第64回 アッシュのリマスター盤

 

さて、ずいぶん久しぶりの更新となってしまいましたが、アッシュのページを独立させての記念すべき第1回目となります。 今回は、最近出たリマスター盤の紹介です。最新作の「BONA FIDE」や「TRACKS」もリリースしたTALKING ELEPHANTレーベルからのリイシューのうち、今回は「HERE TO HEAR」と「STRANGE AFFAIR」の2枚を取り上げることにしましょう。

このレーベルは、前にも「ILLUMINATIONS」と「BARE BONES」をリイシューしていますし、今回も、この2枚と「NAUVEAU CALLS」の3枚がリイシューされたのですが、僕が入手したのがこの2枚だけなのです。(^^; で、この2枚ですが、いずれもリマスター&ボーナス・トラック付きでのリリースとなっています。

まず「HERE TO HEAR」からいきましょう。ジャケットを見ると、オリジナルのジャケットとはかなり印象が違うものになっています。ボーナス・トラックはHEAVEN IS、BOLAN'S MONUMENT、DUFFLE SHUFFLE、COSMIC JAZZ(KARAOKE)の4曲になります。

1曲目のCOSMIC JAZZですが、この曲はリマスターではなくてマーティンらによるリミックスだとのことです。オリジナル・テイクに比べると、ずいぶんパワフル&タイトに聞こえます。アルバムのその他の曲も、ずいぶんとパワフルな音になっているなという印象でした。

肝心のボーナス・トラックですが、BOLAN'S MONUMENTはCOSMIC JAZZの12インチと「DISTILLATION」に収められていますし、DUFFLE SHUFFLEも「DISTILLATION」に収められていましたので、熱心なファンの方は、耳にしたことのある曲だと思います。

HEAVEN ISですが、LOST CAUSE IN PARADISEを彷彿させるキーボードの音が印象的なインストゥルメンタル・ナンバーです。インストということもあり、どちらかというと「HERE TO HEAR」よりも「NOUVEAU CALLS」の曲に近い印象を受けますね。もしかしたら、その頃のアウト・テイクかもしれません。

ラストのCOSMIC JAZZのカラオケですが、タイトル以上の説明はありません。メイン・ヴォーカルがないぶんだけ、バッキングやコーラスが聞き取りやすくなっているという利点はありますね。

次に、「STRANGE AFFAIR」です。こちらは純然たるリマスター盤になっています。ジャケットも色合いとトリミングこそちがいますが、昔のイメージを残したジャケットになっていますね。

音の方は、「HERE TO HEAR」と同じようにパワフルになったような印象を受けます。最も、オリジナルの頃の日本盤のCDは、レベルが低いものが多かったので、その要因も大きいのかも知れませんけどね。(^^; ボーナス・トラックはSTRANGE AFFAIR、ROLLIN'、DREAM TRAINのブラス入りヴァージョンになっています。

最初のSTRANGE AFFAIRですが、ギターは押さえてキーボードも交えたサウンドですし、バッキングのギターの音自体がストレートな(アコースティックに近い)音色をしていますし、どちらかというと「BARE BONES」の印象に近いものがあります。これはやっぱりオリジナル・テイクのほうがいいかな?

次のROLLIN' ですが、オリジナルのテイクよりもシンプルでストレートなロックン・ロールのサウンドをしています。ブラスもうまくまとまっていますし、どちらかというとこっちのテイクの方が好きですね、僕は。(^^)

ラストのDREAM TRAINは、オリジナルのテイクに素直にブラスが乗っかったような感じですね。これは「DISTILLATION」にも収録されていましたね。好みの問題もあるとは思いますが、僕はブラスの入った厚みのあるこのテイクの方が好き..かな?ってところです。(^^;

ちなみに、イギリスでは、特に「STRANGE AFFAIR」は長い間入手困難な状態にありましたので、今回のリイシューは、本当にいいことだったと思います。

ということで、ボーナス・トラックも加味して考えて熱心なアッシュ・ファンなら2枚とも、普通のアッシュ・ファンなら「HERE TO HEAR」のほうを買ってみてくださいね〜。

では、また次回に。

(追記)2003年3月23日現在、海外のショップを見る限り「nouveau calls」のtalking elephantからのCDは販売されていないようです。カタログにある店は、すべてが注文後に取り寄せとなっていて、お店にストックのある店はありません。今回レビューしたCDには、この2枚のの次の番号で書いてあるので同時リリースだろうと思ったのですが、そうではないようです。