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  難民の地位に関する条約  
 
1 難民の地位に関する条約

      採  択 1951年7月28日 (難民および無国
           籍者の地位に関する国連全権会議)
      効力発生 1954年4月22日
      日 本 国 1982年1月1日
           (81年6月5日国会承認、 10月3日加
           入書寄託、 10月15日公布・条約21号)
      当 事 国 108

 前 文
 締約国は、
 国際連合憲章及び1948年12月10日に国際連合総会により承認された世界人権宣言が、 人間は基本的な権利
及び自由を差別を受けることなく享有するとの原則を確認していることを考慮し、
 国際連合が、 種々の機会に難民に対する深い関心を表明し並びに難民に対して基本的な権利及び自由ので
きる限り広範な行使を保証することに努力してきたことを考慮し、
 難民の地位に関する従前の国際協定を修正し及び統合すること並びにこれらの文書の適用範囲及びこれら
の文書に定める保護を新たな協定において拡大することが望ましいと考え、
 難民に対する庇ひ護の付与が特定の国にとつて不当に重い負担となる可能性のあること並びに国際的な広
がり及び国際的な性格を有すると国際連合が認める問題についての満足すべき解決は国際協力なしには得る
ことができないことを考慮し、
 すべての国が、 難民問題の社会的及び人道的性格を認識して、 この問題が国家間の緊張の原因となること
を防止するため可能なすべての措置をとることを希望し、
 国際連合難民高等弁務官が難民の保護について定める国際条約の適用を監督する任務を有していることに
留意し、 また、 各国と国際連合難民高等弁務官との協力により、 難民問題を処理するためにとられる措置の
効果的な調整が可能となることを認めて、
 次のとおり協定した。

第1章 一 般 規 定
第1条 (「難民」 の定義) A この条約の適用上、 「難民」 とは、 次の者をいう。
  (1) 1926年5月12日の取極、 1928年6月30日の取極、 1933年10月28日の条約、 1938年2月10日の条約、
    1939年9月14日の議定書又は国際避難民機関憲章により難民と認められている者
     国際避難民機関がその活動期間中いずれかの者について難民としての要件を満たしていないと決定したこ
    とは、 当該者が(2)の条件を満たす場合に当該者に対し難民の地位を与えることを妨げるものではない。
  (2) 1951年1月1日前に生じた事件の結果として、 かつ、 人種、 宗教、 国籍若しくは特定の社会的集団の
    構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有
    するために、 国籍国の外にいる者であつて、 その国籍国の保護を受けることができないもの又はそのよ
    うな恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まないもの及びこれらの事件の結果として
    常居所を有していた国の外にいる無国籍者であつて、 当該常居所を有していた国に帰ることができない
    もの又はそのような恐怖を有するために当該常居所を有していた国に帰ることを望まないもの
   2以上の国籍を有する者の場合には、 「国籍国」 とは、 その者がその国籍を有する国のいずれをもいい、
    迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するという正当な理由なくいずれか1の国
    籍国の保護を受けなかつたとしても、 国籍国の保護がないとは認められない。 (以下略)
第2条 (一般的義務) すべての難民は、 滞在する国に対し、 特に、 その国の法令を遵守する義務及び公の秩
  序を維持するための措置に従う義務を負う。
第3条 (無差別) 締約国は、 難民に対し、 人種、 宗教又は出身国による差別なしにこの条約を適用する。
第4条 (宗教) 締約国は、 その領域内の難民に対し、 宗教を実践する自由及び子の宗教的教育についての自
  由に関し、 自国民に与える待遇と少なくとも同等の好意的待遇を与える。
第5条 (この条約に係わりなく与えられる権利) この条約のいかなる規定も、 締約国がこの条約に係わりな
  く難民に与える権利及び利益を害するものと解してはならない。
第6条 (「同一の事情の下で」 の意味) この条約の適用上、 「同一の事情の下で」 とは、 その性格上難民が満
  たすことのできない要件を除くほか、 ある者が難民でないと仮定した場合に当該者が特定の権利を享受す
  るために満たさなければならない要件 (滞在又は居住の期間及び条件に関する要件を含む。)  が満たされ
  ていることを条件として、 ということを意味する。
第7条 (相互主義の適用の免除) 1 締約国は、 難民に対し、 この条約が一層有利な規定を設けている場合
  を除くほか、 一般に外国人に対して与える待遇と同一の待遇を与える。
2 すべての難民は、 いずれかの締約国の領域内に3年間居住した後は、 当該締約国の領域内において立法
  上の相互主義を適用されることはない。
3 締約国は、 自国についてこの条約の効力が生ずる日に相互の保証なしに難民に既に認めている権利及び
  利益が存在する場合には、 当該権利及び利益を引き続き与える。
4 締約国は、 2及び3の規定により認められる権利及び利益以外の権利及び利益を相互の保証なしに難民
  に与えることの可能性並びに2に規定する居住の条件を満たしていない難民並びに3に規定する権利及び
  利益が認められていない難民に対しても相互主義を適用しないことの可能性を好意的に考慮する。
5 2及び3の規定は、 第13条、 第18条、 第19条、 第21条、 及び第22条に規定する権利及び利益並びにこの
  条約に規定していない権利及び利益のいずれについても、 適用する。
第8条 (例外的措置の適用の免除) 締約国は、 特定の外国の国民の身体、 財産又は利益に対してとることの
  ある例外的措置については、 形式上当該外国の国民である難民に対し、 その国籍のみを理由としてこの措
  置を適用してはならない。 前段に定める一般原則を適用することが法制上できない締約国は、 適当な場合
  には、 当該難民について当該例外的措置の適用を免除する。
第9条 (暫定措置) この条約のいかなる規定も、 締約国が、 戦時に又は他の重大かつ例外的な状況において、
  特定の個人について国の安全のために不可欠であると認める措置を暫定的にとることを妨げるものではな
  い。 もつとも、 当該特定の個人について真に難民であるか難民でないか又は当該特定の個人について当該
  不可欠であると認める措置を引き続き適用することが国の安全のために必要であるか必要でないかを当該
  締約国が決定するまでの間に限る。
第10条 (居住の継続) 1 第二次世界戦争中に退去を強制されていずれかの締約国の領域に移動させられ、
  かつ、 当該領域内に居住している難民は、 この滞在を強制された期間合法的に当該領域内に居住していた
  ものとみなす。2 難民が第二次世界戦争中にいずれかの締約国の領域からの退去を強制され、 かつ、 居
  住のため当該領域にこの条約の効力発生の日前に帰つた場合には、 この強制された退去の前後の居住期間
  は、 継続的な居住が必要とされるいかなる場合においても継続した1の期間とみなす。
第11条 (難民である船員) 締約国は、 自国を旗国とする船舶の常傭の乗組員として勤務している難民につい
  ては、 自国の領域における定住について好意的考慮を払うものとし、 特に他の国における定住を容易にす
  ることを目的として、 旅行証明書を発給し又は自国の領域に一時的に入国を許可することについて好意的
  考慮を払う。

第2章 法 的 地 位
第12条 (属人法) 1 難民については、 その属人法は住所を有する国の法律とし、 住所を有しないときは、
  居所を有する国の法律とするものとする。
2 難民が既に取得した権利であつて属人法に基づくもの特に婚姻に伴う権利は、 難民が締約国の法律に定
  められる手続に従うことが必要な場合にはこれに従うことを条件として、 当該締約国により尊重される。
  ただし、 この権利は、 当該難民が難民でないとした場合においても、 当該締約国の法律により認められる
  ものでなければならない。
第13条 (動産及び不動産) 締約国は、 難民に対し、 動産及び不動産の所有権並びに動産及び不動産について
  その他の権利の取得並びに動産及び不動産に関する賃貸借その他の契約に関し、 できる限り有利な待遇を
  与えるものとし、 いかなる場合にも、 同一の事情の下で一般に外国人に対して与える待遇よりも不利でな
  い待遇を与える。
第14条 (著作権及び工業所有権) 難民は、 発明、 意匠、 商標、 商号等の工業所有権の保護並びに文学的、 美
  術的及び学術的著作物についての権利の保護に関しては、 常居所を有する国において、 その国の国民に与
  えられる保護と同一の保護を与えられるものとし、 他のいずれの締約国の領域においても、 当該難民が常
  居所を有する国の国民に対して当該締約国の領域において与えられる保護と同一の保護を与えられる。
第15条 (結社の権利) 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民に対し、 非政治的かつ非営利的な団体
  及び労働組合に係る事項に関し、 同一の事情の下で外国の国民に与える待遇のうち最も有利な待遇を与え
  る。
第16条 (裁判を受ける権利) 1 難民は、 すべての締約国の領域において、 自由に裁判を受ける権利を有す
  る。
2 難民は、 常居所を有する締約国において、 裁判を受ける権利に関連する事項 (法律扶助及び訴訟費用の
  担保の免除を含む。) につき、 当該締約国の国民に与えられる待遇と同一の待遇を与えられる。
3 難民は、 常居所を有する締約国以外の締約国において、 2に規定する事項につき、 当該常居所を有する
  締約国の国民に与えられる待遇と同一の待遇を与えられる。

第3章 職 業
第17条 (賃金が支払われる職業) 1 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民に対し、 賃金が支払わ
  れる職業に従事する権利に関し、 同一の事情の下で外国の国民に与える待遇のうち最も有利な待遇を与え
  る。
2 いかなる場合にも、 締約国が国内労働市場の保護のため外国人又は外国人の雇用に関してとる制限的措
  置は、 当該締約国についてのこの条約の効力が生ずる日に既にそれらの措置の適用を免除されている難民
  又は次の条件のいずれかを満たす難民については、 適用しない。
  (a) 当該締約国に3年以上居住していること。
  (b) 当該難民が居住している当該締約国の国籍を有する配偶者があること。 難民は、 その配偶者を遺棄し
    た場合には、 この(b)の規定による利益を受けることができない。
  (c) 当該難民が居住している当該締約国の国籍を有する子があること。
3 締約国は、 賃金が支払われる職業に関し、 すべての難民、 特に、 労働者募集計画又は移住者受入計画に
  よつて当該締約国の領域に入国した難民の権利を自国民の権利と同一のものとすることについて好意的考
  慮を払う。
第18条 (自営業) 締約国は、 合法的にその領域内にいる難民に対し、 独立して農業、 工業、 手工業及び商業
  に従事する権利並びに商業上及び産業上の会社を設立する権利に関し、 できる限り有利な待遇を与えるも
  のとし、 いかなる場合にも、 同一の事情の下で一般に外国人に対して与える待遇よりも不利でない待遇を
  与える。
第19条 (自由業) 1 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民であつて、 当該締約国の権限のある機
  関が承認した資格証書を有し、 かつ、 自由業に従事することを希望するものに対し、 できる限り有利な待
  遇を与えるものとし、 いかなる場合にも、 同一の事情の下で一般に外国人に対して与える待遇よりも不利
  でない待遇を与える。
2 締約国は、 自国が、 国際関係について責任を有する領域 (本土地域を除く。) 内に1に規定する難民が
  定住することを確保するため、 自国の憲法及び法律に従つて最善の努力を払う。

第4章 福  祉
第20条 (配給) 難民は、 供給が不足する物資の分配を規制する配給制度であつて住民全体に適用されるもの
  が存在する場合には、 当該配給制度の適用につき、 国民に与えられる待遇と同一の待遇を与えられる。
第21条 (住居) 締約国は、 住居に係る事項が法令の規制を受け又は公の機関の管理の下にある場合には、 合
  法的にその領域内に滞在する難民に対し、 住居に関し、 できる限り有利な待遇を与えるものとし、 いかな
  る場合にも、 同一の事情の下で一般に外国人に対して与える待遇よりも不利でない待遇を与える。
第22条 (公の教育) 1 締約国は、 難民に対し、 初等教育に関し、 自国民に与える待遇と同一の待遇を与え
  る。
2 締約国は、 難民に対し、 初等教育以外の教育、 特に、 修学の機会、 学業に関する証明書、 資格証書及び
  学位であつて外国において与えられたものの承認、 授業料その他の納付金の減免並びに奨学金の給付に関
  し、 できる限り有利な待遇を与えるものとし、 いかなる場合にも、 同一の事情の下で一般に外国人に対し
  て与える待遇よりも不利でない待遇を与える。
第23条 (公的扶助) 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民に対し、 公的扶助及び公的援助に関し、
  自国民に与える待遇と同一の待遇を与える。
第24条 (労働法制及び社会保障) 1 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民に対し、 次の事項に関
  し、 自国民に与える待遇と同一の待遇を与える。
  (a) 報酬 (家族手当がその一部を成すときは、 これを含む。)、 労働時間、 時間外労働、 有給休暇、 家内労
    働についての制限、 雇用についての最低年齢、 見習及び訓練、 女子及び年少者の労働並びに団体交渉の
    利益の享受に係る事項であつて、 法令の規律を受けるもの又は行政機関の管理の下にあるもの
  (b) 社会保障 (業務災害、 職業病、 母性、 疾病、 廃疾、 老齢、 死亡、 失業、 家族的責任その他国内法令に
    より社会保障制度の対象とされている給付事由に関する法規。) ただし、 次の措置をとることを妨げる
    ものではない。
    (1) 当該難民が取得した権利又は取得の過程にあつた権利の維持に関し適当な措置をとること。
    (2) 当該難民が居住している当該締約国の国内法令において、 公の資金から全額支給される給付の全部
      又は一部に関し及び通常の年金の受給のために必要な拠出についての条件を満たしていない者に支給
      される手当に関し、 特別の措置を定めること。
2 業務災害又は職業病に起因する難民の死亡について補償を受ける権利は、 この権利を取得する者が締約
  国の領域外に居住していることにより影響を受けない。
3 締約国は、 取得された又は取得の過程にあつた社会保障についての権利の維持に関し他の締約国との間
  で既に締結した協定又は将来締結することのある協定の署名国の国民に適用される条件を難民が満たして
  いる限り、 当該協定による利益と同一の利益を当該難民に与える。
4 締約国は、 取得された又は取得の過程にあつた社会保障についての権利の維持に関する協定であつて非
  締約国との間で現在効力を有し又は将来効力を有することのあるものによる利益と同一の利益をできる限
  り難民に与えることについて好意的考慮を払うものとする。

第5章 行政上の措置
第25条 (行政上の援助) 1 難民がその権利の行使につき通常外国の機関の援助を必要とする場合において
  当該外国の機関の援助を求めることができないときは、 当該難民が居住している締約国は、 自国の機関又
  は国際機関により同様の援助が当該難民に与えられるように取り計らう。
2 1にいう自国の機関又は国際機関は、 難民に対し、 外国人が通常本国の機関から又は本国の機関を通じ
  て交付を受ける文書又は証明書と同様の文書又は証明書を交付するものとし、 また、 その監督の下にこれ
  らの文書又は証明書が交付されるようにする。
3 2の規定により交付される文書又は証明書は、 外国人が本国の機関から又は本国の機関を通じて交付を
  受ける公文書に代わるものとし、 反証のない限り信用が与えられるものとする。
4 生活に困窮する者に対する例外的な取扱いがある場合には、 これに従うことを条件として、 この条に規
  定する事務については手数料を徴収することができるが、 その手数料は、 妥当な、 かつ、 同種の事務につ
  いて国民から徴収する手数料に相応するものでなければならない。
5 この条の規定は、 第27条及び第28条の規定の適用を妨げるものではない。
第26条 (移動の自由) 締約国は、 合法的にその領域内にいる難民に対し、 当該難民が同一の事情の下で一般
  に外国人に対して適用される規制に従うことを条件として、 居住地を選択する権利及び当該締約国の領域
  内を自由に移動する権利を与える。
第27条 (身分証明書) 締約国は、 その領域内にいる難民であつて有効な旅行証明書を所持していないものに
  対し、 身分証明書を発給する。
第28条 (旅行証明書) 1 締約国は、 合法的にその領域内に滞在する難民に対し、 国の安全又は公の秩序の
  ためのやむを得ない理由がある場合を除くほか、 その領域外への旅行のための旅行証明書を発給するもの
  とし、 この旅行証明書に関しては、 附属書の規定が適用される。 締約国は、 その領域内にいる他の難民に
  対してもこの旅行証明書を発給することができるものとし、 特に、 その領域内にいる難民であつて合法的
  に居住している国から旅行証明書の発給を受けることができないものに対して旅行証明書を発給すること
  について好意的考慮を払う。
2 従前の国際協定の締約国が当該国際協定の定めるところにより難民に対して発給した旅行証明書は、 こ
  の条約の締約国により有効なものとして認められ、 かつ、 この条の規定により発給されたものとして取り
  扱われる。
第29条 (公租公課) 1 締約国は、 難民に対し、 同様の状態にある自国民に課している若しくは課すること
  のある租税その他の公課 (名称のいかんを問わない。) 以外の公課を課してはならず、 また、 租税その他
  の公課 (名称のいかんを問わない。) につき同様の状態にある自国民に課する額よりも高額のものを課し
  てはならない。
2 1の規定は、 行政機関が外国人に対して発給する文書 (身分証明書を含む。) の発給についての手数料
  に関する法令を難民について適用することを妨げるものではない。
第30条 (資産の移転) 1 締約国は、 自国の法令に従い、 難民がその領域内に持ち込んだ資産を定住のため
  に入国を許可された他の国に移転することを許可する。
2 締約国は、 難民が入国を許可された他の国において定住するために必要となる資産 (所在地のいかんを
  問わない。) につき当該難民から当該資産の移転の許可の申請があつた場合には、 この申請に対し好意的
  考慮を払う。
第31条 (避難国に不法にいる難民) 1 締約国は、 その生命又は自由が第1条の意味において脅威にさらさ
  れていた領域から直接来た難民であつて許可なく当該締約国の領域に入国し又は許可なく当該締約国の領
  域内にいるものに対し、 不法に入国し又は不法にいることを理由として刑罰を科してはならない。 ただし、
  当該難民が遅滞なく当局に出頭し、 かつ、 不法に入国し又は不法にいることの相当な理由を示すことを条
  件とする。
2 締約国は、 1の規定に該当する難民の移動に対し、 必要な制限以外の制限を課してはならず、 また、 こ
  の制限は、 当該難民の当該締約国における滞在が合法的なものとなるまでの間又は当該難民が他の国への
  入国許可を得るまでの間に限つて課することができる。 締約国は、 1の規定に該当する難民に対し、 他の
  国への入国許可を得るために妥当と認められる期間の猶予及びこのために必要なすべての便宜を与える。
第32条 (追放) 1 締約国は、 国の安全又は公の秩序を理由とする場合を除くほか、 合法的にその領域内に
  いる難民を追放してはならない。
2 1の規定による難民の追放は、 法律の定める手続に従つて行われた決定によつてのみを行う。 国の安全
  のためのやむを得ない理由がある場合を除くほか、 1に規定する難民は、 追放される理由がないことを明
  らかにする証拠の提出並びに権限のある機関又はその機関が特に指名する者に対する不服の申立て及びこ
  のための代理人の出頭を認められる。
3 締約国は、 1の規定により追放されることとなる難民に対し、 他の国への入国許可を求めるのに妥当と
  認められる期間の猶予を与える。 締約国は、 この期間中必要と認める国内措置をとることができる。
第33条 (追放及び送還の禁止) 1 締約国は、 難民を、 いかなる方法によつても、 人種、 宗教、 国籍若しく
  は特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見のためにその生命又は自由が脅威にさらされるお
  それのある領域の国境へ追放し又は送還してはならない。
2 締約国にいる難民であつて、 当該締約国の安全にとつて危険であると認めるに足りる相当な理由がある
  もの又は特に重大な犯罪について有罪の判決が確定し当該締約国の社会にとつて危険な存在となつたもの
  は、 1の規定による利益の享受を要求することができない。
第34条 (帰化) 締約国は、 難民の当該締約国の社会への適応及び帰化をできる限り容易なものとする。 締約
  国は、 特に、 帰化の手続が迅速に行われるようにするため並びにこの手続に係る手数料及び費用をできる
  限り軽減するため、 あらゆる努力を払う。
 (以下、 略)


2 難民の地位に関する議定書

     承  認 1966年11月18日経済社会理事会
          (同年12月16日総会決議各国送付を要請)
     作  成 1967年1月31日 (ニュー・ヨーク)
     効力発生 1967年10月4日
     日 本 国 1982年1月1日
          (81年6月5日国会承認、 82年1月1
          日加入書寄託、 同日公布・条約1号)
     当 事 国 109

 この議定書の締約国は、
 1951年7月28日にジュネーヴで作成された難民の地位に関する条約 (以下 「条約」 という。)が、1951
年1月1日前に生じた事件の結果として難民となつた者にのみ適用されることを考慮し、
 条約が採択された新たな事態により難民が生じたこと及びこれらの難民が条約の適用を受けることができ
ないことを考慮し、
 1951年1月1日前という制限を考慮に入れない場合に条約の定義に該当することとなるすべての難民に等
しい地位を与えることが望ましいと考えて、
 次のとおり協定した。
 (以下、 略)
 
     
   
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