第22回 75年の日本公演

 

 今日は、アッシュの新しいブートの紹介です。なんと、75年の初来日公演の時のテープなのですよ。2月23日、東京の最終日です。名古屋で喉を痛めたマーティンは、東京初日にはガムを噛みながら唄ったそうですが、この日は喉も本調子に戻っていたそうですよ。録音はオーディエンス・モノラルながら、この当時としては上出来の部類でしょうね。

 イントロダクションに続いて、 DON'T COME BACK です。のっけからローリーのギターが唸ります。いつ聴いてもカッコいい曲だよね、これ。続いて2曲目は SILVER SHOES です。ARCHIVESで聴ける74年のライヴに比べると、ずいぶん演奏はこなれていて締まっていますよ。

 そして、怒濤の3連発です。THE KING WILL COME, WARRIOR, THROW DOWN THE SWORD と、アッシュファンにはおなじみの曲順ですよね。イントロからして、観客の声援が違います。途中でちょっとハウるけどね。THROW DOWN THE SWORD のソロはアンディーひとりで弾いています。(まあ、この曲のベスト・ソロのひとつとは言えませんけれどね。)

 そして、新作からハイライトの2曲で、 PERSEPHONE と F.U.B.B. です。前者のラストでは、すでにローリーが親指で6弦のグリッサンドをするおなじみのプレーが聴かれます。

 次は懐かしい曲で、TIME WAS と BLOWIN' FREE ですね。残念ながら、TIME WASの頭が少し途切れています。でも、この曲のアンサンブルは、目茶カッコいいですよ。

 本当は、この後にアンコール・ナンバー(たぶん「ノー・イージー・ロード」と「明日はいずこへ」)だったはずですけど、このCDはこれで終わります。

 この当時の日本公演の音源が聴けるだけでも嬉しいですよね。まあ、個人的には、ふたつの不満がありますけどね。ひとつは、ここでもまた HOME TOWNのライヴが聴けなかったことです。東京の初日には、THROW DOWN THE SWORDの代わりに演奏していますからね。ローリーの見せ場でもあるこの曲のライヴを聴きたかったと思うのは、僕だけじゃないでしょう。もうひとつは、表ジャケ以外の写真が全部ローリーじゃなくてテッドだってことです。他のCDにもよくあるのだけど、ちゃんとその時のメンバーだけでジャケ作ってほしいですよね。

 それでは、今回はこのへんで。

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