第77回 アレクサンドラ・パレスのアッシュ


 さて、今回はアッシュのブートレッグLP「LIVE '73 WISHBONE ASH AT ALEXANDRA PALACE」の紹介です。このアルバムは、アッシュの最古のブートレッグとして有名ですし、また、日本製のブートレッグとしても有名です。

 このアルバムは、アッシュのアルバムでもベスト3に入るレア・アナログでして、市場に出たら相当の値段が付きます。僕も持っていないのですが、このたび、あるファンの方のご厚意で、このアルバムを聴くことができました。

 データですが、録音日は1973年の8月4日、場所はロンドンのアレクサンドラ・パレスです。オーディエンス録音で、決していい録音とは言えませんが、それでも76年録音の日本製ブートレッグLP「ASHES ARE BURNING」に比べると、はるかに聴きやすい音になっています。曲目は、A面がSO MANY THINGS TO SAY, ROCK & ROLL WIDOW, EVERYBODY NEEDS A FRIEND で、B面が BALLAD OF THE BEACON, PHOENIX となっています。曲目は少ないのですが、長い曲も多いので、長さ的には普通のLPよりも若干長いかなというくらいありますね。

 A1はこの日のオープニング・ナンバーではないのですが、オープニングの挨拶(「ハロー!」)から編集されて繋がっています。なかなかカッコいい演奏ですし、この曲のライヴ音源は少ないので、貴重ですね。A2は、ライヴ・デイトでもライヴ音源が聴ける曲ですが、続くA3も、なかなか貴重なライヴ音源だと思います。また、B面は2曲ともライヴ・デイトでもライヴ音源が聴ける曲ですね。

 実は、別のファンの方のご厚意で、この日の音源を聴かせていただいているのですが、そこには THE KING WILL COME, WARRIOR, THROW DOWN THE SWORD, THE PILGRIM, BLOWIN' FREE, JAILBAIT, DOCTOR, SO MANY THINGS TO SAY, PHOENIX が収められており、今回のLPと合わせればこの日の大部分の概要がわかります。(こちらの音源を聴いていたので、今回のLPのオープニングの編集もわかったのですけどね。)ともかく、「フォー」からの曲のライヴ音源を聴くという意味で、このLPは価値の高いアルバムだと思いますね。

 この日の演奏を聴いていると、ライヴ・デイトの選曲から漏れたSO MANY THINGS TO SAY, DOCTOR, EVERYBODY NEEDS A FRIEND の3曲が、特に印象が深いですね。オリジナル・メンバーの全盛期ということで、内容も充実しています。CDならばたくさん入るし、、この3曲なども収めて長尺版にした「ライヴ・デイト・コンプリート」なんて企画は無理かなあ?まあ、そのまえに「ライヴデイト2」のCD化をしてほしいですけどね。ずっと前に書いてから、オフィシャル・サイトでも新情報が入ってこないのですが、どうなっているのでしょう?

では、また次回に。