第11回 ホームのCD

 

 ワールドカップに「ほうけて」いたせいで、本文の更新は本当に久しぶりですね。アッシュの新しいCDも、ブートCDも、まだリリース予定はない(アコースティック・アルバム等の計画はあるけど)ので、今日は、ホームのアルバムのことを書くことにしましょう。この記事を読む人は当然ご存じでしょうけれど、ホームには、ローリー・ワイズフィールドが在籍していました。

 ホームは3枚のアルバムを出しているのですが、今のところ、CDになっているのは2枚だけのようです。セカンドの「HOME」(72年)と、サードの「ALCHEMIST」(73年)が、どちらもオーストリア盤で出ています。(僕のコレクション・リストのところを見てくださいね。)

 セカンドアルバムは、リード・ボーカルのミック・スタッブスの曲を中心にした、典型的なアメリカン・ロックのサウンドです。ローリーも2曲ほど共作しているのですが、その1曲であるオープニング・チューンでは、ホームタウン風の印象的なギター・リフを聴かせてくれます。アルバム全体としては、「いささか地味過ぎるな」という印象を拭えないのですが、最後の曲では、消化不良気味ながら、中期のアッシュのサウンドに似たような響きを創りだしています。

 で、一般的に最高作と言われているサードアルバムが、写真の「THE ALCHEMIST」です。12曲をそれぞれパート1からパート12としたコンセプト・アルバムになっています。セカンドアルバムと比べると、曲作りにもメリハリが出ていますし、ギターのリフ作りもずいぶんうまくなっています。曲によっては、完全に中期のアッシュを彷彿させるものもありますし、楽曲自体も魅力的なのものが多く含まれています。

 最初にセカンドを聴いた時には、アッシュがどうしてテッドの後任にローリーを選んだのか、ちょっと不思議に思っていたのですが、こうしてサードを聴いてみて、十分に納得しました。(^^)「永遠の不安」からのアッシュの音の変化は、ローリーのギター・ワークがもたらしていたんだなと、再認識した次第です。本当に、「永遠の不安」や「限りなき束縛」あたりに入っていても違和感のないような曲もありますよ。(^^)

 なお、ちょっとスキャナの調子が良くなくてうまく出ていないのですが、本当の色合いは、セピアがかったモノクロ調で、フラスコの下の紫色の液体の影の部分には、メンバー4人の顔が入っています。

 このCDが、日本にどれくらい入ってきているのかはわかりませんが、ローリの頃のアッシュが好きな方は、機会があれば、聴いてみてくださいね。

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