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  人種差別撤廃条約 (あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約) (抄)  
 

    採  択 1965 年 12 月 21 日
         (国際連合第20回総会)
    効力発生 1969 年1月4日

 この条約の当事国は、
 国際連合憲章がすべての人間に固有の尊厳と平等の原則に基礎を置いていること、並びに、すべての加盟国が、
人種、性、言語又は宗教による差別のないすべての者のための人権及び基本的自由の普遍的な尊重及び遵守を助
長奨励するという国際連合の目的の一つを達成するために、この機構と協力して、共同及び個別の行動をとるこ
とを誓約したことを考慮し、
 世界人権宣言が、すべての人間が生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等であること、
並びに、すべての人がいかなる差別、特に人種、皮膚の色又は民族的出身による差別をも受けることなく、同宣言
に掲げるすべての権利と自由とを享受することができることを宣言していることを考慮し、
 すべての人間が法の下において平等であり、いかなる差別に対しても、また、いかなる差別の煽動に対しても、
法律の平等な保護を受ける権利を有することを考慮し、
 国際連合が植民地主義並びにそれに結合したあらゆる隔離及び差別の慣行を、いかなる形態であるか、またい
かなる場所に存在するかを問わず、非難してきたこと、並びに1960年12月14日の植民地諸国・諸人民に対する独
立付与に関する宣言〔総会決議1514(第15回会期)〕が、それらを迅速かつ無条件に終らせる必要性を確認し及び
厳粛に宣言したことを考慮し、
 1963年11月20日のあらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際連合宣言〔総会決議1904(第18回会期V)〕が、
あらゆる形態及び表現による人種差別を全世界から速やかに撤廃し、並びに人間の尊厳に対する理解と尊重を確
保する必要性を厳粛に確認していることを考慮し、
 人種的相違に基づくいかなる優越理論も科学的に誤りであり、道徳的に非難されるべきであり、また社会的に
不当かつ危険であること、並びに、理論上又は実際上いかなる場所においても、人種差別を正当化することはでき
ないことを確信し、
 人種、皮膚の色又は種族的出身を理由にした人間の差別が、諸国間の友好的かつ平和的関係に障害となること、
並びに諸国人民の間の平和及び安全と同一の国家内に隣接して生活する人々の調和をも乱すおそれがあること
を再確認し、
 人種的障壁の存在がいかなる人間社会の理想にも反することを確信し、
世界のいくつかの地域において、人種差別の諸表現がいまだに明らかに存在すること、並びに、アパルトヘイト、
隔離又は分離の政策の如き人種的な優越又は憎悪に基礎をおく政策を警鐘として受けとめ、
 あらゆる形態と表現による人種差別を速やかに撤廃するために必要なあらゆる措置をとること、並びに人種間
の理解を促進し、あらゆる形態の人種隔離と差別のない国際社会を築くため、人種差別理論・慣行を防止しかつ
これらと闘うことを決意し、
 1958年に国際労働機関によって採択された、雇用及び職業における差別禁止に関する条約、並びに1960年に国際
連合教育科学文化機関によって採択された、教育における差別禁止に関する条約を銘記し、
 あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際連合宣言に具現された原則を履行すること及びそのために最も早い
時期における実際的措置の採択を確保することを希望して、
 次のとおり協定した。

第1部 〔実体規定〕
〔人種差別の定義〕
第1条 この条約において、「人種差別」とは、政治的、経済的、社会的、文化的又はその他のすべての公的生活
   分野における人権及び基本的自由の平等な立場における承認、享有又は行使を無効にし又は損なう目的又
   は効果を有する人種、皮膚の色、門地又は民族的もしくは種族的出身に基づくあらゆる区別、除外、制約又は
   優先をいう。
 2 この条約は、この条約の当事国がその国民と国民でない者との間に設ける区別、除外、制約又は優先につ
   いては適用しない。
 3 この条約のいかなる規定も、国籍、市民権又は帰化に関する当事国の法規にいかなる影響も及ぼすもの
   と解してはならない。 但し、そのような法規が、いかなる特定の国籍に対しても差別していないものとす
   る。
 4 人権及び基本的自由の平等な享有又は行使を確保するために、必要な保護を求めている特定の人種的も
   しくは種族的集団又は個人の十分な進歩を確保することを唯一の目的としてとられる特別な措置は、人種
   差別とは看做さない。 但し、そのような措置は、その結果、異なる人種的集団に別個の権利を維持させる
   ことにならないものとし、 その目的が達成された後は継続させてはならない。
〔当事国の差別撤廃義務〕
第2条 当事国は、人種差別を非難し、また、あらゆる形態の人種差別を撤廃し、及び、すべての人種間の理解を
   促進する政策を、あらゆる適切な手段により遅滞なく遂行することを約束する。
   このため、
   (a)各当事国は、個人、個人の集団又は公益団体に対する人種差別の行為又は慣行に従事しないこと、並び
    に、国及び地方のすべての公権力と公的公益団体が、この義務に従って行動することを確保することを
    約束する。
   (b)各当事国はいかなる個人又は団体による人種差別も後援し、弁護し又は支持しないことを約束する。
   (c)各当事国は、政府、国及び地方の政策を再検討し、いかなる場所を問わず、人種差別を創出し又は永続化
    する効果を有するいかなる法律及び規則をも、改正し、廃止し又は無効にするため、実効的な措置をとる。
   (d)各当事国は、事情により必要なときは立法を含む、あらゆる適切な手段により、いかなる個人、集団又は
    団体による人種差別をも、禁止し、終らせる。
   (e)各当事国は、適切なときは、人種融合を目的とする多人種間の団体及び運動、並びに人種間の障壁を除去
    するための他の手段を奨励すること、また、人種的分断を強化するいかなる動きも抑止することを約束す
    る。
  2 当時国は、状況の求めるところに従い、当事国に属する特定の人種的集団又はそれに属する個人が、人権
    及び基本的自由を完全かつ平等に享有することを保障するために、社会的、経済的、文化的及びその他の分
    野において、その集団又は個人の十分な発展及び保護を確保する特別かつ具体的な措置をとる。 但し、こ
    れらの措置は、その結果、目的が達成された後、いかなる場合にも、異なる人種的集団に対し不平等な又は別
    個の権利を維持させることにならないものとする。
〔アパルトヘイトの禁止〕
第3条 当事国は、特に、人種隔離及びアパルトヘイトを非難し、また、その管轄下の領域におけるこの種のすべ
    ての慣行を防止し、 禁止しかつ根絶することを約束する。
〔人種的優越主義に基づく差別及び煽動の禁止〕
第4条 当事国は、 一人種又は一皮膚の色もしくは民族的出身からなる人々の集団の優越性を説く思想又は
    理論に基づいているか、 又はいかなる形態の人種的憎悪及び差別をも正当化しもしくは助長しようとす
    るすべての宣伝及びすべての団体を非難し、そのような差別のあらゆる煽動又は行為を根絶することを目
    ざした迅速かつ積極的な措置をとることを約束する。 またこのため、当事国は世界人権宣言に具現された
    原則及びこの条約第5条に明記する権利に留意し、特に次のことを行う。
   (a)人種的優越又は憎悪に基づく思想のあらゆる流布、人種差別の煽動、並びにいかなる人種又は皮膚の色
    もしくは民族的出身を異にする人々の集団に対するあらゆる暴力行為又はこれらの行為の煽動、及び人
    種的差別に対する財政的援助を含むいかなる援助の供与も、法律によって処罰されるべき犯罪であるこ
    とを宣言する。
   (b)人種差別を助長し煽動する団体並びに組織的宣伝活動及びその他あらゆる宣伝活動が違法であること
    を宣言しかつ禁止し、並びにそれらの団体又は活動への参加が法律によって処罰されるべき犯罪である
    ことを認める。
   (c)国又は地方の公権力又は公的公益団体が人種差別を助長し又は煽動することを許さない。
〔法の下の平等、 権利享有の無差別〕
第5条 当時国は、第2条に定める基本的義務に従い、あらゆる形態の人種差別を禁止し撤廃すること、並びに、
    人種、皮膚の色、民族的又は種族的出身による差別なく、特に次の諸権利の享有において、すべての者の法
    の下における平等の権利を保障することを約束する。
   (a)法廷その他すべての司法機関における平等な取り扱いを受ける権利
   (b)公務員又は個人、集団もしくは公益団体のいずれかによって加えられるかを問わず、暴力行為又は身体
    への危害に対する身体の安全並びに国家による保護を受ける権利
   (c)政治的権利、特に、普通かつ平等の選挙権に基づく選挙に投票及び立候補によって参加し、政府並びにす
    べての段階における公務の処理に参加し、公務に平等につく権利
   (d)他の市民的権利、 特に、
    (1)国境内における移動及び居住の自由に対する権利
    (2)自国を含むいずれの国をも立ち去り、及び自国に帰る権利
    (3)国籍に対する権利
    (4)婚姻及び配偶者の選択に対する権利
    (5)単独で又は他の者と共同して財産を所有する権利
    (6)相続する権利
    (7)思想・良心及び宗教の自由に対する権利
    (8)言論及び表現の自由に対する権利
    (9)平和的集会及び結社の自由に対する権利
   (e)経済的、社会的及び文化的権利、 特に
    (1)労働、職業の自由な選択、公正かつ有利な労働条件、失業に対する保護、同一の労働に対する同一の賃金
     及び公正かつ有利な報酬に対する権利
    (2)労働組合を結成し加入する権利
    (3)住居に対する権利
    (4)公衆衛生、医療、社会保障及び社会奉仕に対する権利
    (5)教育及び訓練を受ける権利
    (6)文化的活動に平等に参加する権利
   (f)交通運輸機関、ホテル、飲食店、喫茶店、劇場、公園など、一般公衆の使用を目的とするあらゆる場所又は
    役務を利用する権利
〔人種差別に対する救済〕
第6条 当事国は、その管轄権内にあるすべての者に対し、権限を有する国内裁判所及びその他の国家機関に
    よって、この条約に反して人権及び基本的自由を侵すあらゆる人種差別行為に対する実効的な保護及び
    救済並びにそのような差別の結果被ったあらゆる損害に対する正当かつ十分な賠償もしくは満足を求め
    る権利を保障する。
〔教育文化等の分野における差別撤廃精神の普及〕
第7条 当事国は、人種差別に導く偏見と闘い、諸国間及び人種的又は種族的集団の間における理解、寛容及び
    友好関係を促進し、並びに国際連合憲章の目的と原則、世界人権宣言、あらゆる形態の人種差別撤廃に関
    する国際連合宣言及びこの条約を普及させるため、特に、教授、教育、文化及び情報の分野において迅速
    かつ有効的な措置をとることを約束する。

 
     
   
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