北海道の廃線

私が見て回った北海道の廃線を簡単に紹介

 

 深名線
 深川から名寄まで延びていた北海道で一番新しい廃線だが、線路が残っている所はほとんど無いようだ。深名線代替のJRバスで全区間見れるが、必ずしも線路の近くをバスが走っている訳ではない。駅舎やホームは無くなってしまった所が何箇所もあって新しい廃線だが跡を見るのは意外と難しいようだ。JRバスは採算が悪い為、今後は移管予定。

 

 美幸線
 美深から仁宇布まで延びていた日本一赤字となって有名になった路線で、現在は美深駅前から町営マイクロバスバスが細々と運転している。北海道でも早くに廃線になった所だが、終着仁宇布の手前5キロは線路が復元されて「トロッコ王国」として自走式のトロッコで廃線を運転できる。途中では線路跡が国道沿いの森の中に点々とある程度。仁宇布駅構内にはホームが残されてトロッコ用の車庫がある他、何故かサハネ581が保存してあるがボロボロ。ここからオホーツク海まで線路工事をしていたようだが、路盤がだいぶ完成した所で凍結された為、オホーツク海方面を見るとしっかりした路盤が延びているのが見える。途中にも橋やトンネルが完成した所があったようだが、橋は撤去。一部のトンネルは国道のトンネルとして使われている。

 

 士幌線
 帯広から十勝三股まで伸びていた。平野はだいぶ線路跡が無くなったようだが、糠平ダム周辺は多く残っている。糠平駅跡地には鉄道資料館があって車掌車が保存してある。線路跡はダム建設時に付け替えられて、新線は国道沿いにあるので良く見えるが、レトロなイメージのアーチ橋が特徴。旧線は国道とは反対の対岸にあり、ダートの林道を走っていくと北海道遺産に登録されて有名になった長いアーチ橋が見える。ダムに水没しやすいので、渇水期に行くのがお勧めだ。どこかローマの遺跡を思わせて、北海道の廃線の中でも特徴的存在。ただし、この林道はダートで狭い上に湖岸を走るのに柵が無く、運転には注意が必要。他には日本唯一の永久凍土を貫いたトンネルもあるらしいが、行くのは困難なようだ。終点の十勝三叉は空き地があるだけらしいが、線路が残っていてトロッコを走らせたグループもいた。

 

 広尾線
 帯広から広尾まで延びていた幸福駅があった路線として有名で、線路跡はだいぶ無くなってしまったが、幸福と愛国、広尾駅舎は残っている幸福駅は木造ホーム一面と小さな駅舎があり、キハ22が2両保存されている。駅舎内は旅人が貼り付けた切符等でいっぱい。記念入場券がお土産で売られている。終点の広尾はバスターミナルになっていてちょっとした鉄道資料館になっている。

 

 湧網線
 網走から中湧別まで延びていたオホーツク海沿いを走る路線で、北海道の廃線の中では車両や駅舎の展示が比較的多い。網走から常呂までサイクリングロードとして整備されていて自転車で廃線を走れる。駅舎は能取・佐呂間・計根別・芭露で残り、車両は卯原内・佐呂間・計根別・中湧別で残っており、佐呂間は鉄道資料館もある。卯原内と計根別で保存されている旧型客車はカーペット式になっていてライダーハウスとして利用されている。線路跡はサイクリングロード以外は残っている所が少ない。芭露駅は残っているものの、他と違って整備されておらず、廃止になったままの状態が見れる。北海道の廃線を最初に回るのであれば、この路線が見所も多くてお勧めです。