カロンセギュールの香り

作:Angelina



第二章


“うわあっ!”


35階に位置する部屋に入るとすぐ真正面に、床から天井までガラス張りの窓からマンハッタンの夜景が一望できます。あたしは窓にかけより、うっとりと夜景に見とれていました。そうしているうちに木田さんはハートのロゴが入った赤ワインを取り出しました。


“カロンセギュール。昔メドックのワイン王と呼ばれたセギュール侯爵が、自分の心は常にこのシャトーにあったため、ラベルにハートの形をかたどったそうだよ。”

“へえ〜、情熱家だったのかしら。なんだか素敵ですね。”


トクトクトクトク、と小気味良い音がグラスに注がれる。

乾杯をし、夜景に目を戻した。カロンセギュールの、なんともいえない奥深い、やさしい芳香があたしの舌、のど、そして体内にゆっくりと広がってゆく。うっとり酔っているとあたしの背中が急に暖かくなりました。


“僕の心はいつもAYAにあった。。。”


カロンセギュールが急にあたしの体内で温度を増し、あたしの一番熱い所が一瞬のうちに燃え立ったのを感じたのです。木田さんがあたしを抱きしめる大きな腕に力が入り、そしてあたしの首筋にゆっくりと、執拗に舌を這わせはじめました。


“木田さん… ダメ… あっ、ん…”

“AYA, もうこれ以上我慢できないよ。いいだろ…”


木田さんは返答を待たずに後ろからあたしを抱いたまま、左手であたしのブラウスのボタンをはずし始め、右手はあたしのスカートの中へもぐりこんでいきました。夜景の広がる窓ガラスには官能に浸り身悶えするあたしが映る…。あたしは恥ずかしくなって顔をそむけました。


“カーテン… みんなに見えちゃう…”

“世界中の人に見せてやればいいさ… AYAは俺のものだって皆にみせてやりたい”


右手があたしの内腿をまさぐり、パンティーの横から彼の指があたしの熱いところを探ってきました。左手はブラのストラップを下げ、あたしの乳房をまさぐり出し、激しく揉みしだきはじめました。あたしの乳首はもう硬く勃起していて、彼の指が乳首を挟み込んで転がすと全身に甘美な電流が走ったようで、あたしは身を捩じらせました。


“あんっ、うっああっ”


あたしは期待していたとはいえ、余りの急展開にもうそれだけでぐしょぐしょに濡れていました。


“自分の姿を映して見ているの?AYAって意外といやらしいんだね。自分が犯されてるのを見ながらこんなに濡れてるよ。ほら、向かいのビルの人にもっとすごいこと見せてあげようか。”


落ち着いた紳士の木田さんの口からこんな挑発するような台詞が出てくるなんて、私は驚きと興奮の渦でそれだけで頂点に上り詰めてしまいそうでした。


“はっ、恥ずかしい…酔っているの、木田さん…?いやーやめて。。。 ああっ!!あっ、はあーんっ!!”


この6ヶ月間の想いが一気に溢れ出すように、私の愛液は滴るようにあたしの秘部をぐっしょり濡らし、そこに木田さんの長い指がいきなり2本、そして3本のめり込むように入ってきました。そして彼はのけぞって悶えるあたしを後ろから抱きかかえたまま頭を前に回し、あたしの右の乳房に獣のように喰らい付き、激しく乳首を吸いました。彼の少しざらっとした舌が乳首の周りをリズミカルに回転し、激しく音を立てて吸い荒らし、乳首を噛み、また回りを回転しています。彼の長い左腕はそれとは正反対にあたしの左胸を大きくやさしく揉んでいるのです。あたしはその不思議な強弱にいっそう燃え上がり、そしてあたしのあそこは三本の指が別々の動きをして、みっちりと重なり合う肉襞のひだの隅ずみまでかき回され、3つの別の動物か何かに一度に犯されているような感覚に陥りました。


親指がクリトリスに触れた瞬間あたしは崩れ落ちそうになり、あたしのいやらしく妖艶にくねった肢体がだんだん曇っていく窓ガラスに両手をつきました。


“木田さん…た、立っていられない…勘弁してー”


すると3本の猛獣があたしの中から急に抜かれ、あたしは軽くうめき声を上げました。木田さんはあたしを彼の方を向かせ、あたしはガラス窓に背中を押し付ける格好になりました。あたしは期待におびえて彼を見上げると彼がやさしく唇を近づけてきました。

こんな近くで木田さんを見つめるの、始めて…


“!!”


木田さんの口からあたしへカロンセギュールが流し込まれました。それは媚薬のように瞬く間にあたしの中を駆け抜けました。もう彼のいいなりになってしまっているあたしは両腕をガラス窓に押し付けられ、いつのまにか全裸にされ、彼はあたしの胸を真正面からしゃぶり始めました。


うっすらと目を開けるとズボンの上から彼のそそり立ったものが見え、あたしはそれに触れようと腕を動かそうとするけれど彼はそれを許してくれません。


木田さんはあたしの右足を彼の肩に乗せ、両手は執拗にあたしの体を撫でながら頭をあたしの両足の間に埋め、内腿をちろちろと舐めはじめたのです。熱く火照った女陰の周りを、じらすようにキスをしたり舐めたり。そして熱い息をあそこに吹きかけられました。


“ぁっ、ハぁーン”


その熱い息がかかると同時にあたしの火照った愛液が、とうとう耐え切れず、内腿を伝って流れ落ちました。それを一滴も逃すまいとするかのように木田さんはあたしの女陰に吸い付いてきました。そして卑猥な音を立ててあたしの花びらを一つ一つ開くように奥までしゃぶっています。舌を平たく大きくアソコを舐め上げたと思うと今度は先を細くして花びらの間を滑らかに踊り、中へ、奥へと突き刺すようにリズミカルに入っていきます。


あああ、もうだめ…欲しい…


“AYA,欲しいのか?どうして欲しいの?キミのあそこは欲しくてたまらない、って涙を流しているよ。それともやめちゃおうか”

“あんっ、いやっつ、いやあ、やめないで… 欲しいの、今すぐあなたのが欲しいのぉ”


木田さんはじらすようにズボンをあたしの目の前でゆっくりと脱ぎ、彼のいきり立ったものがあらわになるとあたしはお口に含みたい欲望でもう一度手を伸ばしました。

木田さんはそれをまた許してはくれません。伸ばした手をつかみ、反対に向かせ、ガラスに手をつかせると、あたしの全てが包み隠さずマンハッタンの夜景に見られる形になりました。


“はあああっ、んっはあーん!!”


彼の太く長くそそり立った肉棒があたしの中にゆっくりとはいってきました。

それはあたしにとってずうっと待っていた瞬間でした。木田さんのものがあたしの中にある…!!

そして一番奥まですっぽり包み込むと、熱い肉棒は動きが止まったのです。

その一瞬の静寂に、全神経がそこで脈を打っているのがわかりました。あたしと木田さんがひとつになった感覚が湧き上がり、他の人とは味わった事のない、初めてのこの静かな熱い感覚に、もうあたしは狂いそうになり、雌の本能が一気に燃え上がりました。


もうこれ以上じらさないで…激しく、狂おしく、あたしをめちゃくちゃにして!!


“締めてごらん…”


木田さんがあたしの耳元でささやきます。

キュッ、キュッ、とあたしは肉棒を締めつけると、彼は軽く息を漏らします。あたしはもう我慢ができなくなって木田さんの手をクリトリスに強引に持っていき、彼の指をそこにあてがい、あたしの手で激しく彼の指を動かし始めました。すると彼はそれに応えるように、指はあそこをいたぶりながら、あたしの首筋や背中にキスの嵐を投げかけ、あたしを抱え込むようにしながら激しく腰を突き動かしはじめました。


“ああう、はあんっ、あっ、あっ、もっと、もっと激しくゥ!!”


もう限界です。あたしは我慢ができなくなってとうとう床に崩れ落ちました。木田さんはその上から荒れ狂った猛獣のように覆い被さり、じゅうたんの上で弓ぞりになったあたしの上半身を抱きかかえながら肉棒をあたしの中で掻き混ぜるように激しく動かしました。あたしは頭の上のほうにあったベットの足をつかみ、快感をむさぼるように腰を高く持ち上げました。


“あああっつ、もうだめ、イクッ、ああっ、いくゥ!!!”


快感が容赦なく全身を稲妻のように走り抜け、あたしは狂った雌獣のように腰を激しく上下させました。


“俺もだー あうっ、あああ!”


二人は声にならない叫びを上げながら、極度の興奮で二人の体は空中に高く持ち上がったようになり、最後の強い一突きと同時にあたしの中に勢いよく熱い噴射がはじけ散るのを感じました。あたしは官能の波の絶頂に上り詰めると、全身が痙攣し、二人の体はどさっとじゅうたんの上に落ちました。







つづく

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