第129回 LIVE AT THE SPIRIT OF 66 と New Live Dates Vol.1

 さて、今回の最初は、前回書いたアッシュのDVDのお話です。前回からすぐに入手できたものの、なかなかアップできなくてごめんなさいね。

今回のDVDは、今年の2月14日のギグを収録しています。リマスターのBONE FIDEのボーナス・トラックに収められていたライヴ・テイクと同じ日ですね。このところ、最近のライヴ音源がぼちぼち入ってくる中ではかなり懐かしい(笑)時期のライヴとなります。
< WISHBONE ASH / LIVE AT THE SPIRIT OF '66 / Germany / Classic21 / LpEC ASBL 2006 >

収録内容は下記の通りです。あの当時の典型的なセット・リストですね。
1.Introduction / 2.Outward Bound / 3.Warrior / 4.The King Will Come / 5.Healing Ground / 6.Underground / 7.Why Don't We / 8.Persephone / 9.Leaf & Stream / 10.Dreams Outta Dust / 11.Tales of the Wise / 12.Changing Tracks / 13.Almighty Blues / 14.Living Proof / 15.Phoenix / 16.Surfin' a Slow Wave / 17.Jail Bait

DVDをプレイして最初に思うのは画像の良さです。今までのDVDは何だよ!と思えるほどの高画質ですね。「Almighty Blues」とは雲泥の差です。それと、マルチ・カメラでの編集の丁寧なこと!アップの映像もふんだんに盛り込み、なおかつアンディー(とマディー)の両腕のアップが「これでもか」というくらい出てくるカット割りには、おもわずにんまりです。(^^)
演奏のほうは、そつなく格好良くまとめています。M2では、まだ間奏の後のカッコいいカッティングがないアレンジなのが残念です。でも、M5あたりは凄くいい出来だと思いますね。特にマディーがスライドに持ち換えるあたりは最高に格好いいです。

このDVDですが、現時点ではPALのヴァージョンしかありません。でも、パソコンで見る人や、PAL対応プレーヤーを持っている人は、マスト・アイテムだと思いますよ。かなりの高水準の映像作品だと思います。それにしても、これだけの映像クオリティの作品をベンの時代に作っておいてほしかったと思うのは、きっと僕だけではないでしょう。(もちろんアンディーは別格ですが、)ベンの凄すぎるプレーこそ、アップの高画質映像で間近に見たかったと思いませんか?。

では、次に行きましょう。(笑)Martin Turner's Wishbone Ash の アルバムの話です。以前書いた「New Live Dates Vol.1」がうちにも届きました。今回のジャケも砂漠+ラクダのモチーフは一緒ですが、空には宇宙船が飛び、SFチックになっています。僕はマーティンのサイトで予約しておいたので、約束通りのサイン入りですけどね。(^^)

< MARTIN TURNER'S WISHBONE ASH / NEW LIVE DATES VOLUME ONE / UK / Dirty Dog / DDD CD003 >

内容は次の通りです。
Doctor / Blind Eye / Lorelei / Walking The Reeperbahn / Outward Bound / Persephone / Front Page News / Runaway / Baby The Angels Are Here / Warrior / Lifeline // Flesh and Steel / Standing In The Rain

「Steel Jam」の曲名が変わっただけで、マーティンのページで予告されていた通りですね。これまでに紹介してきたように、マーティンのアッシュのライヴでは定番曲に混じって意外な選曲も目につくのですが、このところの本家のサプライズ選曲を知った後では、これでもかなりオーソドックスに思えてしまいます。(笑)

CDには、特に日付のクレジットはありません。(まあ、ゲストでテッドが参加している2曲は、以前書いたブートと同じ日だと思いますけどね。)このアルバムは2006年のUKツアーの録音と、2005年のスタジオトラックを元にしていると書いてあります。

内容ですがこれまで入手したライヴ音源と、印象の差はあまりありません。でも、ミックスがマーティンのベースを強力にプッシュしたものになっており、ヴォーカルもしっかりと録音されているので、本当に迫力のある音になっています。マーティンのベースのカッコ良さが際だっていますね。(^^) マーティンのヴォーカルには、やはり、かつての切れはありませんし衰えは否めないのですが、キー下げやミキシングのためか、まずまず迫力のある歌唱に聞こえます。もしかしたら、(クレジットの関係もあるし、)マーティンのヴォーカルはリテイクやオーバー・ダブでの録音が含まれているのかもしれませんね。
まあ、マーティンの正式な復帰作ですし、今は、またマーティンのアッシュが聴けるということで十分ではないでしょうか。続編の「Vol.2」も早くリリースしてほしいですね。

次に、アッシュの新しいブートCDの情報です。久々のプレス盤になるのですが、有名な72年のBBC音源ですね。

<WISHBONE ASH / POP SPECTACULAR / ?? / BOOT / Wardour-044 >
INTRO / TIME WAS / BLOWIN' FREE / WARRIOR / THROW DOWN THE SWORD / THE KING WILL COME / PHOENIX //JAILBAIT / THE PLIGRIM

BBCのトランスクリプション・ディスクからの7曲に、ボーナストラックを二つ入れています。内容的には、有名すぎる音源ですので説明は必要ないでしょう。個人的には、瑞々しさが効果的な「Time Was」以外は、あまりいい演奏だとは思っていませんけどね。(第6回参照)

で、「何でいまさら、この音源でブートが出るのだろう?」とも思ったのですが、今回の「売り」は、ステレオ音源であるということだそうです。確かに、この音源では、(BBC In Concertのハーフ・オフィシャルCDを含めて)ほとんどのCDがモノラルでリリースされていますね。第6回で書いたブート盤 Fighters And Warriors は数少ないステレオ音源でしたが、録音面で若干の問題もありましたし、そういう意味では今回のリリースも一応の価値はあるということでしょうか。(^^;

あと、最近、アッシュ関連の音源が次々とDLサイトにアップされています。一応、ダウンロードはしているのですが、前にレビューしたぶんの後にDLしたぶんだけ、リストアップをしておきましょう。(リクエストとか、聴いてみて面白いことがあれば、またアップしたいと思います。)ちなみに、76年のBBC以外は、すべてオーディエンス録音です。

*John Peel on BBC radio 1 in November 1976
Runaway / The King will Come / Lorelei / Mother of Pearl / Blowin' Free

*Hippodrome de Paris October 7th 1977
Disc One (47:56) 1.Blind eye (fades in) / 2.Lady Whiskey / 3.The King Will Come / 4.Warrior / 5.Throw down the sword / 6.Front Page News / 7.Sometime world / 8.Goodbye baby, hello friend / 9.(In all of my dreams)You rescue me
Disc Two (45:07) 1.Runaway / 2.Come in from the rain / 3.Phoenix / 4.Jailbait / 5.Blowin' Free / 6.No easy road / 7.Bad weather blues

*Palais des sports Paris, France June 6th 1981
Disc One (58:57) 1.The King Will Come / 2.Lady Whiskey / 3.Where is the love / 4.Living proof / 5.Underground / 6.Warrior / 7.Throw Down The Sword / 8.Loaded / 9.Kicks on the street / 10.Danny don't go
Disc Two (49:44) 1.Phoenix / 2.Number the brave / 3.Helpless / 4.Jail bait / 5.Blowing free / 6.Get ready / 7.Bad weather blues

*Filderstadt (GER), Music & Action, Oct. 25th, 1989
CD1 Real Guitars Have Wings / The King Will Come / In The Skin / Cosmic Jazz / Keeper Of The Light / Lost Cause In Paradise / Throw Down The Sword / Band Introduction / Why Don't We
CD2 Hole In My Heart / Living Proof / Blowin' Free / Blind Eye / Lady Whisky / Sometime World / Phoenix / Guitar Solo / Jail Bait

*Renningen (GER), s'fon, Dec. 11th, 1998
Disc 1 Real Guitars Have Wings / Underground / No Joke / Mountainside / The King Will Come / Throw Down The Sword / F.U.B.B. / Ballad Of The Beacon / Sometime World / Living Proof / Strange Affair
Disc 2 Blowin' Free / Hard Times / Phoenix / Errors Of My Way

では、また次回に。