97式中戦車改新砲塔チハ vs M4シャ−マン

この戦いはジャングル戦です。日本軍の待ち伏せ攻撃でのM4がやられましたが
この攻撃は「至近距離側面から薄いエンジンル−ムの側面の鋼板を打ち抜く」
という難しいものでした。
これしかM4を倒す方法は無く「まったく、これでも主力戦車か?」と言う攻撃方法でした。)
結局、第2ラウンドで、アウトレンジや正面攻撃であっさり壊滅してしまってます。
(なにしろ当たれば、どこでも貫通ですから簡単です。まさにブリキの戦車。)
空戦と違って戦車戦は戦車の性能がもろに出るので、
性能の悪い戦車に乗せられた戦車兵は不幸です。
ティ−ゲル1対M4よりも差があるような気がします。日本軍の方が悲惨なような...

最近、無くなった司馬遼太郎さんもこの戦車に乗ってたみたいですね。

追加...
今回は47mm砲装備の97改とM4を比べましたが実際には47mm砲装備の97式中戦車改の
生産は遅れており、たとえばサイパン戦では指揮戦車などに少数配備されただけで
ほとんどが短砲身の57mm砲装備の旧式でした。

サイパン戦では...
日本の戦車兵の一番の不幸は、敵の戦車の性能を何も教えられず
しかも作戦を戦車隊独自に建てることができず
戦車に無知な歩兵師団の師団長や歩兵出身の上級将校などの命令で戦わされたことでした。
(もし自分と敵の戦車の性能を十分知っていれば無益な夜間強襲などかけずにジャングルに)
(みんな潜んで歩兵の火力支援に徹してアメリカ軍をもっと困らせていたことでしょう。)
自由に行動できずに(行軍隊形の縦隊のまま突撃し)今在る兵器すら満足に使えずに
みんなやられてしまったそうです(-_-;)...

米軍の上陸した海岸に夜間強襲をかけたのですが日本軍の夜襲は一般化してしまっていて奇襲に
ならず大量の照明弾に照らされて待ち伏せしていた対戦車砲とバズーカ砲とM4の餌食になって
しまったそうです。(T_T)...


97式中戦車改新砲塔チハ  
装甲厚、砲塔前面 25mm 車体前面 25mm、可変javaScript
、       射程 100  250  500 1000 1500 2000m
47mmL48戦車砲  77   72   58  43   32mm
一式(AP-HE)1.52kg_15g_810m/s_15g
98式(HE)1.4kg_    33g
(100mで55mm)

M4シャ−マン中戦車 装甲厚、砲塔前面 76.2(60)mm 車体前面 50.8(34)mm、可変javaScript ,    射程 100 250 500 1000 1500 2000m 75mmL40.戦車砲  94 88 82 70 58 48mm
M4シャ−マンの前面装甲は、
砲塔、76.2mm(60度)傾斜、車体、50.8mm(34度)傾斜、垂直装甲板116.54mmに相当
戦後も使われたA3型は、
砲塔、76.2mm(60度)傾斜、車体、63.5mm(43度)傾斜、垂直装甲板109.7mmに相当
(sinβ1/0.7で計算...)
(しかし、日本の砲弾は遅れていて、傾斜に弱いので実際にはもっと大きな数字になる)

97戦車の装甲は薄く計算するまでもなく 前面はもちろんどんな角度から当たっても 簡単に貫通されてしまいました...
97式中戦車は現地でスチア−トの装甲を使って25mmの装甲を増設した物も 有りましたが。初め溶接しようとしたら、陸軍の規則で戦車の仕様の変更は 許されない?(石頭?)
しかたなくボルトどめにして検査時は取り外すとか言う。変な方法で増設されて ました。(M4相手では関係ないか?対スチア−ト用)
追加と訂正
やられたM4の中には正面からやられたものもあったようです。
推測ですがT34を倒す方法と同じように斜面やくぼ地で前面装甲が 垂直になった場合や前面装甲の傾斜がゆるくなっているハッチの張り出し部分などの 欠点に当たった場合だと思われます。
(この部分はノルマンディー前に1インチの鉄板を溶接して補強されたようです)
どちらも至近距離の待ち伏せという条件は変わらないので悲惨さは変わりませんが

さらに追加、
待ち伏せ攻撃は70mの至近距離からでしたがM4戦車が向きを変えて正面を向くと
47mm砲は跳ね返されしまったそうです。(゚o゚)...

地形を利用した射撃は...
東部戦線でT34を倒すのにドイツ軍が使った方法と同じくフィリピン戦線で使われたようで
鉄道の路線の盛り土を乗り越た所を待ち伏せしたそうです。
射程距離は250mでした。
(ただ97式改の絶対数が少なかったので2台倒した所で後続のM4に殺られてしまいましたが)

97式中戦車改を使った待ち伏せはフィリピン戦です。
47mm対戦車砲を使ったパックフロントの話しは沖縄戦です。

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