旅の終わりの Seattle Tacoma 国際空港での有難くない出来事
Sept. 7 (Sat.)
あー、Alaska も終わりだー、という無力感を抱きつつ、Seattle まで戻ってきました。もう目の前に駐機している成田へのヒコーキに乗って行くだけです。前夜は hotel へ戻ってきたのが遅く、今年初めての no alcohol day だったので、早速にも (?) ゲートの前のバーでビールの大きなジョッキを注文しました。この時点で青山があれこれ考えていたのは、帰宅後どこの DPE 屋へ行くと最も速く写真をプリントしてくれるか、でした。
- 1420。乗機。B747 の中央の席でしかも満席。一刻も早く日本へ着いて欲しくなります。定刻の 1450 を過ぎても動く気配がありません。「遅れている Toronto からの接続便を待って出発するので暫く待て。」(‾_‾#) 青山はぐーぐー眠り込んでしまいました。もうとっくの昔に飛び立ったものと思いこんで、座席の背を倒して。
- もう十分寝たつもりで (周囲のざわめきのため?)、少し正気を取り戻し、キョロキョロすると、乗降口の扉がまだ開いていた。
- 1620。「エンジン関係のトラブルで出発が遅れている。手回り品をすべて持って降機されたい。出発予定は 1730 頃に知らせる。それまで、向かい側の "Restaurant" で各自食事されたい。Boarding pass を提示すれば、$7.00 までは航空会社が負担する。」
あおやま の左隣のおじさんは放送が終わるなり、ダッシュボードの荷物をさっと取って出口へと突進していった。あおやま は、ノロノロと降りました。
機外では、係員が右翼第4エンジンの蓋を開け、翼上でもなにやらやっています。
ゲート前カウンターの電光表示に「1730 に出発予定を知らせる。Thank you for your patient ナントカ」と文字が流れています。あおやま は impatient なんだが、と内心思うが、それを表明してみたところでどうにもなりません。
- "Restaurant" というのは、カフェテリアのことで、当然の如く長蛇の列。しかも列が全然進んでいません (航空会社からの連絡がまだ不十分であったように見受けられた)。あおやま はヒコーキの故障などすぐに直るだろう、とタカをくくり、雑誌を買ったりして時間を潰し、食事は後回し。
この時点で航空会社は空港周辺のホテルの部屋の確保に乗り出したようだ。(青山推測)
- 1720。「列が進んでるからゴハン食べようょ〜」ということになった。フライドポテト, フライドチキン, コーヒーで $7.44 だった (うち、$7.00 が航空会社の負担)。
- 1740。「出発は明朝 0800。」と案内があった。「今夜は空港周辺のホテルに宿泊し、明朝 0700 にこのゲートに集合されたい。」
カウンター前は先程のカフェテリア前以上の長蛇の列 (あたりまえだ T_T)。
- 1840。バスに乗せられて、空港そばのホテルに着きました (ホテルは現代的だったし、従業員のサービスも良)。「航空会社の人はこちら〜」とフロントを素通りして奥に案内されると、そこで航空会社がデスクを出していました。(ここでは列は長くなかったけど、この列は 2000 頃までは続きました)
- 航空会社のマークの入った小袋を貰いました。1等と Bussiness Class で客に配るもののようです。中には歯ブラシ、靴へら、アイマスクが入っていました。(航空会社に預けた荷物は機内に積まれたままだから)
- Airline Meal Voucher を 2枚。一枚は夕食用で $13.00、もう一枚は翌朝用で $5.50。(明朝食事している余裕はあるまいから、夕食で 2枚とも使ってもいいらしい、有効日は voucher に指定されているのですが。)
- 通信費は $10/人 まで航空会社負担。各室からの電話とフロントに頼む fax の合計額で。
- 既にホテル内のレストランには列が出来ていました。外に出ると目前に日本でもよく見かけるファミリーレストランが見えました。いずれにしても食事はまたも後回しにし、近所のコンビニエンスストア (これも日本に同名のチェーンがある) でビール 500mL × 2缶, 350mL × 1 缶買いました (それだけをカードで買うかょ、ふつー ^^;)。 市内からのバスから客が降りてきました。もう少し早ければ、市内観光へ行ったのに。ま、いきなり Boeing を見学に行ったりするわけにも行かなかったでしょうが。
あおやま がホテル内のレストランで食事にありついたのは、閉店間際の 2200頃。行列はようやくなくなっていた。Seattle が面している湾内で養殖されているという牡蛎がおいしかった (ケチャップの瓶が一緒に出されたので驚いたけど)。
- 青山はこうして上々の Seattle の一夜を送りましたが、全部の客が上々ではなかったようです。
- 空港前のモーテルになった人有。(設備はホテルと比較にならず)
- $18.50/人 のはずの meal voucher が 3人で $13.00 しかなかったり。
- …
- これでも、今回の場合、航空会社がホテルの手配を始めた時間が早かったため、混乱少なく、よいホテルに宿泊できた人が多かったようです。最近の、別の航空会社の例では、夜になってからホテルの手配を始めたために大変だった由 (どう大変だったかはわかりませんが)。
航空会社としても、客を宿泊させずに飛行機を飛ばしたいのが本音だったでしょう。宿泊費等で $200/人 かかったとすると、航空会社の、定時運行なら不必要だったはずの、新しい負担は $50,000 見当です。
翌朝 (9月8日)、まだトラブルは続いた… Y_Y
- 0655。ゲートにはまだ航空会社の係員が来ていない。
- 0735。搭乗開始。
- 0800 過ぎ。「45A のナントカさん、いらっしゃいましたら、係員まで。」どうも客の数が足らないらしい。
- 0830。「Baggage security 上の問題があるので、全員、手回り品、免税品等すべて持って降機せよ。」流石にウンザリする。機を降りたところに機長が立ち、そこへオヤジが 2人乗った車がやってきた。オヤジが機内に入っていって、何やら調べているようだ。
7月に TWA 機がその当時テロと見られる事故 (後に判明したところでは、燃料タンク付近の電気のショートが原因) で墜落した後なので、客の数と荷物の数が合わない、というのには神経質なようです。機は昨日以来駐機しっぱなしなので、なおのこと。
- 0920。3度目の搭乗。「もう安全だ」との機内放送だが、安全 / 危険の判断基準はわからないまま。
- 0945。初めて、乗降口が閉まり、機は駐機場を離れました。これ以降はトラブルなく、成田には 18時間 45分遅れで、無事に到着しました。乗り継ぎ便を逃した人のため、係員が 1人、プラカードを掲げて立っていた。あおやま の乗っていた NW 007 は SEA 発 NRT 経由の SIN 行きだったのですが、Singapore への客や折り返し便をどのように処理したかはわかりません。
'95 年 Feb. 〜 '97 年 Mar. に fj.rec.travel.air に投稿された記事を調べたところ、飛行機が遅れて航空会社が何らかの補償措置を講じたものとして、いくつかの例が報告されていました。
ま、皆様方 (私も含め)、飛び立ってから不調がわかって、大洋の真ん中で墜落などという目に遭わなくて何よりです。
fj.rec.travel.air を読んでいると、落ちない carrier は良い航空会社、という主張をされる方がいらっしゃいましたが、私も同感です。例えば、機内食が少々マシな carrier があるといっても、地上でそれよりマシな食事はいくらでも食べられるんですから。
あおやまの経験した例の他にも、Seattle 発日本行きで、離陸後、機体の不調で、Anchorage に立ち寄ることはかなり多いようです。Seattle - Narita の飛行機は Alaska 半島の付け根を横断しますが、Seattle - Kodiak (Anchorage 南方の島) 3時間、Kodiak - Narita 6.5時間だったもんなぁ。(Anchorage - Narita で直行便が復活してくれると有難いけど…)
'97 年 3 月中旬に NH の重役が冬の Alaska にそんなに日本人がいるか、という視察に行くそうですが… NH さん、如何です? 結構日本人が多いでしょう、直行便を飛ばせて他社のハナをあかせるのも良いのでは? (それで経営状況が悪化しても青山は責任を取れませんが ^_^;) 現在は、日米航空交渉の余波を受け、チャーター便の枠を 広島 - Hawaii 線が食ってしまっているため、日本 - Alaska 間にチャーター便を飛ばせる状況にはないそうですが。
'98年, '99年夏には、 NW が NRT - ANC 間に 途中無寄港便 (つまり直行) を運行しました (6年ぶりくらいの復活)。'00 年は乗客不足のため、運行は断念されました。
'96年の Xmas 頃に大雪で Tacoma 空港が閉鎖になったことがあり、これも大変だったそうです (客もツアー会社も)。Alaska へ行こうとした JTB のツアー客は Seattle で次の中から希望のものを選択することになったそうです。
- Alaska へ行けるとの保証はないが、飛行機の運行再開を Seattle で待つ。
- San Francisco 観光に切り替える。
- Seattle 観光に切り替える。
全員の客が 1) を選択し、1日遅れで Alaska へ入ったとのことです。
Alaska 旅行の目次
Last Modified : June 4, 2000