「百窓」跡地と砧緑地
スペル星人の隠れ家となった百窓の家(又は「百目」)、台本段階では「回教教会の如き洋館」という設定になっていたのですが、実際に使われたのはプロダクションの近所にあった個人宅でした。そのデザイン故、テレビ作品にも多く登場し、代表的なものでは「チビラくん」の住む家として。他社の作品では、マグマ大使の第13話「最後の遊星人」、人造人間キカイダーの第10話「サソリブラウン 人間爆弾に狂う」に登場。マグマ大使の方は一瞬でしたが、キカイダーの方は、ダークに襲われる研究所として、百窓とその周辺の景色がバッチリ記録されています。他にも九重祐美子版「コメットさん」では、百窓を含んだ地域を舞台として設定してあり、シリーズを通して時々登場しています。
'99年3月中頃、思い立って久しぶりに「百窓」のあった場所を訪ねてきました。
自宅より二時間かけてまずやってきたのは東京都世田谷区、小田急線の成城学園駅前。百窓跡地はここより2Km程先の所で、徒歩で行くにはちょっと辛い距離なのでタクシー乗り場へ。最近はタクシーの運転手もかつての百窓を知らない方がおられるようで、1台目のタクシーはパス。2台目のタクシーに乗り込み目的地へ。こちらの運転手さんが百窓の事をよく覚えてらして色々お話しを伺う事ができました。
百窓は、写真や映像を見るとビルディングであるかのような印象を受けるのですが、実際にはそこまでは大きくなく個人宅としてのスケールであった事、また、ここに住んでおられた百窓の主人は画家を仕事としており、10年程前にこの百窓を取り壊し、家族は引っ越されてしまったとの事でした。などと5分位お話を聞いてるうちにタクシーは百窓跡地へ到着。着いた場所は世田谷区岡本町の某所。ここに百窓があったと教えられた場所には現在アパートが建ってました。地形的には西に開けた少し高台になっている所で、すぐ近くには東名高速も走ってお
り、30年前の12話の映像を見る限り周囲には建物もそう多くなかった事から、百窓は、場所的・デザイン的に当時はかなりの存在感があったのではないかと思われます。今この辺りは普通の住宅地になっているのですが、当時を窺わせるものとしては、下へ降りる坂道に車のスリップ止めの丸い窪みが現在も残っていました(30年前そのままかどうかは判りませんが)。ここは、宇宙時計をもらう為ロケットの絵を持って並んでいた子供たちがスペル星人の登場で一目散に逃げ出した場所で、12話にはこの坂道と放りだされたランドセルやロケットの絵が一緒に映っています。
坂道と百窓のあった前の道を数回行ったり来たり、持ってきたデジカメで辺りをパチパチ撮ったりしてたのですが、場所柄あまり長時間ウロウロできるような雰囲気の所ではないので20分程で撤収。
次に、東名高速に架っている橋を渡り、怪奇大作戦のスチール写真(だったかな?)で見た世田谷区立総合運動場の体育館(左画像)の横を通り抜け、すぐ近くの砧緑地へ。ここは、やはり12話で佐竹と早苗がデートをした所。公園の中は樹齢数十年、又は百年を越えると思われる樹木が殆どで、樹々のレイアウトは30年前と変わってないのではないかと思います。こちらの公園は初めてだったのですが、訪れるまでは佐竹が時計をすり替えた場所や、ダンが乳母車と接触してごめんなさいをした場所を探そうなんて甘い考えを持っていたのですが、長さ約1Km、幅約500mという広さに断念。公園の中を軽く一回りして、程よく疲れてきたので帰路につくことにしました。
あと12話に関するロケ地としては、早苗宅やソガがエレクトロ・Hガンを乱射した氷川貯水池として使われた所、早苗が佐竹にアンヌを紹介したレストラン、伸一の学校などがあるのですが、これらについては判っていません。また、ラストの夕陽のシーンについては、実相寺監督著の「夜ごとの円盤」や同人誌「スペル星より愛をこめて」の監督インタビューによると、本当は多摩川辺りで超望遠を使って夕陽と人物を狙うカットを予定していたのですが、幾日か待ったものの夕陽に恵まれず、スタジオ内での撮影になったとの事でした。
(追加 4/2/00) ロケ地について、冒頭に女性が倒れた場所ですが、一人目はTBS会館の屋上。(詳しくはこちらの「ウルトラシリーズロケ地探訪」のHPを御覧下さい)
http://homepage2.nifty.com/ultraloc/tbskaikan/index.html
尚、トップページはこちらになります。
http://homepage2.nifty.com/ultraloc/
二人目も、女性が倒れ、車のドライバーが降りた背景に「通赤坂営業所」という看板が確認できますので、場所は恐らく日本通運の赤坂営業所。TBS会館(赤坂)の近くでの撮影と思われます。
砧緑地・当時の雰囲気はある・・・かな?