第16回 O'RYANのCD

 

 本当はアッシュの新しいアルバムかリマスター盤のことを書きたかったのですが、僕の住んでいる広島ではまだどこの店にも入っていません。悲しいけど、新年の第1弾くらいにには書けるものと信じて、今日はオライアンのCDのことを書きましょう。

 オライアンと言っても、(このHPに来る人にはいないと思うけど、)「それ、誰?」という人もいるかもしれませんね。この人、実はマーヴィン・スパンスなのです。(ソロ作ではケルト名のオライアンを使っているそうです。)「RAW TO THE BONE」でベースとヴォーカルをしていた彼です。もともとは、グレン・ヒューズの後釜としてトラピーズに参加したのがメジャーとしての活動の最初だそうですが、トラピーズ解散の後に、アッシュに参加しました。アッシュを抜けた後は、「フェノメナ」プロジェクト等に参加していたようですが、しばらくして、ソロアルバムが発売されることになります。

 ファーストアルバムは「SOMETHING STRONG」というタイトルで、日本では(もともとオライアンの自主制作盤としてリリースされたようで、アメリカとかでメジャーリリースされてるかどうかは知りませんが)93年の12月に発売されています。(CD番号等は、僕のコレクション・リストを見てください。)音としては、完全にメロディー重視のA.O.R.ですね。得意のハイ・トーン・ヴォイスを活かしたハードなロックを期待すると(全くないわけではありませんが)拍子抜けしますが、心地よいメロディーの良くできた楽曲が揃っています。アッシュの音とは全く違いますが、僕はもともとポップな音が好きなので、大いに気に入っているアルバムです。

 セカンド・アルバム「INITIATE」は、95年に日本で発売されました。(EAST BELL JAPANの制作なので、日本以外では出ていない可能性が大きそうですね。)このアルバムは、純粋な新作ではありません。ファーストアルバムの曲や、「フェノメナ」等でやっていた曲を新録した、いわばベスト・アルバム的な内容です。音のほうは、前作に比べるとハードなロック的部分がずいぶんと出てきます。基本的にはキーボードを主軸としたサウンドですが、マイナー調のいかにもブリティッシュなメロディーの曲が多めになっています。中にはメロディーやギターの響きがアッシュのサウンドに似ている曲もあり、アッシュのファンには、こっちのアルバムのほうが聴きやすいかと思います。前作の時、オライアン本人がお気に入りだと言っていた「DON'T LET IT SLIP AWAY」と「EMER MAY」もしっかり入っています。後者は娘のことを唄った曲だそうですが、アルバムと同時に5インチのCDシングル(写真)が出ています。また、9ヶ月後(!)には、3インチのCDシングルも出ています。リリカルなピアノで始まるこの曲は、必聴の名曲ですよ。(^^)

 オライアンですけど、今はどうしているんでしょうね?アッシュの時にはそんなに印象に残らなかったのですが、こうしてソロアルバムを聴くと、もっと聴きたいという気になりますからね。

 さて、最後にアッシュのCDについて追加情報を。「TRANCE VISIONARY」ですが、このたびヨーロッパプレスの限定盤でボーナスCDS付のヴァージョンが出ました。メインのほうのアルバムは前のと全く同じなのですが、ボーナスシングルにはリミックスを含めて4曲が入っています。曲目は、

 HERITAGE(REMIX), POWERBRIGHT, DUB-VISIONALY, WRONGED BY RIGHTEOUSNESS(REMIX)

ですが、このボーナスCDSのために買うほどのものでもないと思いますけどね。それと、「ARCIVES VOL.2」の日本盤ですが、しっかり出ていました。帯に「解説付」としか書いてないですし、まだ開けていませんけどね。中味はU.S.ASHから発売されてたやつと同じです。

 ということで、今年はこのへんで。(^^)