貫通力... 一般的に限界数値を書いてここまで貫通できると表現してありますが... この数値は、砲弾が装甲を突き破って飛びこむ貫通ではなくて 半貫通でもで弾丸や装甲板の破片で大きな損害を与えた場合は貫通になります。 (殺傷限界貫通) 徹甲弾は、同じ条件で撃っても10%ぐらい数値のブレが発生して限界数値近くでは、 成功不成功がばらついてきます... そのため50%ぐらいの成功率までを貫通にしています... (国によってこの数値が違う?英80%?、露100%?、そのためロシアの数値が小さい?) シミュレーションなどでは、乱数を使ってこのブレを表現したりします 「ダイスの目が出れば、今の射撃の貫通力60mmは、10%増しで66mmとか −10%で54mm」とかやります。 2000.11.21... 弾道限界(Ballisutic Limit)V50 (現在一般的な米軍式) 破片の50%が貫通、50%が不貫通となる標的に当たった時の弾丸の速度... Vr={Mp÷(Mp+m)}×{√(Vs2−V502)} V50=弾道限界 Vr=残存速度 Vs=激突速度 Mp=弾丸質量 m=打ち抜かれた装甲部分の質量 貫通実験では... 薄板貫通後の弾丸の速度を使って弾道限界を出しています。 2000.1.29... 砲弾の持つ貫通力は着弾時の運動エネルギ− E=1/2m V^2 E 砲弾のエネルギ− m 弾丸重量 V 速度 重量を2倍にすると2倍のエネルギ− 初速2倍にすると4倍のエネルギ− 例 3号戦車の主砲を例にすると、 5cmL42とL60(L=口径、砲身の長さ÷砲口直径)を比べて 初速 L42 685m/s L60 823m/s 弾丸は共通なので計算すると約1.4倍 実際の貫通力は1.2〜1.3倍になっている。
貫通される方向における幾何学的な増加&斜めに当たるので滑りやすい / / a/ /c / / 実際の装甲厚a-bより、徹甲弾の貫通方向a-cの方が厚くなる。 / /b / / しかし、実戦のデ−タ−を見ると言われているほど跳弾してくれないようです。 T34対3号戦車の場合も有効弾を与えた例もあるらしい。 傾斜装甲板は30度で2.7倍、35度で2.1倍、50度で1.5倍、60度で1.25倍です。追加砲弾の違い大戦中の砲弾と現在の戦車砲用の砲弾の違い
装甲板傾斜 WW2 現代 HVAP APFSDS 70° 8% 1.087倍 6% 1.06倍 60° 19% 1.34倍 13% 1.15倍 50° 31% 1.45倍 23% 1.3倍 45° 39% 1.63倍 31% 1.45倍 40° 46% 1.85倍 36% 1.56倍 35° 55% 2.22倍 43% 1.75倍 30° 62% 2.63倍 50% 2倍 25° 70% 3.33倍 58% 2.38倍 20° 78% 4.55倍 66% 2.94倍 大戦中の砲弾と現在の戦車砲用の砲弾では初速の違いから 衝突時の装甲板の物理特性が違います 高速のAPFSDS弾の直撃を受けると装甲板の物理特性は固体ではなく 豆腐か寒天のようになってしまい実際の装甲の厚みa-cの分しか関係なくなる 注意(WW2の場合) 傾斜装甲板が有効なのは装甲板と同じ口径ぐらいの砲弾までで つまり跳ね返したり滑らせたりして強度を稼いでいるので大口径 砲弾に対しては30度傾斜でも、3倍までいかずに斜めの対角線の実際の 厚み2倍程度しか効果は無い... それから、ソ連などの大口径砲、122mm、152mmなどは弾丸のエネルギー量が 多すぎて装甲板で受け止められずにドイツの重戦車も破壊されてしまって います。 追加... 2000.1.29.. APFSDS専用 長弾心の場合傾斜装甲板に対する頭部衝突時に弾心に回転運動が発生する。 多重装甲を使えば少しずつ弾道を変え弾くことも可能... tanψ=(W÷Vp)×tan(β−δ) F1=A(t)Spcosψ A=弾頭部分の断面積 Sp=弾頭の耐力(長弾は消耗していくので材質の耐力のこと) Vp=弾心速度 W=弾心消耗速度 ψ=反力角度 β=装甲傾斜 δ=着弾角度 回転運動は、低速の弾が弾かれる場合と違い... 矢弾の先端部分が接触する時の僅かな時間差が反力を発生させる... 小さな力だが空間装甲と多重装甲を使えばかなり弾道方向を変えられる... 耐力を下げるには弾心の密度を上げるのが有効... 鋼鉄=>タングステン=>劣化ウラン # # #実戦では、
敵の方角によっても装甲値は修正されます。 有名なのはタイガー1で敵戦車に対して45度の角度を付けると 前面装甲は100mm×1.63倍=163mm、車体側面80mm×1.63倍=130mm になり明らかに有利になります。 (しかし、この戦法は側面装甲が厚い戦車でなければできません) 対戦車砲側から見ると... 貫通力の無かった日本の37mm対戦車砲や47mm対戦車砲などは 37mm対戦車砲 ノモンハンではBT戦車の前面装甲を打ち抜くために真正面に 対戦車砲を引きずって行く話などが有ったり... 47mm対戦車砲 沖縄戦で対戦車砲を隠してパックフロントを作ってM4シャーマン戦車を 待ち伏せしてやっつける話は有名ですが... M4戦車の側面鋼鈑を正確に真横から狙わないと駄目でした。 こちら側はカタログデータ-を見るとM4の側面鋼鈑は38mm 47mm対戦車砲は射程500mで58mmずいぶん貫通力に余裕があります(-_-;)... 何故真横から狙わないと駄目なのか考えると... 日本のHE-AP弾はみんな僅かな傾斜でも滑ってしまう(T_T)... という恐ろしい結論に達します これは 日本の戦車にまともな対戦車砲を付けても 強力な敵戦車に対しては少し斜めに移動して敵の側面装甲を斜射する という戦車戦の基本すら使えないていうことになります(T_T)... ---------- 計算に使う角度は、実射実験で出すと砲弾の分解程度によって2つの曲線になります... Sinθxは、弾の破壊は考えられていない値です... たとえば、初速(運動エネルギー)を上げると貫通力は増しますが、 弾が耐えられずに崩壊現象を起こします。 弾が崩壊すると、貫通力は半分程度に減ってしまいます... (崩壊すると遠心力で弾が飛び散ってしまうなどなど) # # # 94式37mm速射砲のデーター... メールいただいたのでまとめてみます... (以前かなりデーターがずれて混乱していた部分なので) (直さなければと思っていた部分でした。) 結局混乱の原因は、年代によって書籍に書かれているデーターが違うため だと判明しました... たとえば 1980年8月の「PANZER」では、 速射砲より威力の劣る戦車砲のデーターに 口径37mm、全重量150kg、全長1550mm、砲身長1350mm(砲身のみ1250mm) 尾栓、半自動垂直開閉式、復座、水圧式、弾薬種、榴弾、徹甲弾、 初速、約600m/s、貫通力、通常300mで4.5cmの装甲を貫く となっていてこのデーターならジャングルの待ち伏せ(30m以下)で シャーマン戦車の側面装甲38mmを撃ち抜けます... まったくの(T_T)でたらめでした... 他にも多数... # # # 37mm速射砲の初速は、当時の資料では700m/sとなっていますが 現在のでは648m/s つまり技術が無くて諸外国と同じ物を作っても明らかに劣るものしかできなかった のにカタログデーターだけ修正して取り繕った... (最近の御本によると弾丸重量も減らして諸外国の大砲の初速に近づけた) (という話です(-_-;)...) その流れで... 装甲貫通データーも同様に... 出てくるデーターと実戦の戦記の記述が著しく違うという事態が発生した... データーが信頼できない以上 一番良い方法は実験、実戦からデーターを導き出すしかない... 実験例1 ドイツの3.7cm砲PAK35と3.7cm九四式速射砲、日本軍の実射テスト チハの25mm正面装甲射撃テスト 150m、300mで射撃 ドイツの3.7cm砲PAK35 699m/s 楽々貫通 3.7cm九四式速射砲 648m/s 凹みを作っただけ。 初速にあまり差が無いのにこの差は、 国名、 砲名、射程 25 100 250 500 750 1000 1500 ドイツ37mm 59 54 51 45 38 33 28 想定1 28 25 22 19 15 この実験から導き出される想定は余りにも低い? 648m/sという初速も疑いたくなる (滑って貫通力が減ったでも可か?) ==================================================================== 詳しい物を発見2000.11.12... 昭和14年4月(1939.4)技術本部、実験射撃 鋼鈑厚25mm、命中角度90度 日本の37mm対戦車砲、 初速648m/s、射距離150m、で「直径30mm、深さ12mmの凹痕」生じただけ... ドイツの対戦車砲、 初速699[745]m/s、射距離150m、で「長径40mm、短径30mmの穿貫孔」貫通炸裂... 鋼鈑の角度と凹痕の形まで載ってるので間違いなさそうです... 砲弾の重さ670g、648m/sだとするとこの結果は、計算に合わない (つまり、貫通曲線を下げても当てはまるものが無い...) そこで考えられる現象は、砲弾が耐えられなくて砕けた(T_T)... 九四式徹甲弾は、徹甲榴弾で貫通後の爆発力を重視して作られたため 強度が不足し... 仕様(20mm)以上厚さの装甲では貫通できない(T_T)... 砲身を伸ばして初速を上げても至近距離で撃ってもこれ以上の威力(20mm)は出ない とすると、ラ式は砲弾まで捕獲してあった貴重なドイツ製品があった... 5,60年代にドイツの37mm対戦車砲の数値から逆算して作った話 が広められた... これがどうやら正解のようです... 引き写しのデーターばかりで原版にたどり着けなかったため迷走しました(ーー;)... 2000.11.12... 注、ドイツの対戦車砲、初速699m/s、<=745m/s 94式37mm速射砲が初速700m/sを達成できなかったため 書類に700m/s以上の数値を書けなかった(-_-;)... (94式37mm速射砲、旧軍の書類には徹甲で700m/sと書かれている) 2000.11.15... 94式徹甲弾の開発... 1933年、開発開始 1931年8月から開発していた平射歩兵砲用の徹甲弾の開発を流用... 1933年10月、完成、初試験、爆発力不足のため作り直し 1934年2月、実験、貫通力不足のため作り直し(初速不足...) 1934年8月、弾丸形状を小型化して完成... 94式徹甲弾は、11年式平射歩兵砲と94式37mm速射砲の共用砲弾として完成した... 11年式平射歩兵砲、口径37mmL28、初速450m/s、最大射程5000m 94式37mm速射砲、口径37mmL46、初速648m/s〜700m/s(と書くものらしい(^^)..) ==================================================================== 以下は、データーが混乱してますが推定物として見てください... ==================================================================== 実戦例2 ガダルカナルで37mm速射砲を使って100m〜500mでM3軽戦車15台中 10台撃破 これは、捕獲したドイツの37mm砲で日本の37mm速射砲ではないそうです (ぜんぜん歯がたたなかったとメールいただきました) 南方のジャングル戦では至近距離戦のはずですから 37mm速射砲は至近距離で38mmの装甲貫通力が無いことになります... スチアート戦車は... 砲塔正面両側32mm、側面28mm〜32mmですからもっと低そうです ドイツの37mm砲は250mで51mmの装甲を貫通できますが2、3割以上劣ることになります (注...2000.0910) (ガダルカナルの米軍軽戦車は、M3とM2A4が混じっていました) (M2A4とすると機関銃と砲弾の破片に耐える程度の装甲しかないので) ((6mm〜24.5mm)だいぶ違ってきます...) ノモンハン渡河攻撃時... ソ連戦車を簡単に貫通してしまうので倒すのに数発撃ちこむ必要があった... この時のソ連戦車&装甲車はは装甲の薄いBT5やT26(1933)、BA装甲車などが主力で 装甲厚は13mm程度で機関銃に耐える程度の装甲しかなかったようです... (ソ連軍は歩兵無しの戦車突撃で接近戦) (もともと37mm砲弾では炸薬の量が不足でなかなか相手を倒せなかった) 実戦例3 静かなノモンハンの中の対戦車砲の数値は... 「戦車を確実に仕留めるには...射程800m以内で撃つこと」 「戦車を狙い打つ場合、直角に当たれば鉄板をぶち抜けますが、 少しでも曲がるとだめです。確実に倒すには、焦らず、戦車が射程 距離に入るのを待たねばなりません。」 静かなノモンハンより この話は後期の話なので ここでのソ連戦車は火炎瓶対策されたBT7mディーゼル戦車です... 装甲mm(傾斜角度)__データーは20mm~6mm , 前面 側面 後面 車体上面 15(30)/20(72)mm 15+4(90)mm 10(37)mm 車体下面 20(30)/20(R)mm 15+4(90)mm 13(80)/13(32)mm 砲塔 15(78)mm 15(78)mm 13(75)mm 砲塔防盾 15(R)mm 上面 10mm 下面 6mm 砲塔15mm78度傾斜を計算すると15.5mm 車体上面 20mm72度傾斜を計算すると 21.5mm しかし、最近の資料では一番厚い装甲は22mmとなっているので 確実ということは一番厚い装甲が打ちぬけるということ? 下面20(30)が一番厚いが53.8mmになってしまいドイツの対戦車砲みたいに なってしまうので×... (しかし、命中弾は1m以下にはあまり集まらないので車体下面は考えなくても良い) (このデータ内のBT7の下面20(30)は全体の20%もない...) 車体上面 22mm72度傾斜で計算すると 23.6mm そうすると導き出されるデーターは... 国名、 砲名、射程 25 100 250 500 750 1000 1500 ドイツ37mm 59 54 51 45 38 33 28 想定2 23 20 ドイツの37mm対戦車砲の60%の性能ということになる(T_T)(T_T)... 性能を四割水増しした?(-_-;)... 95式戦車の実戦例 砲弾は94式37mm速射砲と同じですが狭い車内でも 使えるように炸薬を減らした戦車砲を使っています... ジャングルでM4シャーマン戦車を待ち伏せして 道路の両側に6台隠蔽配置して奇襲したのに 返り討ちにされて4台あっというまに火達磨になって 負けた(T_T)... 最後尾の2台は戦意を失って打たずに隠れた?(-_-;)... M4戦車の側面装甲は(38mm) ドイツ軍にライターとかアヒルと馬鹿にされているM4戦車の 側面装甲も打ち貫けなかった... 良く新型砲とか言われますがフィリピンに投入された兵器は ほとんどが旧式のままでした... (少数の新兵器を投入しようとしてもほとんど沈んでしまった?) アクチュアルゲーム用に日本の戦車は四ダースほど作ったのですが 戦闘方法を考え直す必要がありそうです(T_T)... ラ社製37粍砲 「ラ社製37粍砲の初速699m/sはドイツ軍での使用時のカタログデータで 日本軍が大陸で鹵獲したラ式37粍速射砲は若干の改造を行なって 94式37粍速射砲の砲弾を使用できるようにしたはずです。」 とお手紙いただいたので 少し調べてみたのですが... 「ラ式」37粍砲というのは、中国戦線で捕獲した兵器を修理再整備して 欠品を(戦場で砲を破棄する場合眼鏡を外して破壊します)補って (38式野砲の旧式眼鏡とか94式速射砲のハンドルとか) (その他、92式野砲、90式野砲、11年式平射歩兵砲などの部品) 使用する砲弾は94式37mm速射砲の94式徹甲弾、94式榴弾を使い ラインメンタル=ラ式と言いながらソ連のコピー版の37mm対戦車砲も いっしょに再整備して使われたのでL45とL50の二種類の砲身の長さのものが有ったとか... (中でも複雑なのは、ドイツ製の製品にソ連の砲身をつないだものもあり内容は複雑怪奇(-_-;)) こんなものの貫通力表なんてあるわけないですね(^^)... でも94式速射砲の砲弾では貫通力が(-_-;)... そのままの捕獲砲弾の可能性もあるんじゃないかと思えてきます。 でも検証するには砲内弾道式を作って計算しないと... (^^)... 2000.0508 94式37mm速射砲の94式徹甲弾のデーターが入ったのでちょっと 計算してみました... 細かい砲弾形状からくる空気抵抗が判るわけじゃないので... ドイツの37mm対戦車砲の修正値を使って概算したのですが... 困った事態になりました。 97式37mm対戦車砲、670g、648m/s ドイツの37mm砲の修正値を使って計算... 戦記のまま、100m以内でやっとスチアートを倒せた(確実ではない)... 0.15秒_弾速623.87m/s_水平95.36m__垂直1.48m_tanθ0.0144_Kr38.545mm 0.2秒_弾速615.97m/s_水平126.35m__垂直1.91m_tanθ0.0136_Kr37.815mm ラ式説あり ドイツの37mmなら楽々300m〜500mで貫通する (ラ式は砲弾は国産を使った...) 砲身の長さと精度が違うため砲弾が国産でもぎりぎり貫通できた? ラ式で貫通、国産ではかなわなかったとすると... ドイツの37mm砲の修正値を15%〜20%以上落とした値が正解値... (部品精度や材質などの差) 初速と弾丸重量の差が21%になる、 合わせて36%〜41%の違い... でもこれだと静かなノモンハンのデーターが違ってくる... 1.45秒_弾速457.51m/s_水平790.36m__垂直3.93m_tanθ-0.0098_Kr24.206mm 1.5秒_弾速452.39m/s_水平813.1m__垂直3.69m_tanθ-0.0109_Kr23.8mm が 遠距離の貫通力が、1000mで20mmは、 ドイツの37mm対戦車砲の初速と弾丸重量だけ落とした場合の数値とそっくり... 1.9秒_弾速414.86m/s_水平986.37m__垂直1.04m_tanθ-0.02_Kr20.902mm 1.95秒_弾速410.49m/s_水平1007m__垂直0.61m_tanθ-0.0212_Kr20.572mm (部品精度や材質などの差)を落とすと... 合わない(-_-;)...まさか○○.○mm 司馬遼太郎さんが対談で話の筋を創作ではないかと疑っていたのが正解か? 話の元が自衛隊から出てるのであらかじめ計算して作ったデーター? 日本の大砲を見ると... 大口径戦車砲のデーターは揃っているのに 低速の小口径戦車砲のデーターが全部抜けてる(初速や砲弾など)... やっぱ隠したがるってことはこれで正解(T_T)?? 2000.1020... # # # ここから下は、かなり古い部分なので再構成中です... 2000.02.27 # # # --------------------------------------------------------- 何故こんなことが起きたのでしょうか... これは日本軍の兵器開発方法が原因みたいです。 兵器開発というのが官僚的で (今でも兵器予算を獲得するためには素人の大蔵省役人に 訴えるようにいらなくても信頼性に問題があっても 新技術を投入するという話ですが...) 新しく開発する兵器の仕様を最初に決めると それが絶対化して必ずクリアしなければならない目標になる。 最初に数値を間違えて設定すると大変なことになり 兵器の優劣よりもどうやって数値をクリアー するかのほうが重大な問題になる(-_-;)..
真に断罪すべき戦車砲は中戦車に装備されている57mm短砲身の 戦車砲の方で37mm九四式速射砲ではないんです。
89式、97式両中戦車の主砲として採用されたこの砲の貫通力は
短砲身で初速が遅いため500mで17mm程度でノモンハンでは装甲の薄いBT戦車
を倒すのにも苦労しています。
初期の南方戦線ではM3スチアート軽戦車の装甲が打ち抜けず
(スチアート軽戦車は正面41,2mm〜55mm、側面30mm〜25mm、後面30mm〜25mm)
後ろから至近距離で奇襲してもキャタピラを切るぐらいしか効果がありませんでした。
まだ95式軽戦車に装備されている37mm戦車砲の方が役にたちます。
唯一の撃破記録は側面から奇襲して数十発の命中弾を与えたため装甲板が隔離して
そこから飛び込んだ弾が炸裂して倒したとか言う情けないものです。
日本の戦闘記事には活躍した物しか載っていないので判りにくいのですが
実際の戦場でM3軽戦車に遭遇した日本の中戦車は悲惨なめにあってます。
その他 2cmや3.7cmの機関砲の集中射撃で装甲板を破壊した例もあります。 重砲も当たれば貫通しなくても装甲板が曲がり中の機械部分を破壊します。 (それより衝撃で光学機器が壊れて射撃不能になる可能性が高い。) それから初期の溶接は接合部分が弱く砲弾で強打されるとよくばらばらになりました。
装甲、砲弾、描きかけ文章集積場所... 弾頭形状と貫通... 水面に当たった弾丸の挙動から... 装甲の斜め貫通を考える 小銃弾の場合 通常、水面で跳弾する... 弾頭を削って一部水平に潰すと斜めに当てても水中に潜り込む... 円筒弾、ドラムカンのような完全な円筒の場合破砕される? 円筒弾を回収して調べると、弾丸が破壊されている... つまり、弾頭部分が水面に接触すると高速度のため弾頭部は 減速されるが弾丸の後ろ部分はそのまま運動しようとして 弾丸がねじ曲がってしまう... (つぶれながら水面で一回転して跳ねかえる) 通常の小銃弾は先端の形状から弾け... ある程度先端を平たく潰した弾は丁度良く突入した... 装甲の斜め貫通の場合、先端が装甲に潜り込みだすと同時に 後ろの部分はそのまま運動を続け砲弾に回転運動がかかり... 貫通方向が変わる... そのため、弾丸が貫通しやすい軌道を採るように観測される。 速度と材質、砲弾の形状が複雑にからみ 無理な力が相当かかるので単に 弾丸が破砕されてしまう場合も多い 注意、 当然、この現象はAPDSまでの砲弾の潜り込み現象の説明になる... APFSDS系の場合は、弾道変更力として計算される 弾頭頂点部分が接触した瞬間から弾頭頂点部分が全部接触した瞬間までの 僅かの部分しか計算されない...