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2011.01.21
[ひとりごと]

「小さいおじさん」と亜人間

木星、土星の探査機、パイオニア11号には、宇宙の知性体に向けたメッセージとして太陽系と人類の姿を描いた金属板が取り付けられていた。
 東京の街中で「小さいおじさん」を目撃したという話しがあるとか。昔話の小人のような姿をしていて、かなり以前から都市伝説のように語られているようです。テレビのバラエティ番組でたまに取り上げられている。 
 人の世の始まる前、人間は小人と遭遇していた、どうも、そんなことがあったようです。人類は、大昔、われわれ以外の人間、いわば「亜人間」と出会っていた、そんなニュースが立て続けに報じられた。
 ずっと、じぶんは一人っ子だと信じて育ってきたのだが、実は、兄弟がいたということを知らされたような感じというか、公表された内容を見ていくと、これまでの「人間観」が揺らいでくる。
 
 人類は、20万年前にアフリカで生まれ、5〜10万年前にアフリカから北上して地球上に広がっていったといわれている。 2010年に、その途中、中東でネアンデルタール人と混血していたという、まさに天地を揺るがす大ニュースが、まあ、実際は新聞の文化面のコラム扱いなのですが、そんな報道があった。
 クロアチアの洞窟で発掘されたネアンデルタール人の骨片のゲノム解析で確かめられた。
 ネアンデルタール人は、人類と共通の祖先からアフリカで50万年前に枝分かれした、われわれ以外の人類、われわれから見れば「亜人間」ということになる。ヨーロッパから西アジアで2万数千年前まで住んでいた。後からやって来た人類と数万年は、重なって生きていたことになる。
 これまで、人類は、歴史の始まる前の時代、ネアンデルタール人とヨーロッパ地域で遭遇していたが、混血はなかったというのが定説でした。
 人類はネアンデルタール人と混血し、その規模は限定的だったが、その後、ヨーロッパやアジアに広がっていった。と、いうことは、日本人の内にも、ネアンデルタール人のDNTが伝わっている可能性がある。
 
 また、今から4万年前には、ロシアのアルタイ山脈、カザフスタンの国境の近くで、デニソワ人と名付けられた、やはり別種の「亜人間」が住んでいたというニュースがあった。2010年の3月のことです。
 デニソワというのは骨の発掘された洞窟の名前で、別に、当人たちがそう名乗っていたとか、人類がそう呼んでいたというわけではないのですが。ネアンデルタール人も同様に、ドイツのネアンデル谷の洞窟から骨が見つかったことに由来してる。
 デニソワ人が人類と枝分かれしたのは104万年前になるそうで、われわれよりも先にアフリカを旅だっている。骨の発掘された場所からは、人類の遺物も見つかっているので、彼らも人類と遭遇していたらしい。
 
 さらに、インドネシアのフローレンス島の洞窟からはフローレス原人という、やはり「亜人間」の骨が発掘されている。彼らは、大人でも身長1メートル、何と1万数千年前までそこに住んでいた。人類やネアンデルタール人、デニソワ人よりも、さらに古い時代の人類の祖先、つまり原人の末裔と見られている。
 人類が、ユーラシア大陸を経て日本に来たのは4万年前。1万数千年前といえば、縄文時代がはじまる少し前です。縄文人には、南方から海を渡って日本にやってきた人々もいるのですが、もしかしたら彼の地でフローレス原人と遭遇していたかもしれない。
 アイヌの伝説にコロボックルという小人の話がある。昔、小人がいて、土地を彫って窪みを作り、そこへ柱を立て、大きいフキの葉で屋根を作って、その下に住んだといったものです。この伝説は、フォローレス原人の目撃談として読むこともできる。
 想像を巡らせれば、東京の街中に現れた「小さいおじさん」は、われわれの内にある大昔の時代の共同無意識だったりして? 「小さいおじさん」の都市伝説は、幸いなことに、血なま臭いものではなく、人類と朗(ほが)らかな関係だったように窺える。
 
 国籍や民族、言葉、宗教、皮膚や髪、目の色、あるいは社会的なマイノリティとか、思想・信条なども含めて、いろんな人がいる、いろんな人間がいると言うが、人の世の始まる前、本当に違う人間、別の種の人間が存在していて、人類は、彼らと共存していたことが分かってきた。
 これは文字以前のことで 、近年、 DNAの分析により分かってきた。キリストも釈迦も孔子もこのことを知らなかった。これは、「人間」という概念の、前提、基本的な土台になってきた考えを揺らがす事実ではないか。
 この事実から導かれるのは、今、生きている人間について、人と人の差異について、これまで以上に幅があって当然、多様性があって当然といった考え方になっていくように思える。 
 
参考記事
http://www.asahi.com/science/update/0506/TKY201005060407.html
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20100325-OYO8T00279.htm
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201004200241.html