第95回 アッシュの新メンバー決定!


 さて、先日、ベンの脱退のニュースを伝えたばかりなのですが、後任のギタリストについての情報がオフィシャルサイトに載りました。

アッシュの新しいギタリストに決まったのは、マディー・マニネン(MUDDY MANNINEN)というフィンランド人ギタリストです。と言っても、即座に誰だかわかる人はほとんどいないでしょう。(笑)

彼は昔、ベンと一緒にGringos Locosというバンドでギターを弾いていました。このHPでも、ちょっと前に Gringos Locos のアルバムを1枚紹介したので、見てみてください。(ジャケットのイメージ通りのハードロック・バンドですが、みんな長髪なので、ベンもマディーもイメージが違いすぎてよくわかりません。(^^;)また、マディーはヘクター(HECTOR)というシンガー・ソングライターのバック・バンドにも参加していた時期があり、ライヴ盤にも参加しています。

おそらくベンの人脈での参加ということになるのでしょうが、デモテープやライヴ・オーディション等をこなし、マディーは二人の若くて才能のあるイギリス人ギタリストを押さえてアッシュのギタリストの座を射止めたということです。彼の持っている経験と、彼がアッシュのサウンドに一番フィットしたというのが主な理由だそうですけどね。

そんなわけで、ベンとマディーのいた Gringos Locos のCDをもう一度聴いてみました。前に書いたとおり、サウンド自体は平均点のハード・ロックで、楽曲的にはあまり面白くなかったのですが、ギター・ソロやバッキングのコンビネーションには面白いものがありました。

僕の耳で判別する限り、多くの曲でソロをとっているのはベンなのですが、何曲かでマディーのソロを聴くことができます。マディーのソロは、ベンほどの煌びやかさや「華」はありませんが、ベンよりももっと粘りのある音色で、よりブルージーなギターを聴かせてくれるようです。アルバムには、ベンとマディーがソロを取り合うバリバリのブルース・ナンバーが1曲だけあるのですが、二人のギターの個性の対比は面白かったですよ。

でも、彼のプレーで特筆すべきは、スライドギターでしょう。このアルバムでも数曲にスライドギターのソロがありますが、そのフィーリングには素晴らしいものがあります。アッシュには、スライドギターの印象深い曲が何曲かありますし、その中にはライヴの定番曲もあります。個人的には、マディーが選ばれた理由の一番目は、このスライドギターの腕ではないだろうかという気もしますけどね。

そうそう、マディーはずっとずっとアッシュのファンだったということですので、それも人選の一因になっているかもしれません。(もしかしたら、ベンがライヴで言っていた「ベンにアッシュのブートレッグを聴かせた友人」というのはマディーかもね。)

とにもかくにも、マディーが新ギタリストとなるわけです。彼のプレイがアッシュのサウンドにどう絡んでいくのかを楽しみにしていたいと思います。

ちなみに、アッシュはUKツアーにマディーを帯同させ、マンスフィールドのASHCONが彼のデビューの場になるようです。つまり、10月30日のASHCONが、ベンの最後のステージとなり、マディーの最初のステージになるということですね。もしかしたら、ほんのわずかな時間かもしれませんが、アンディーとベンとマディーのトリプル・ギター・ハーモニーが聴けるかもしれないとのことですので、これも楽しみにしてみたいと思います。

では、また次回に。