライヴ音源なんですよ。ですから、ベンも、勝手知ったるファンたちを前に頑張っています。どの曲もライヴならではのソロがありますし、聴き応えも十分です。(^^) 結果的に、アルバムの最初と最後が同じ曲になってしまいましたけどね。
ということで、ベンからの元気な便りでした。

最後は、マーティンのアッシュの話です。パティオにも書いたように、ニュー・ライヴ・デイトの2枚目が年末にリリースされます。サウンド的には想像がつくのですが、1枚目との間隔がちょっと開きすぎたかな?とは思いますけどね。マーティンと言えば、(マーティンの)オフィシャル・サイトを見ると、またアンディーとのあいだで何かありそうな気配もありますしね。
ただ、アッシュの新作の出来映えが良いだけに、マーティンのほうも対抗意識に見合うだけの作品を出してくれないと勝負は厳しそうに思えます。まあ、本当はふたりには仲良くやってほしいと、誰もが思っているんですけどねぇ。(^^;

ということで、また次回に。