兵庫医大リハビリテーション医学

　　医局員(project member)紹介

関西では特に数少ないリハビリテーション専門医育成をめざす教室です。

　西宮キャンパス（大学病院）と篠山キャンパス（リハビリテーションセンター）の２カ所を中心に、さらに関西一円のリハビリテーション病床を有する教育関連病院へ発展しているところです。リハビリテーションセンター完成後、医局としての体制が整い、人材を育成できる環境になりました。

兵庫医大リハビリテーションセンター所属（西宮と篠山・教育関連病院勤務の非常勤医師含む）の医師は、現在１６名です。もちろん他科との兼任ではなく、リハビリ医療を専門的に担うリハビリ専門医あるいは専門医をめざいている医師で構成されています。助教授主宰の関西リハビリテーション研究会（関西リハ研）によるリハビリテーション専門医育成のための関西プロジェクト（Project Kansai）の中、半年毎に２〜３名の割合で増加し続けています。２００４年度から６名のメンバーが参加し、多忙ながらも充実して研修生活を始めています。

　大学病院では、超早期・早期リハビリテーション、呼吸リハビリテーション、多様性に富む大学病院の各疾患に対応するリハビリテーション、嚥下リハビリテーション等が中心です。２００１年８月からは総合承認施設（１）を認可され、ますます、医学的リハビリテーションの内容の充実を図っています。関西ではあまり知られていない、認知リハビリテーション（脳外傷の解説を参照）については、リハビリ医療の重要問題として取り組んでいます。また、スタンダードな方法で行っている筋電図検査も、院内だけでなく、周辺の病院からの依頼が増加してきました。裝具外来（火曜日午後）の体制も充実し、適切な裝具によって歩行能力を再獲得できる方も多くいらっしゃいます。

　篠山病院にあるリハビリテーションセンターでは、在宅をめざした回復期から維持期のリハビリテーションを行い、さらに、訪問リハビリテーションやささやま居宅支援事業所などで地域医療に貢献しています。地元の篠山、西宮だけでなく、三田、柏原、福知山、宝塚、神戸などからリハビリを目的に入院される患者さんが増えてきました。脳卒中、脳外傷その他の脳疾患、整形外科疾患、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、神経筋疾患など、広くリハビリの対象疾患をもつ患者さんに入院して頂いて、リハビリを施行しています。

　研究テーマは、以下の欄の通り、リハビリテーション医学全般にわたっており、特に、京都学研都市のATR研究所との運動学習に関する共同研究をはじめ、計算論的神経科学等の脳研究のリハ医学への応用を中心課題に考えています。さらに、各疾患に対する機能評価の開発研究、予後予測、電気生理学、動作解析、バイオメカニクス、リハビリテーション工学、嚥下リハビリテーション、高次脳機能障害のリハビリテーション、呼吸リハビリテーション、地域医療など多岐にわたって挑戦しています。

　週に１回の抄読会、ビデオ嚥下造影検査、筋電図検査、裝具外来、月に１回の医局勉強会（講演と症例検討会）などが普段の流れです。このほかに、年に１回、呼吸器リハビリテーション全国セミナーを主催しています。

メンバー

実験補助・医局秘書　　木村幸恵

出身大学は様々ですが、兵庫医科大学の建学の精神（社会の福祉への奉仕、人間への深い愛、人間への幅の広い科学的理解）を共通の基盤としながら、全人的リハビリテーション医療の実践を志しています。出身大学にかかわりなく、愛校心をもって、兵庫医大医学の発展と関西全域のリハビリ医療に寄与できるように頑張っています。関西の地域に根ざしながら、世界のグローバルスタンダードとなるリハビリテーション医学を目指して、各種プロジェクトを開始しています。