第131回 ポーランドのアッシュ

 さて、前回アップした日に、またまたDLサイトに面白いアップがありました。アッシュの95年のワルシャワでのライヴが、ポーランドでTV放送されていたというのです。で、その時の映像が(PAL形式ですが)アップされたのです!

95年と言えば、イルミネーションの頃です。でも、当時のヨーロッパ(含UK)ツアーではよくあったことなのですが、ベーシストはトニーじゃなくてマーティンなのです。ですから、アンディー、マーティン、ロジャー、マイクというラインナップになりますね。

DVDはもとのテープから編集する時にLPモードで処理されており、ビットレートが低い関係でブロックノイズが出るところもあります。(ネット上に置くために、サイズを小さくした結果だと思われますが。)でも、プロショットのライヴですので、本当に貴重なものだと思います。収録されているのは、次の通りです。
01. Interview / Throw Down The Sword
02. The King Will Come
03. Top Of The World
04. In The Skin
05. No Joke
06. Dream Train
07. Leaf And Stream
08. Another Time
09. Living Proof
10. On Your Own
11. Mountainside
12. Vas Dis (& Drum Solo)
13. Sometime World
14. Medley - Blind Eye > Lady Whisky > Jailbait > Phoenix
15. Blowin' Free

名曲の「Throw Down The Sword」が、インタビューの時のバックで使われているのが、断片的に聴くことのできるソロが素晴らしいだけに残念ですね。「No Joke」あたりと入れ替わっていたら最高だったんですが、まあ、これだけ多くの曲が収められていますから、贅沢は言えないところでしょう。(^^;

マーティンは白いサンダーバードでカッコ良くキメていますよ。ただ、すでにマーティンのヴォーカルには衰えが見え始めていますので、トニーの持ち歌などでは若干辛いところが見えます。でも、以前入手したこの頃のライヴ音源に比べたら破綻もなく、ずいぶんと上手く歌っていると思います。

ロジャーはセミアコとストラトとを曲によって使い分けてソロをとっているのですが、サウンドの変化が面白いですね。何曲かで聴くことのできるジャズっぽいフィーリングの窺えるソロは、この頃ならではの味だと思います。ロジャーはM4とかではスライド(ラップ・スチール)ギターを弾いているのですが、本当に器用な人だったんだなあと、今更のように思います。

アンディーは、フライングVとミュージク・マンとを使い分けていますが、どちらかというと後者が多いでしょうか。最近のライヴではほとんどフライングVしか使わないのとは対照的です。

特筆すべきはM7〜M10でしょうか。アンディーもロジャーもエレアコに持ち替えての演奏ですが、特にマーティンが歌うM7はナミダものかもしれませんね。M10も、BareBonesで見られたアレンジではなく、オリジナルのアレンジのアコースティック・短縮・ヴァージョンです。この曲のソロはアンディーですが、ソロが済むと、曲も終わってしまいます。でも、ロジャーがスライド〜ストラトと持ち替えてつなぐアレンジがカッコいいですよ。

あと、マーティンのスキャットやマイクのドラム・ソロが凄いM12も、なかなかの出来映えですし、メドレーのM14からラストのM15では、観客も熱狂しています。

ということで、我々アッシュ・ファンには、予想外の年末プレゼントになった1本だと思います。

では、また次回に。