観光情報 道南

函館、大沼公園・森、洞爺湖周辺

 函館

 鉄道で本州から行くと北海道最初の大きな町で、北海道でも3番目に大きな町。駅は改修工事で以前とはだいぶ変わった。北海道でも南部なので他の地域に比べて北海道らしい雰囲気はそれほど無い。港町とあって、古い倉庫街や建物が立ち並び、世界三大夜景で有名。市電が頻繁に走っており、観光の足には便利。

 函館は有名人の出身地だが、最近ではグレイ。北島三郎が有名。観光案内所に行くとグレイゆかりの地の地図まで用意しているとか。

 元町地区・ベイエリア

 市電の十字街で下車し、海沿いに歩くとレンガ作りの倉庫が立ち並んでいる金森倉庫に出る。倉庫は今は土産物屋等になっていて入る事ができるが、いかにも港町らしい雰囲気。

 そこから函館山方面に少し行くといくつか坂道があるが、中でも八幡坂は有名。きつい坂だが、上まで登って見下ろすと広い坂道の下に港と保存中の青函連絡船が見えて眺めが良い。テレビでも何度か紹介されたりする程人気だ。ちなみに、坂の上に高校があるが、北島三郎の出身校だとか。

 坂を登った元町地区は古い洋館が立ち並び、どことなく神戸に似ている。見学が出来るほか、ドレスのコスプレ体験もできる。周辺には飲食店があるが、函館出身のグレイが来た店と表示している店があるのは函館らしい。

 

 函館山

 夜景で有名な函館山へは路線バスのほか、ロープウェイがある。路線バスは安いが冬季は運転せず、変わり行く風景を見れるのでロープウェイで行くのをお勧めする。頂上は展望台になっていて展望台内で写真を撮る人が多いが、窓ガラスの反射や場所的に撮りづらい所もあるので、展望台から出た所で撮影するのがお勧め。フラッシュを焚く人が多いが、綺麗には撮れません。最近の高性能カメラだと特殊機能でも撮れそうですが、しっかり綺麗に撮りたければ三脚でしっかり固定するとガイドブックに載っているような写真が撮れます。街の夜景ばかりに目が行きがちですが、海を見れば漁火も綺麗です。

 

 函館の温泉

 函館では函館山麓の谷地頭温泉と湯の川温泉が有名。湯の川温泉は温泉ホテルが立ち並んで温泉街と言った所ですが、谷地頭温泉は市営の日帰り温泉施設があるだけ。谷地頭温泉は市電の終点から歩いて5分程。安くて綺麗な上温泉は広くて露天風呂もある。お湯は茶色くてしょっぱい食塩泉で暖まる。寒い時期に夜景を見る前に行くと良いかもしれません。

 

 グルメ

■朝市

 函館と言うと朝市が有名ですが、観光客用と言った雰囲気で客引きが激しく、土産物屋に連れ込まれる事もあった。函館はイカで有名だからかイカソーメンを食べられる。美味しいものの量が少なく高い。イクラ丼等の海鮮丼は様々な店でやっていて、どこで食べるか悩んでしまいます。

■ラッキーピエロ・ハセガワストア

 ラッキーピエロは函館地区のみのハンバーガチェーン店なのだが、美味しい事で有名。人気はチャイニーズチキンバーガーで、味付けしたから揚げが入っている変わったハンバーガなのだが、量が意外と多い。ハンバーガ以外ではカレー等も取り扱っている。駅前にもある他、ベイエリアにも店を出している。

 ハセガワストアも函館地区のみのコンビニチェーン店なのだが、弁当は店で作っている所が変わっている。コンビニなのに厨房があって注文を受けてから作るのだが、名物はやきとり弁当。ご飯の上に焼き鳥が数本載っているだけなのだが、なかなか美味しい。ちなみに、焼き鳥と言うと鶏肉が普通だが、函館では豚肉が刺さっている。函館では焼き鳥を注文すると豚肉が刺さっているのが普通だそうだ。駅前には無いが、ベイエリアにはラッキーピエロと並んであるので、食べ比べて見るのも良い。

 

恵山

函館から国道278号線を東に行った先にある活火山の山。標高は618mとそれほど高くはなく、頂上の駐車場までそれほど時間はかからなく行ける。途中には展望台もあって津軽海峡を挟んで本州が見えるビューポイント。頂上駐車場からは遊歩道が延びていて蒸気を上げる火山地帯を散策できる。ここは観光地化しておらず、景色も良くて道南屈指の穴場でお勧め。山の麓には日帰り入浴ができる恵山温泉があるが、お湯は少し茶色の酸性泉で舐めるとマズイレモンティーの味がする温泉ファンにはお勧めの変わった温泉です。

ちなみに、この国道278号線から山の方に古いアーチ橋が点在しているが、これは計画途中で頓挫した国鉄戸井線跡だ。

 

水無海浜温泉

恵山登り口の反対側の海辺にある無料温泉。名前の通り海岸にある温泉で満潮時は入れない温泉だ。かつてここは荒れ放題で、入るには勇気が必要なほど汚い温泉だったが、今は更衣室が設置され、広い綺麗な湯船もできて普通に入る事ができる。お湯は無色無臭の温泉で海岸を掘るとお湯が出てくる所は指宿の砂風呂のようだ。知られたスポットの為、観光客が見に来るので落ち着いて入れないのが難点。

 

 大沼公園・森

 

 大沼公園

 駒ケ岳の噴火でできた沼に大小さまざまな島があり、松島のようだ。駅前ではレンタルサイクルを貸している店があるが、観光地らしく高い上に客引きもいる。レンタルサイクルで回らなくても駅から少し歩くと景色の良い所が多くあります。ここの名物は大沼だんご。駅前の店で販売しているが、普通のダンゴと違っていて串に刺さっていないのが特徴。

 「鉄」であれば、大沼駅の少し函館寄りは有名撮影地な他、流山温泉に行くと200系新幹線や50系客車を見る事ができる。流山温泉は入浴料金が高いものの、変わった建物で源泉100%らしい。近くにはダチョウの牧場があって間近で見る事ができる。

 

 

 森と言うと駅弁の「イカ飯」で有名。駅内のキヨスクで販売しているが、駅前の製造店でも売っているが、一見すると雑貨屋のような店だ。他でも似た物を売っているが、やはり元祖のこちらが美味しい。

 

 洞爺湖周辺・登別

 

 有珠山 西山火口散策路

 2000年3月に噴火した噴火口で、現在は沈静化して火口のすぐ近くまで近づける。洞爺駅から洞爺湖行きバス15分程で西山火口散策路入り口に着く。

 元々下り坂だった道の先が隆起して火口になり、その為道路が陥没して池になっている。隆起してぐにゃぐにゃの道路の歩道を登っていくと枕木を利用した木道へ変わり、木が生えていない所に出ると噴煙を上げる火口がすぐそこにある。噴煙と言っても蒸気を上げるだけな上、火山ガスも阿蘇山火口ほど出ていないので安心して見る事ができるが、間近で見る噴煙を上げる火口は迫力満点。近くには何箇所も火口があるが、重機が埋まっていたり、お菓子製造工場が火山の被害をモロに受けて廃墟となっていたりと、生々しくて見ごたえある。北海道でも最新の観光地とも言える所。ちなみに、冬季の見学はできません。

 

 昭和新山

 昭和初期に畑だった所が突然噴火して山ができた変わった火山。赤茶けたゴツゴツした山からは今でも蒸気を上げて活動は活発だ。天然記念物になっていて山に登る事はできない。駐車場回りには土産物屋等が立ち並んでいるだけで、山をバックに記念写真する位な場所。火山に興味がある人にはお勧めだが、ここまで行くのに洞爺駅からだとバスを二回も乗り継がなくて不便。面倒だけど見てみたいと言う方は室蘭本線の列車からでも見る事ができます。

 

 登別 フンベ海岸温泉

 この通称「フンベ海岸温泉」は無料の温泉だ。無料の温泉と言うと、大抵山奥だとか田舎にあるのが多いのだけど、ここはなんと登別駅裏にあったりする。詳しい場所は登別駅裏の漁港から山を挟んで反対側から海岸に行く道がある。立ち入り禁止の看板があるが無視して、そこを少し歩くと温泉がある。ここまで駅から徒歩で15分程。こんな近くに無料で入れる温泉があるのだから驚きだ。

 温泉の建物は地元の有志が建てたので掘っ建て小屋。こんな建物が荒涼とした海沿いの崖の上にポツンと立っており、いかにも北海道らしい立地だ。混浴だがしっかりした脱衣所があり、浴槽は5人入れば一杯な程。温泉は崖の下から延びるパイプを伝って自噴しており、吹き出し口は透明だが、空気に触れると酸化するのか、やや茶色っぽい。お湯は鉄分と塩分の他、炭酸成分も含んでいて体に泡が付く程の成分豊かな温泉だ。一応24時間入れるらしいが、夜は当然電気が無いのでローソクの灯りで入るそうだ。上野から北斗星でやってきて、簡単にたどり着く事が出来るので、鉄道旅行者にはありがたい温泉だ。そんな温泉も、温泉のある場所に道路建設の計画があるそうで、数年後にはどうなるか分からず先行き不安な為、早めに利用したいものだ。