第14回 78年の日本公演

 

 アッシュは、今まで何度か日本に来たことがあります。2回目の来日公演の時は僕も生で見ましたし、その時のことはこのHPでも書きました。今日は、3回目の78年の公演のことです。日本では、「ライヴ・イン・トーキョー」というLPが出たので、コンサートの一部を耳にすることができます。僕は生では見ていないのですが、この時のライヴのテープが(音質は非常に悪いけれど)あるので、それをもとに書いてみましょう。この時のメンバーは、アンディー,マーティン,スティーヴ,ローリーの4人です。

 オープニングは「キング・ウィル・カム」です。ローリーのギター・ソロも堂々としています。マーティンの声も(この頃はまだ)よく出ていますし、いい演奏ですね。

 続いてお約束の「戦士」です。やはり名曲ですね。マーティンがメロディーをちょっと崩して唄っています。

 スティーヴの『ニューアルバムからのシングルだよ』という曲紹介に続いて「怒りの炎」です。これは「ライヴ・イン・トーキョー」でもわかるように、スタジオ・テイク以上のできですね。ソロの後のブレイクのところから、観客の手拍子がかぶさってきます。(ちょっとカッコいいぞ!)

 ギターをちょっとチューニングしている間に「アンディー!!」という黄色い声が飛びます。(髪の毛....じゃなくて人気あったのね。(^^;そして始まるのが「F.U.B.B.」です。曲紹介では、しっかり『ファブ』って言ってますね。これもローリーとアンディーのギターが縦横無尽に駆け回り、スタジオ盤を遙かに凌ぐできです。

 高まった熱気をちょっと鎮めるように((^^;)次は「フロント・ページ・ニュース」です。(ライヴ音源は珍しい曲ですけどね。)ハーモニー・ツインも決まり、思ったよりはライヴに似合う曲だったんですね。(^^)

 スティーヴの『またニュー・アルバムからの曲だよ』という紹介で、「ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド」が始まります。ここはローリーの見せ場ですね。パート1とパート2の対比も見事ですが、特に、ギターが駆けめぐるパート2が聴きものですね。ここでもソロのところで観客の手拍子が入ります。

 またちょっとギターのチューニングをした後で、「アンガー・イン・ハーモニー」です。「因果律」の中でも屈指のできの曲のひとつだけあって、ずいぶんライヴ映えします。

 続いて「時は昔」の後半パートです。初期の頃はともかく、70年代中頃からは後半パートだけを演奏することが多かったですよね。スタジオ盤での前半部分は、テッドのボーカルが素晴らしかったですから、この当時のメンバーではちょっときつかったのかもしれませんね。(^^)

 次は、ハード・ロック・チューンの「ランナウェイ」です。76年にはオープニングを飾ったこの曲ですが、78年ではこのあたりでじっくり聴かせようというところですね。

 『じゃあ、ファースト・アルバムからの曲だ』スティーヴがそう言ってから「フェニックス」が始まります。一般的にはアッシュ・ファンが一番待ちこがれていて、一番盛り上がる曲ですね。(僕は『展開が遅すぎてちょっと....』って思うけどね。(^^;→この曲が好きな方、ごめんなさい。)最も、インストゥルメンタル・パートは聴き応え十分ですし、熱演を聴かせてくれています。ハーモニー・ツインも含め、ローリーが入ったからこそ、ライヴでも完璧に実現できるようになった曲だと思います。ローリーの力量を改めて知りました。ここでも、後半のミュートの部分から観客の手拍子が入ります。NHKFMで72年のライヴを放送した時にバラカンさんが言ったように、「良くも悪くも70年代らしい」曲ですね。(^^)

 拍手も鳴り止まないうちに「ジェイル・ベイト」に移ります。拍手は当然、手拍子へと代わります。間奏は、スタジオ・ヴァージョンに基づいたものです。

 またまた鳴り止まない拍手の中で「ブローイン・フリー」です。ここでも手拍子の嵐ですね。

 アンコールです。スティーヴが『今日のライヴは「ライヴ・イン・トーキョー」というライヴ・アルバムになるよ。』と言ったもんだから、さあ大変。観客は大いに盛り上がります。で、そのまま「バッド・ウェザー・ブルース」へとなだれこみます。もう手拍子は止まりません。アンディーと観客の掛け合い(YEAR!)もキマリ、エンディングまで突っ走ります。観客も大熱狂ですね。というところで、コンサートは終わりを告げるのです。

 ということで、音質は悪いながらも、アッシュの熱演が存分に楽しめるライヴ・テープでした。(^^)