第135回 アッシュの近況・2007春

 さて、今回は、(すでにパティオやmixi等で書いてきてはいるのですが、)最近入ってきたアッシュ関連のニュースのことを書いてみたいと思います。

最初はCDのリリースの件です。日本でも紙ジャケシリーズがアンコール・プレスされて、ディスク・ユニオンの特典でBOXケースと復刻帯が作られたということは記憶に新しいところですけど、先日、マーティンのサイトのニュースで、MCA時代のアッシュのオリジナル・アルバムのリイシューのことが発表されました。そして、そのニュースには特筆すべき嬉しい内容がふたつ含まれていました。

ひとつは、それらのCDは「デラックス・シリーズ」の一環としてのリリースになるので、ボーナス・トラックが収録されるということです。ボーナス・トラックの内容については、まだ発表されていませんが、少なくともBBCの音源が収録されるのは確実だとのことです。第2期のアッシュのBBC音源あたりは正規盤では初登場になりますので、期待はふくらみますね。

で、もうひとつは、リリース計画に「ライヴデイト2」が」含まれているということです。残念ながら、本当に「ライヴデイト2」がリリースされるのかどうかは決定していませんが、今回で通算4回目のチャレンジになります。今度こそうまく話がまとまることを祈りましょうね。このシリーズのリリースですが、まずは「フロントページニュース」までを7月くらいに、残りを10月くらいにとなるようです。期待しながら夏から秋を待とうじゃありませんか。(^^)

CDのリリースと言えば、オフィシャル・サイトでアンディーが言及していますね。つい先日、ニューアルバム用の曲を何曲かレコーディングしたとのことでした。新曲群は、ライヴではまだお披露目されていないので、どんな曲想になるのだろう?とか、興味は尽きませんね。それと、アンディーは新しいDVDのことも言っています。次は、今年の初めのドイツでのライヴのDVDをリリースするんだそうですよ。僕の受けた感じでは、CDよりも早いリリースになりそうに思いますけどね。この時のメンバーでのライヴDVDはすでにあるのですが、valedictionやsorrel などの曲のライヴ映像にはすごく興味があります。

次のニュースは、雑誌のインタビューの件です。海外ではgoldmine誌にアンディーのインタビューが掲載された(「される」かも?)そうなんですが、広島ではhmvやタワーでgoldmineを見かけなくなったので、未確認です。すみません。でも、日本でも、今月のプレイヤー誌にアンディーのインタビューが載りました。アーガスの特集記事内でのインタビューだったんですけど、記事自体はアッシュにしてはめずらしく、9ページという多めのページをいただいていましたね。また、写真の中にアンディーとテッドが二人ともファイアーバードを弾いているものがあり、ファンの間でも(驚きと共に)話題になっています。(^^)

アンディーのインタビューの内容について細かく書くことは(著作権に触れますので)できませんが、アンディーの話の中にはマーティンとの確執がストレートに出てきます。2005年のASHCONでのアンディーのトークを聴く限りでは、結構仲良くやっているように思っていましたが、現在はそうではないのですね。
考えてみると、マーティンがバンドを組んでライヴ活動を再開するときには、アンディー側とも話し合いをして、バンド名を「Wishbone featuring Martin Turner」とすることで出発しました。(それが2005年のASHCONの頃ですね。)昨年(1年ちょっと前くらいでしょうか)マーティンはバンド名を「Martin Turner's Wishbone Ash」に変えたのですが、僕は、それが引き金になったのではないかな?という気がします。そして、今回のツアーのブッキングの件で、確執が決定的になったのではないかと。僕たちアッシュ・ファンの多くは、アンディーとマーティンの確執のことを聞くと胸が痛むと思いますし、本当はアンディーとマーティンが一緒にやってくれるのが一番いいと思っていると確信してもいます。そりゃ、マーティンはキーを下げて唄っている(Martin Turner's Wishbone Ashは、基本的に半音下げチューニングです)状態ですし、アンディーがキーを下げることを了承するとも思えませんから、二人が同じバンドで演すということはあり得ないと思ってはいても、こういう話を聞くのは本当に悲しいですね。

このプレーヤー誌の記事ですが、アーガスのサウンド分析で、マーティンのリミックス・ヴァージョンのことを「ぼろくそ」に言っています。僕もどちらかというとオリジナルのミックスのほうが好みではありますが、記事は「そこまで言う?」という感じでした。最も、二人のエンジニア氏の分析は、一個人の音楽観と感性に基づいた意見として述べられていたと思いますが、それをまとめたライター氏の強引な結論づけは「???」と思いました。(マーティン・フリークの人が読むと、激怒するかもしれませんけどね。(^^;)インタビューの質問の中にも、「アッシュがコンスタントに精力的なライヴ活動をしていて、2002年には「bonafide」という原点を見据えた名作をリリースしている」ことを知っているのかな?と疑問を感じるようなものもありましたし、次号の特集でのアッシュの扱いがどうなるのか、興味と不安で一杯です。(^^;

そうそう、インタビューの中で、アンディーは「Tracks(1と2)」の中に日本公演の音源もあると言っています。ということは、BBC音源だと思っていた「the way of the world」か「fubb」あたりが実は....かもしれませんね。(^^)

最後に、マーヴィン・スパンスのことです。先日、某オークションサイトを覗いていて、マーヴィンがface face(face to faceじゃないよ(笑))というスイスのメロディック・ハード・バンド(ハードAORと言ったほうがいいかもしれませんが)で歌っていたことを知りました。で、早速海外のショップにサーチかけて2枚ほど仕入れてきました。

< face face / childhood dream / eu / suisa / pc0800300 >

< face face / bridge to nowhere / eu / suisa / mjd1205 >

前者は1993年のデビューアルバムで、2000年にはリマスター盤が出ているそうです。また、後者はサードアルバムなのですが、どうやら今年出たバリバリの新譜のようですね。この他に、彼らは2001年に「eyes of the mirror」というセカンド・アルバムを出しているそうです。

デビュー・アルバムの方は、メロディック・ハードというよりはAOR(あくまでロックですが)に近いサウンドです。楽曲もそれなりに良くて、マーヴィンのヴォーカルも曲にマッチしていて、彼の歌唱力が良い方向で出ていると思います。リマスター盤のほうなら彼らのオフィシャル・サイトで買えるようですが、オススメの1枚ですね。

サードの方は、サウンド的にはロック色を増し、メロディック・ハードと言ってもいいかもしれません。ただ、楽曲は少し落ちるようです。メロディアスなのかもしれませんが、メロディーが間延びしているような印象を受けます。サウンドを聴きたい人には良いですが、楽曲を聴きたい人にはイマイチかもしれません。

ということで、また次回に。