観光情報 道東(オホーツク海側)

知床、網走周辺、サロマ湖

 知床

 世界遺産に登録を進めている程、北海道でも自然が色濃く残るところ。その為か、鹿や熊が他の地域に比べて異常に多く生息しており、変わった動物もいる。夏も良いが冬もお勧めだ。

 ウトロ

 知床の観光拠点で、ホテルが多く建つ。夏場はここから知床半島遊覧船が就航しており、カムイワッカの滝あたりで折り返すのが定番。冬は網走で流氷砕氷船として営業している。他の業者でも遊覧船を営業しているが、船が小さいので陸地に近い所を航行できるので、陸地の動物を見るのにはお勧めだそうだ。

 冬は桟橋でオーロラフェスティバルを行っている。煙幕を使ったレーザーアートショーなのだが幻想的でお勧めだ。北海道でも一番流氷の接岸が多いので、流氷を見るなら知床が一番。流氷を実感したければドライスーツを着て氷上散歩ツアーやダイビングもやっている。氷上散歩ツアーはドライスーツを着ているので水に落ちても平気。流氷と一緒にやってくるクリオネは見つけるのが難しい。

 私は岩尾別YHで流氷シュノーケーリングをやったけど、ドライスーツを着ていても氷点下の海は冷たいかったです。沖縄のカラフルで賑やかな海中と対照的に澄み切った海にはクラゲがいる程度で静か。シュノーケーリングと言ってもドライスーツの浮力が強すぎ、錘を付けていないので潜水する事はできずに頭を静める程度でした。

 

 カムイワッカ湯の滝・知床大橋

 かつては秘湯だったカムイワッカの湯の滝は北海道の観光ガイド本には必ず掲載される程のメジャーな存在になってしまいました。知床五湖入り口を過ぎると延々ダート道が続きます。観光バスが乗り入れる程なのでしっかりしたダート道なので比較的楽に運転できますが、慣れていない人には少々ツライかも。事故も多いとの事で運転には注意が必要です。

■カムイワッカ湯の滝 

 カムイワッカ湯の滝は路肩に車を止めて、そこから川を登っていきます。入り口には男女別のトイレの他に更衣室まであります。また、時々ワラジのレンタルをしている業者がいますが、違法業者だったりします。シーズン中は営業してますが、シーズンが終わる頃に逮捕されるのが多いようです。警察も観光客に配慮して逮捕しているのでしょうか。

 川を上る時は、靴で行くのは問題外。裸足は滑った時に木や岩で切ってしまう恐れがあるので危険。地下足袋が一番良いそうですが、手持ちのでならば、いらなくなった靴下を2重履きで行くのがお勧めです。手前の知床自然センターでは滑り止めのついた靴下など、カムイワッカへ行く人の為の販売もしています。川を上る時は基本的に流れの中を歩きます。途中の3箇所程キツイ所があり、上る場所を考えてしまいますが、基本的に流れのある方を選ぶのが良さそうです。上る時は三点支持で上っていきますが、初歩的な沢登りの知識が必要かもしれません。このような所が始めてな方は無理して行かないのが無難でしょう。

 20分程で湯の滝へ到着。これより上にも滝壷があるそうですが、険しい上に落石防止の為に上へは禁止になっています。一応温泉なのですがギャラリーが多かったり入浴者が多いので、男女共水着着用が基本です。お湯は透明ながら強酸性泉でレモン並みに酸っぱく、しぶきが目に入ると、かなり沁みますので滝壷で潜水して目を開けるのは危険です。降りる時は上り以上に気をつけて行きます。このような場所なので毎年けが人が続出するらしく、救急車を呼ぼうにも駐車場では電波は届かない上に来るまで時間がかかる為、細心の注意が必要です。また、周辺は熊の高密度生息地域の為、朝晩の単独行動は注意が必要です。

基本的に車が便利ですが、バスで行く事も可能です。

■知床大橋

 カムイワッカの橋から更に進んだ所の橋の手前が車で行ける限界。高所に橋が掛かっているだけです。

 

知床峠

 知床横断道路の頂上で、羅臼岳が間近で見えます。眼下には国後島が見えますが、間近に見えます。峠は駐車場とトイレ以外は何もありません。

 

 網走周辺

オホーツク方面では一番大きな町に思えますが、北見が一番大きい町だったりします。駅前はコンビニが一軒ある他は寂れており、中心部からやや離れている。夏よりも冬のほうが活気がある変わった街だ。

網走

 網走というと、連想するのは監獄。本物の監獄は駅から少し北見方面を行った所にあるが、当然入る事はできず、表の門を見るだけ。ここへ来たからには網走監獄博物館がお勧め。入場料が高いものの、そのぶん見ごたえのある施設で詳しく見て回ると1時間程かかります。博物館のある天都山頂上には他にも流氷博物館等もありますが、本物の流氷を見ていない人向けの施設です。

 他には能取岬がお勧め。10キロ程離れた岬ですが、はれていれば知床連山が見え、冬場に流氷を見るならお勧め。ちなみに、途中には水族館もあって、クリオネを通年展示していたりと変わった魚もいましたが、つぶれて無くなりました。一通り回るのならば、定期観光バスがお勧めです。

 冬季は流氷砕氷船が就航しており、夏よりも賑わっている感じです。砕氷船は人気で連休中などは早めの予約が必要。船体をギシギシきしませながら氷を砕いて行く所は迫力満点です。運がよければアザラシが見れます。

 網走郊外の網走流氷の丘YHでは冬季は流氷クロスカントリースキーツアーを実施。冬季閉鎖して車で行けない能取岬西側の海岸沿いを滑って行くのですが、流氷の氷を割って梅酒に入れて飲む流氷オンザロックを楽しめます。プチプチ空気が弾ける氷は流氷ならではです。また、網走湖では凍った氷上でパラセーリングやスノーモービルなどの冬ならではの遊びのイベントを行っています。

 

北浜駅・原生花園

 北浜駅はオホーツク海に一番近い駅として有名で、駅舎は喫茶店と一緒になっています。待合室内は幸福駅のように切符や名刺等が張られていて見ごたえあります。喫茶店は昔の客車の座席を使っており、シーフードカレーがお勧め。流氷接岸時期には流氷を見ながら食事ができます。隣には展望台もあり、知床連山が見えます。海岸にも降りれますが、流氷接岸時期はと流氷と海の境目が分からず、稀に流氷と一緒に流される人もいるようなので注意が必要です。

 原生花園はJRが駅を作ってから人気になり、大きな駐車場が作られて売店も併設され、車で来る人が殆ど。海岸の砂丘に花畑が広がっており、シーズン中は様々な花が咲き乱れる。花畑も良いですが、ローカル線らしい線路も景色に溶け込んでいて、ローカル線らしい風景があります。

 

清里町の風景

 清里町は日本の農村100景に選ばれた程の風景で、車窓でも景色の良さが分かります。車ですと網走から知床方面へ行く時に国道244号よりも少し内陸の道道の方が景色が良くてお勧めです。

 

女満別の丘

 あまり知られていないが、女満別も丘が美しい所で、朝日ケ丘展望台周辺は美しい丘が広がります。

 

 サロマ湖

 道内の他の湖に比べて来る観光客は少なく、ひっそりとしている。周りはいかにもと言った観光施設は少ないが、一人旅にはお勧めの場所。網走から常呂まで廃線跡を利用したサイクリングロードも整備されていて、網走から自転車で行く事も可能。

ワッカ原生花園

 かつて車が原生花園の中を走れたのだが、環境保護の為にと通行止めにしたという環境にやさしい場所だ。駐車場の自然センターで自転車を借りて行くのがお勧め。車が進入できない場所だからか、他の原生花園に比べて綺麗な印象かある。自転車で行ける先端には井戸があって海が近いのに真水が湧き出ているという不思議な場所。天橋立にも似た井戸があったっけ。

 

常呂

 かつて湧網線が走っていたのですが、その常呂駅跡は今はバスターミナルに。その近くには喫茶店「しゃべりたい」があります。ここのカレーは最初は甘いが辛くなるという変わったカレーでお勧め。

 

一本の木

 常呂町森林公園へ行く道をひたすら奥へ行くとダート道へ変わり、ダート道に変わって10分程行った所の丘の上に一本の木が見える。ここからはサロマ湖や畑が一望できるのですが美しい眺めで、のんびりしたい人にはお勧め。観光ガイドブックにも載っていない穴場で、来る人はほとんどいません。

 

国道238号線沿いの丘

 国道238号線を走っていると常呂町と網走市の境付近の丘が見事なのがわかる。国道をそれて少し農道を走ると、美瑛に似た美しい丘の眺めが見えるが、こちらは海が見えます。青い海と緑の丘のコントラストは見事です。

 

幌岩山展望台

 標高376mの山の頂上は展望台になっている。但し、頂上の道路は舗装されているのに、その前後がダート道なので、これまた注意が必要。木造の展望台があり、無料で双眼鏡が使える。ここからの眺めは素晴らしく、サロマ湖やオホーツク海も一望できる。来る人は少なく、のんびり景色を見れる。このダート道入り口近くの道の駅ではサロマ湖特産のホタテを食べられる。

 

湧網線廃線跡

 網走と湧別の間を湧網線が走っていたが、その廃線の駅が多く保存されている。卯原内・佐呂間・計根別・芭露では駅舎とホームが残っており、芭露駅以外では車両も保存されている。卯原内と計根別では客車がカーペット敷きに改造されて簡易宿泊施設になっていて300円程で宿泊も可能。卯原内では簡易トロッコが線路に置いてあって、スケボーのようにして乗る事も可能。計根別が一番お勧めで、国道沿いに点在する。線路跡は他に転用されたりして、痕跡をたどるのは難しい。旭川駅主宰の廃線跡ツアーもこの線で行われた。