REGULAR CONCERT #27 曲目解説 |
ジョアキーノ・ロッシーニ(1792−1868)は、イタリア最大のオペラ作曲家のひとりであり、19世紀初期の欧州音楽界で圧倒的な人気を博し
た。18歳でオペラ作曲家としてデビューした後、19年間に39作ものオペラを作曲した。美食家としても有名であり、料理の名前を付けたピアノ曲も作曲し
ている。彼の好みで作られた「ロッシーニ風」と呼ばれる料理は現在も名高い。オペラ界で大成功を収めた彼の人生は、クラシック音楽界では貧困生活にあえい
だり、なかなか評価が得られなかったり、早世したりといった名作曲家が多い中でも例外的なものであった。晩年に健康を崩すことはあったものの享年76歳
と、当時としては大往生を遂げた。
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オーロラ姫の誕生を祝い、6人の妖精を招いて盛大な洗礼の式典が開かれる。妖精はそれぞれ姫に授け物をするが、最も位の高いリラの精が授け者をし
ようとしたところに邪悪な妖精カラボスが現れる。自分が招かれなかったことを逆恨みするカラボスは、姫が20歳(改訂版では16歳)になった日に自分の指
を指して死んでしまう、という呪いをかける。そこでリラは自分からの授け物として「呪いを解くことはできないが、彼女は眠るだけで死にはしない」という魔
法をかけ、100年の眠りののちに王子の口づけによって目覚める、と宣言する。果たして姫の20歳の誕生日、カラボスの謀によって姫は指を刺して倒れた。
カラボスが勝ち誇って去ったあとにリラが現れて、姫が死んでおらず眠っただけだと周囲に伝え、さらに城にいた全員を一緒に眠らせる。それから100年後、
運命の人・デジレ王子がリラに導かれて姫のもとにたどり着き、その口づけによって姫を目覚めさせる。城の全員が目覚めたとき、王子は姫と結婚し、妖精たち
に祝福される── (文責:86期Contrabass 中島 博之) |
“自由に”――この言葉からは「楽しい」、「幸せ」、「喜びに満ち溢れた」、そういう状態が連想されることだろう。“自由に、しかし”と続くならば、その後にくる言葉は正反対の印象を受ける言葉を置くのが普通だろう。 (文責:11期Horn 稲村 麻未) |