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「各種処理条件対応定期考査処理(マルチ定期)」 〔愛知県立大府東高等学校〕谷田尚晶
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目次
1 はじめに
2 対応している処理条件
3 プログラムの構成
4 利用上の注意点
5 年度始めに用意すること
6 退学者・転入学生への対応
7 年度途中に5段階評定を出力する場合
8 連絡先など
1 はじめに
このプログラムは高等学校の定期考査を処理するためのエクセル用マクロです。
以下の条件で成績処理を行なっている高等学校で利用することが可能です。
(1) 学期数は3学期まで
(2) 学年数は3学年まで
(3) 各学年の組数は10組まで
(4) 各組の生徒数は50名まで
(5) 各学年の類型数は4類型まで
(6) 定期考査数は年5回まで
(4) 各類型で実施する考査総数は20科目まで
2 対応している処理条件
(1) 合格点の決め方(次の中から選択)
・ 一定の得点以上を合格とする
・ 平均点から合格点を算出する
・ 一定の得点以上を合格とするが、平均点が低い場合は平均点から合格点を算出する
(2) 第3学年の3学期最終考査を実施するかしないか
(3) 3学期にも再考査を行なうか行なわないか
(4) 評定の出力時期と種類(組合せが可能)
・ 出力時期(考査毎、学期毎、学年末のみ から選択)
・ 評定の種類(5段階評定、10段階評定 から選択)ただし、学年末は5段階のみ
(5) 欠課時数過多者の警告時数の設定(成績会議資料用)
(6) 欠席遅刻早退過多者の警告時数の設定(成績会議資料用)
3 プログラム構成(印刷の用紙サイズは基本的にB4)
(1) 考査設定.xls ・・・・・・・ 各高校の実態に合せて組名、類型名、考査名、科目名、単位数などを設定
(2) 生徒氏名.xls ・・・・・・・ 各学年毎に生徒氏名を登録(各組毎に50名分を1単位)
(3) 出欠記録.xls ・・・・・・・ 学級担任が考査毎に生徒の出席の記録、LT欠課を入力
(4) 教科処理.xls(教科が行なう処理)
ア 得点入力 ・・・・・・・ 各期考査毎に得点を入力。訂正もここで実行。
イ 成績処理 ・・・・・・・ アで入力したデータに対して処理(偏差値計算等)を実施
ウ 欠課入力 ・・・・・・・ 各期考査毎に欠課を入力。
エ 再考査対象者 ・・・ 学期末の再考査の対象者を抽出
オ 5段階評定 ・・・・・ 指定したグループ毎に5段階評定を計算
カ 10段階評定 ・・・・・ 指定したグループ毎に10段階評定を計算
カ 評定入力 ・・・・・・・ 評定の入力およびオで実施した5段階評定の訂正
(5) 入力確認.xls ・・・・・ 教科が入力した得点、成績処理した偏差値、評定人数および欠課入力の確認
(6) 教務処理.xls(教務部が行なう処理。主に担任配付用資料の作成)
ア 得点一覧表 ・・・・・ 類型毎に得点、学年順位、組順位等を出力
イ 偏差一覧表 ・・・・・ 類型毎に偏差値、学年順位、組順位等を出力
ウ 生徒個票 ・・・・・・・ 生徒用の成績個票を出力(1枚に10名分)
(7) 成績資料.xls(教務部が行なう処理。主に成績会議用資料の作成)
ア 出欠席の記録 ・・・ (欠席+遅刻+早退)過多の生徒を抽出
イ 組別平均点 ・・・・・ 類型毎に実施した考査の平均点を組別に出力
ウ 上位・下位者 ・・・ 各組毎に上位者・下位者を出力
エ 欠課過多者 ・・・・・ 欠課時間数が多い者を出力
オ 成績不振者 ・・・・・ 考査不合格の生徒を各科目毎に出力
カ 再考査該当者 ・・・ 学期末に実施される再考査の該当者を出力
(8) 一覧表.xls(教務部が行なう処理。主に最終保存用資料の作成)
ア 成績一覧表 ・・・・・ 考査毎に作成する、各組生徒の得点と出欠席の一覧表
イ 評定一覧表 ・・・・・ 学年末に作成する、各組生徒の評定と出欠席の一覧表
(出欠席記録集約と評定集約を実施した後に出力する)
(9) 通知票.xls(教務部が行なう処理。)
・ 用紙はA4。1枚に1名分を出力。指定した期までのすべてのデータを印刷する。
(10) 単位認定.xls(教務部が行なう処理。)
・ (7)のカで作成される○学期再考査.xlsで再考査合格者は1を入力しておくこと
・ 用紙はB4。単位を分割実施した合併科目にも出力対応。
(11) 保護者文書.xls(教務部が行なう処理。)
・ 考査毎の不合格科目の保護者への通知文出力(用紙はB5)
・ 学期毎の再考査対象者の保護者への通知文出力(用紙はB5)
・ 重度成績不振者(再考査3科目以上)の保護者への通知文出力(用紙はB5)
・ 学期毎の再考査結果の保護者への通知文出力(用紙はB5)
・ 追認考査対象者の保護者への通知文出力(用紙はA4)
4 利用上の注意点
(1) 「マルチ定期」はネットワーク上で利用する前提で作られているため、サーバか
ネットワークに対応したハードディスクにコピーして利用すること
(ただし、プログラムの動作確認を行なうだけなら、1台のパソコンのハードディスク
においても実行できる。)
(2) その後、各パソコンのデスクトップ上に各プログラム(ブック)のショートカット
をおいて成績処理行なう
(3) ブック名やシート名を変更しないこと
(4) 同時に利用されるブック(生徒氏名、考査設定、出欠記録、教科処理)は共有に
なっている。これらの共有を解除しないこと。ただし、教科処理.xlsのマクロを
確認したい場合は共有を解除しないと見えないので、いったん解除し、確認後に
再びブックを共有すること
(5) 担任が行なう「出欠席の記録」、教科が行なう「成績処理」の後、教務部の処理
となるが、教務部の処理の過程で次の処理に使うデータを順次作成していく方法と
なっている。従って、必ず、「教務処理.xls」→「成績資料.xls」→「一覧表.xls」
と作業を進めていくこと。処理を飛ばすと「○○○がありません」とメッセージが
出て、先に進めないことがある。
デスクトップに「教務処理」というフォルダを作成し、そこに「教務処理.xls」
「成績資料.xls」「一覧表.xls」のショートカットを作成した後、それぞれを
「教務処理1」「教務処理2」「教務処理3」とでも名前を変更しておくと、
順番を間違えずに実行できる。
5 年度始めに用意すること
(1) 生徒氏名.xlsへの入力
生徒氏名.xlsへの新年度組の生徒氏名の登録。本校では名前の前に生徒IDが
付けてあるが、IDはなくても全く問題なく実行できる。
ただし、B列に50名で1単位とする。
(2) 考査設定.xlsへの入力
・ 基本条件シートに処理条件を入力(該当する条件に1を入力)
・ 新年度用設定データ(科目名。単位数の入力)
(3) バックアップ用MOの用意
教務部の考査処理によりHD内に学年のフォルダが作成され、そこに処理データ
が保存されていく。HD内にデータを残したくない場合は、MO等の保存用メディ
アを用意し、考査処理を終了した時点でデータを移動しておくとよい。
6 退学者・転入学生への対応
(1) 退学者への対応(該当生徒のすべてのデータを削除する)
・ 生徒氏名.xlsで該当生徒を空欄にする
・ 学年フォルダの○○出欠.xlsで該当生徒の欄をすべて空欄にする
・ 第○学年フォルダの○○得点.xlsで該当生徒の欄をすべて空欄
・ 再考査に該当している場合は、第○学年フォルダの○学期再考査.xlsで
該当生徒の行を削除する
(2) 転入学生への対応
・ 生徒氏名.xlsで該当生徒を追加にする
・ 他の生徒と授業日数が異なる場合は、いったん成績資料.xlsの出欠記録を実行した
後、作成される○○出欠.xlsの該当生徒の授業日数欄を手作業で修正しておく。
・ 規定回数の考査を受査していないため、学年末の単位認定資料に記載されてしまう
可能性がある。単位認定資料は学年フォルダの○○得点.xlsと○学期再考査.xlsに
基づいて処理するため、これらのブックをいったんコピーし、該当生徒のデータを
削除した後、資料を出力する。その後、コピーしたブックを元の名前に戻しておく。
7 年度途中に5段階評定を出力する場合
処理条件で「年度末のみ5段階評定を出力」が選択されている場合は、メニューに「どの
期まで処理しますか」と表示されるので該当する期を選んで処理する。それ以外の場合は
「期」や「学期」を選ぶと、各考査・各学期に対する評定となるため、全合計点が評定に
反映されなくなる。そのため、期や学期毎に評定を出力する条件となっている学校の場合
は、教科処理.xls、一覧表.xlsともにメニューの「学年末」を選択して処理できる。「学
年末」を選ぶと現在保存されているすべてのファイルを対象として処理を行なうため、全
合計得点が5段階評定に反映される。
8 連絡先など
(1) 谷田尚晶(愛知県立大府東高等学校) 0562-48-5811
(2) e-mail : benzen@ppp.bekkoame.ne.jp