三式中戦車(チヌ)



機動力及び装甲厚
乗員  5名
全長   約6.5m(砲を含む) 車体長 5.73m
全幅   2.33m
全長   2.61m
最低地上高 0.4m
接地長  3.69m
キャタピラ幅  33cm
接地圧   0.77kg/cm2
全備重量  18.8t
機関  統制型100式空冷V型12気筒ディーゼル
出力     240HP
回転数 2000rpm
変速器   前進、後進
出力重量比  12.58ps/t
馬力荷重   77.22kg/ps
燃料容量 330リットル
潤滑油  リットル

最大速度路上 38.8km
路外                km
最大航続距離
路上         210km
未整地     
登坂能力  60%
超濠能力  2.5m
渡渉水深  1.0m
回転半径  10.8m
燃費   km/リットル
運行時間 h

武装  7.5cm砲L38.44_-10~+15、毎分10~12発、7.7mmMG
弾薬数   7.5cm砲(40発、砲塔内、30発戦闘室床下)
、       97式7.7mm重機(3680発)
三式75mm戦車砲の貫通力
射程距離  25 100 250  500  750  1000  1250  1500  2000
AP-HE     95  91  88   82   76   70    64    58    48  1976
、             90                 65                    1996
95式破甲榴弾AP-HE、6.6kg、668m/s 炸薬65g
90式榴弾HE 6.34kg、540g、522.6m/s

装甲(mm)
,      前面     側面    後面
砲塔    50mm     25mm   25mm
車体   50/50mm 25/20mm  30mm 8mm
車体上面 12mm 床面8mm 砲塔上面 10mm  

三次元傾斜角度()上下方向、[]水平方向可変javaScript...
-----前面-------	-----側面----------	-----後面---------
砲塔天井10(11)[0]	砲側前25(80)[-64]		砲側後25(80)[-101]
砲塔前面50(75)[0]	砲側前25(80)[64]		砲側後25(80)[101]
戦闘室上12(19)[0]	車体上側面20(75)[-55]	砲後部25(90)[180]
戦闘室前50(80)[0]	車体上側面20(75)[55]	車上面12(6)[180]
車体上面12(11)[0]	車上部20(60)[90]		車上部30(90)[180]
ノーズ部50(70)[0]	車上部25(60)[90]		車上部30(70)[180]
車体下部8?(30)[0]	車下部25(90)[90]		車下面8?(30)[180]

製造会社   三菱重工
生産期間   1944〜45
生産台数   60両(車体生産数)
「B29の爆撃で大阪造兵廠の装備砲の生産が遅れていたかなり砲無し車あり...」

本土決戦用として国内部隊に配備された。 実戦には不参加... やっとM4シャーマンに対抗できる戦車ができたと誤解されがちですが... シャーマンに対する攻撃指導ではかなり引き付けて撃つように指導されていて... 「正面100m以内、側面400m〜500mで攻撃せよ」とか言われてましたが 計算だとシャーマン戦車の正面装甲は、 旧型M4だと装甲厚50.8mmで34度傾斜=116.54mm〜90.85mm 新型M4A3だと装甲厚63.5mmで43度傾斜=109.7mm〜93.11mm (砲弾の直径の方が装甲の厚みより大きいのでsinβ1/0.7〜sinβ1の間になる) 数値的に100mギリギリで真正面から撃たないと駄目、新型だと50mこれでもはじける? (真正面に敵を捕らえないと傾斜角度がさらに付いてしまう...) AP弾は傾斜装甲だと滑りやすいのでもう少し数値が落ちるかも 計算だと、ゼロ距離射撃しないと使えないということになりそうです... (欧米は大戦末期はAPCRやAPDSの時代ですが...) (日本は最後までAPCすらありませんでした(-_-;)...) 一式砲戦車の戦果はどう考えるか? シャーマン戦車の車体前面装甲は、一体整形ではなくて装甲パーツを溶接して 作っているため装甲数値通りの防御力が無かった?... とすると、 捕獲車輛や実戦データーから当時解析したとすれば初期のパーツ溶接のM4だった? (ハッチや前方機銃などの部分を分割鋳造して溶接で繋いで造ってた...) 多分本土上陸してくるのは後期型の一枚圧延装甲板型だとすると(^^)...弾けるかも 95式破甲榴弾(AP-HE、6.6kg、668m/s 炸薬65g) 試作、1934年10月、36年9月に制定... 当初の標的はコンクリート要塞が主で戦車は二次的 初速の遅い、改造38式野砲や41式山砲用として開発された... (初速525m/s、射程3000mで20mm貫通、30mmは半貫通(破片効力有)) (試作試験時に90式野砲での試験は行われていない...) そのため、高初速砲で使うと脆い(もろい)と言われた(-_-;)... (「一式徹甲弾は丈夫に作った」と技術屋が言っていた(^^)...) (一式徹甲弾は、五式7.5cm戦車砲用、高射砲用、使えたと仮定しても) (「正面100m以内...で攻撃せよ」と指導されている以上) (供給不足で前線に届いていないとするのが正解...) 50mmの装甲も傾斜装甲では無いので75mm砲に対抗するには薄すぎました。 この装甲も資源不足から規定の防弾力を発揮できなかったようです。 (軟鉄、説あり(T_T)...) 追加... 「司馬先生のヤスリで簡単に削れたというエッセイ内の話と」 「製作にかかわった人から材料不足で軟鉄になったという話」 反論として一般的なのは... 「初期の戦車は、 AFH、表面硬化装甲鋼鈑(表面硬化=炭素を添加して表面を固める)、後期は、 RHA、圧延均質装甲鋼鈑(圧延=元素添加で粘りを出す...)に変わったので、 表面にヤスリがかかっても問題無い...」 なのですが(-_-;)... ドイツでは、添加する貴重元素が輸入できなくなることを見越して戦車は AFH、表面硬化装甲鋼鈑で作ることにして RHA、圧延均質装甲鋼鈑の使用量を減らしました。 (少数生産のタイガー1が10cmの圧延均質装甲鋼鈑で) (大量生産のパンターが8cmの表面硬化装甲鋼鈑です) 大戦末期に添加材料があるかどうかですが 試作戦車用の材料にも困っていたので... どうやら軟鉄説で正しいようです... 資源の海上輸送が壊滅して原料不足、おまけに優先的に資源を 回されたのは航空機生産のほうですから... 形だけしかできなかったのもしかたないでしょう(^^)... 2000.1214... 本車は、75mm砲装備の戦車が緊急に必要になったため... 臨時的に作られたもので、 元々、97式中戦車(チハ)系列の47mm〜57mm砲クラスの車体に75mm牽引式野砲を そのまま乗せた作りなのでかなり無理がありました... 通常、戦車に載せる砲は、駐退機を改良して狭い車内で邪魔にならないように 反動で下がってくる量を減らすのですが... そのまま野砲を載せたため80cmも下がってきて危険でした... (砲尾サイズは1式砲戦車に乗せるときに多少小さくしたようです) 砲尾の装填排莢機構も野砲のまま、射撃動作が多く 復座にも時間がかかり発射速度が下がり、 砲塔バスケットも無いので射撃速度は遅かったようです... 車体は問題の多い一式戦車の物を使いさらに重い砲塔を付けている 機動力は最低... このもろさは戦車と言えるだろうか?(T_T) 「土手を乱暴に越えただけで前部転輪サスペンション破損」 「斜面を斜めに走ったりしたら簡単にキャタピラ脱落...」 これは97式戦車のサスペンションのまま装甲強化して重くなった 一式戦車のことで三式戦車はさらに_(._.)_... これは、ゲームにも三式戦車特別ルールとして投入なければ(^^)... どんな小さな障害物を乗り越える場合も1/2速度以下で越えなければ 走行不能になる... 斜面を斜めに走った場合も50%で走行不能になる... ドイツの重戦車より操縦は難しそうです(-_-;)... 砲塔旋回用電動モーターは故障が多発し... 一式破甲榴弾は五式砲専用で90式野砲や三式戦車砲には使えなかった。 復座にも時間がかかり発射速度が下がった 薬莢排出機構も手動 電気系統の故障が多いので砲塔内に換気装置が無く 長時間戦闘をすると一酸化炭素中毒で動けなくなった... 日本の戦車全般にいえることでしたが... 操縦に職人芸的な熟練が必要でした、 変速には微妙な音や振動の違いを聞き分けて チェンジレーバーを入れないとなかなか入らず エンジン始動すら熟練しないと繋らなかった... 日本の戦車兵は、構造的機械的欠陥を訓練で動かしました... その中でも三式戦車は日本戦車の中でも特に操縦が難しかったそうです... これは兵器としては不正です(-_-;)... 戦闘中にこんな操作をさせていては必ずミスをして自滅します。 司馬遼太郎さんも 「道具というのは使用者の操作上の練度を必要としないのが理想であるべきで これが家庭電器製品ならきっと返品の山をきずくにちがいない」 と書かれています...(エッセイ集「歴史と視点」より) 資料、PANZER96,7、日本の戦車、日本の大砲(技研擁護本(^^)?)

図面より採寸
1.PANZER92/7、40分の1図面(三式中戦車の特集記事)
2.PANZER81/11、35分の1図面(三式中戦車の特集記事)
3.80年8月、戦車マガジン(毎号 付属している図面)
4.アーマーモデリング創刊3号、(スクラッチビルド用)

アーマーモデリング以外はすべて車体前面傾斜は、75度になっている。
アーマーモデリングの図面も80度にしただけで、
(旧75度の図面をいじっただけらしく)天井の傾斜が違ってきている。

1.PANZER81/11、「一式三式戦車」35分の1図面
車体上面、三角関数計算、tan-1(44/9)=11.56°
車体前面、分度器75度、三角関数計算、tan-1(3.333/12.333)=74.87°
車体傾斜天井、分度器19度、三角関数計算tan-1(8/3.333)=22.6°
砲塔前面、分度器75度、三角関数計算tan-1(7/30.2)=76.95°
砲塔天井前、分度器11度、三角関数計算tan-1(22/4)=10.30°
砲塔天井後、分度器11度、三角関数計算tan-1(42.5/8.75)=11.63°
車体上面斜め、三角関数計算tan-1(3.333/11.333)=73.61°
車体側面上部、分度器60度、三角関数計算tan-1(8/12.75)=57.89°
砲塔側面前、三角関数計算tan-1(4.666/34.25)=82.24°
砲塔側面後、分度器80度、三角関数計算tan-1(4.5/34.25)=82.93°

(三角関数計算から見ると図面は全体的に精度が甘い...)

2.PANZER92/7、「三式戦車」40分の1図面
車体上面、三角関数計算、tan-1(38.333/7.666)=11.31°
車体前面、分度器72度、三角関数計算、tan-1(3.666/11)=71.56°
車体傾斜天井、分度器22度、三角関数計算tan-1(6.5/4.333)=19.74°
砲塔前面、分度器75度、三角関数計算tan-1(6.25/24.5)=75.69°
砲塔天井前、分度器12度、三角関数計算tan-1(18.5/3.666)=11.21°
砲塔天井後、分度器9度、三角関数計算tan-1(35/6.25)=10.12°
車体上面斜め、三角関数計算tan-1(5/10.25)=63.99°
車体側面上部、分度器56,57度、三角関数計算tan-1(8/11.333)=54.78°
砲塔側面前、三角関数計算tan-1(4.333/28.666)=81.40°
砲塔側面後、分度器80度、三角関数計算tan-1(4.666/28.333)=80.64°

(車体前面の傾斜が全体的に増やしてある?側面傾斜は砲塔車体とも三角関数計算で)
(みるとかなりいいかげん...)

3.80年8月、戦車マガジン(三面図、後面無し)
車体上面、分度器12度、三角関数計算、tan-1(42.333/9)=12.00°
車体前面、分度器74度、三角関数計算、tan-1(3.333/11.9)=74.35°
車体傾斜天井、分度器17.5度、三角関数計算tan-1(8/2.333)=16.25°
砲塔前面、分度器75度、三角関数計算tan-1(6.5/28)=76.93°
砲塔天井前、分度器10度、三角関数計算tan-1(21/4.25)=11.44°
砲塔天井後、分度器12度
車体上面斜め、三角関数計算tan-1(3.25/12.333)=74.89°
車体側面上部、分度器55,60度、三角関数計算tan-1(7.333(7.25)/12.333)=59.26(58.69)°
砲塔側面前、三角関数計算tan-1(5.25(5.5)/32.25)=80.75(80.32)°
砲塔側面後、三角関数計算tan-1(4.666(5)/32.5)=81.82(81.25)°

(三菱重工の製作図よりとなっているが、、雑誌は1ページの小さなものなので)
(左右に4%程度の狂いが出ている、コピー時の狂い?)

4.アーマーモデリング創刊3号、(97年6月)
車体上面、分度器11度、三角関数計算、tan-1(32.333/6.333)=11.08°
車体前面、分度器80度、三角関数計算、tan-1(1.5/8.333)=79.80°
車体傾斜天井、分度器15度、三角関数計算tan-1(6.1/1.666)=15.28°
砲塔前面、分度器75度、三角関数計算tan-1(5.333/19.75)=74.89°
砲塔天井前、分度器11度、三角関数計算tan-1(15/3)=11.30°
砲塔天井後、分度器10度、三角関数計算tan-1(30.25/5.25)=9.84°
車体上面斜め、三角関数計算tan-1(2/7.666)=75.37°
車体側面上部、分度器60度、三角関数計算tan-1(5.25/9.75)=61.69°
砲塔側面前、三角関数計算tan-1(4/23)=80.13°
砲塔側面後、三角関数計算tan-1(4/23)=80.13°

スクラッチビルド用なので三角関数計算してもかなり正確に出てることが解る
しかし、車体傾斜天井は19度ぐらいが正解のようなので...
細かい寸法が無くて(車体前面を80度にしたが)天井の傾斜を減らしてごまかしたようです...

四つの中で車体前面が実車と同じ80度なのはこの図面だけでした。

代表的なもの四つを採寸してみましたが...
昔のものは、精度が無く、やはり、日本の戦車は、全体的に傾斜を実車より増やして
少しでも強く見せようとする傾向があるようです...
(パーソナルコンピューター時代になって手軽に写真から寸法が採れるように)
(なったことと、精密な日本戦車のスクラッチやモデルが出てきたため...)
(修正されてきているようです。)

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