北海道車両情報

北海道を走るJR北海道車両紹介

 

 キハ183
走行地区 北海道全域 使用列車 北斗・オホーツク・サロベツ  
 キハ82の代替用として開発された車両で、初期の0番台と大改良された500番台以降の車両に分かれる。初期車の先頭車は485系をゴツくした独特の高運転台車で、運転室の後ろには発電用の機関室が付いている為、煩い上に定員が少ない。車内は一段ロック式リクライニングシートで、窓枠はFRPで出来ていて日差しが差し込んでも窓枠の照り返しがまぶしくない。

 500番台以降では、先頭車が貫通型運転台へと変わり、機関室が廃止されて台車やエンジンが一新したりと、別形式のようになった。窓回りは連続窓風になり、大きさも拡大。車内はフリーストップ式のリクライニングシートで窓枠はFRP一体型に変わった。グリーン車は観光客を意識してか当時の定期列車初のハイデッカー構造になった。

 現在は様々な改造が施されてバリエーションが豊富になり、見ていて見飽きない車両だ。0番台はオホーツク。500番台以降は北斗。混結ではサロベツ・オホーツクで運用される。

 

 785系
走行地区 函館・千歳線 使用列車 スーパーホワイトアロー  
 インバータ制御の車両で当初は4両が基本だったが、中間車が増備されて5両に変わった。普通車のみの編成で指定席車以外は自由席。指定席車はミューシートと呼ばれるグリーン車並のデラックスシートで、床にはカーペットが引かれていたりと本州で走る特急のグリーン車並だ。強出力交流モーターで3M2T編成なので、加速性能は高速時でも強力だ。こちらもモーター音が殆ど聞こえない。

 

 キハ281系
走行地区 函館・千歳・室蘭本線 使用列車 スーパー北斗  
 北海道初の制御付き振り子式気動車で、気動車ながら日本一早い在来線特急だったりする。JR四国の2000系気動車をベースに作られたが、耐寒耐雪装備で重量が重くなり、性能は2000系にやや劣る。車掌室がホテルのカウンター風なのが特徴。

 

 キハ283系
走行地区 函館・千歳・室蘭・石勝・根室本線 使用列車 スーパーおおぞら  
 キハ281をバージョンアップした車両で、エンジン出力こそ変わらないが、ギアを多くして加速性能が向上した。振り子は振り子角度を一度アップした他、台車を車輪が曲がる操舵式台車に変わり、振り子中心も低くしたので走行中はキハ281よりも歩きやすくなった。補機類も変わったのだが、発電が油圧式に変わったからか停車中でもエンジンのアイドル音が高く、車内が煩くなったのが難点。それでも、電車を凌駕する加速力はなかなか。ヘッドマークや方向幕は全てLED式に変わったのだが、側面の表示機は走り出す時にタンチョウの羽ばたいて飛ぶ表示をするのは凝っている作りだ。後期に増備された車両はシートが若干変更になった他、細部が若干変更されている。

 

 キハ261系
走行地区 函館・宗谷本線 使用列車 スーパー宗谷・スーパーとかち  
 コストを抑える為、本格的振り子式ではなく、キハ201と同様の空気バネによる車体傾斜を採用した特急車両。その為、キハ283と比べると曲線通過速度はやや劣るが、エンジン出力は単体で100馬力程アップして加速性能は更に良くなった。車内は提携しているスウェーデン国鉄のデザインで天井が真っ青なのが印象的。コストを抑える為か余分な飾りを省いた車内もキハ283と比べると劣る。他形式との連結はされず。

 

 789系
走行地区 函館本線 使用列車 スーパーカムイ  
 かつて津軽海峡線でスーパー白鳥で走っていたが、今は函館本線のスーパーカムイのみの運用だ。外観はキハ261と同等だが、カラーリングが異なる。車内もキハ261と似ていて設備もほぼ同じだが車体傾斜機能は装備しない。防音構造となっており、モーター音は殆ど聞こえない。

 

 キハ40
走行地区 北海道全域    
 北海道の留萌線・音威子府以北と東釧路以東を除いて、あちこちで見る事のできる。230馬力と、出力が足りないので遅いが、エンジン載せ換えで330・450馬力になった車両もいる。シートはセミクロスシートが基本だが、札沼線ではロングシート車も走っている。

 

 キハ54
走行地区 留萌・釧網・根室・宗谷・石北本線    
 国鉄末期に登場したステンレス車体の気動車で250馬力のエンジンを2機搭載する。軽量車体に強馬力エンジンとあって加速力は新型車並に鋭いが、廃車発生品のコイルバネ台車はスピードを出す為か、かなり揺れた。最近はリニューアル工事で台車を空気バネ台車に変更しているので、乗り心地が良くなりつつある。シートは当初はセミクロスシートだったが、全車転換シートか向き固定の簡易リクライニングシートに交換されていて設備は良い。釧路地区で走るキハ54はエゾ鹿対策で鹿笛が付いているが、音は機関車に付いているホイッスルとたいして変わらない。
 キハ150
走行地区 函館・室蘭・富良野・根室本線    
 JR東日本のキハ110に似た車体で、450馬力エンジンに空気バネ台車の組み合わせで最高110キロを誇る。車体も似ているが車内も似ていて固定窓に冷房が搭載しているが、冷房出力が弱いので夏場で混雑したり暑くなると車内はそれほど涼しくない時が多い、室蘭線の車両は冷房が無く、窓の上半分が開くタイプになっている。

 

 キハ201
走行地区 函館・札沼線    
 731系と同一車体の3両固定編成の気動車。450馬力のエンジンを全車2機搭載する特急車両を凌駕する出力を持ち、空気バネの圧力変化による車体傾斜機能も搭載する高性能車両だが、通勤輸送を目的として作られたのかロングシートなのが難点。窓は熱線吸収ガラスなのでカーテンは無い。731系と協調運転するが、加速力は731系と同一を誇る。気動車離れした加速力は日本一の性能だろうか。

 

 721系
走行地区 函館・千歳・室蘭線    
 新千歳空港アクセス車両として作られたからか、車内は転換シートで3ドアと、京阪神で走っている新快速電車のようだ。当初は3両だったが、6両固定編成も登場。制御装置もサイリスタ位相制御からインバータへと変わり、長年にわたって増備された。指定席車はμシートと呼ばれるリクライニングシート車だが、快速エアポート以外では自由席になって乗り得だ。快速エアポート用編成は最高130キロ運転。

 

 731系
走行地区 函館・千歳・室蘭線    
 3ドアロングシートの通勤タイプの車両。北海道の車両にしては珍しくデッキの仕切りが無いが、代わりにドア横に赤外線ヒーターと強風を吹き付けて外気が入らないようにしているが効果は少ない。一部が跳ね上げ式シートになっていて、混雑時に発揮する。キハ201の他、721系とも併結運転も実施する。通勤車両ながら車内放送は自動な上、時間帯によって放送内容の微妙に異なる等、こだわった作りの車両だ。