駅ネ感想

 

■ 深名線  湖畔駅 (廃止)    平成7年8月       
    
■評価 ★★★★
■駅舎 木造の1両分だけのホームと木造の待合室だけ
■設備 簡易トイレのみ 電気は道路の街灯のみ。

 

■感想

 記念すべき第一回目の駅ネ。この駅で寝る事を決めたのは「鉄道ファン」の読者の投稿コーナーに載っていたのを見て、この駅に決めた。駅は元々臨時駅だったのでホームは1両分の木造ホームと待合室は木造の建物のみで、小さい駅だった。待合室は木造ながら冬の寒さや雪に耐えられるように頑丈に出来ており、隙間がなくて意外としっかりした待合室。中は木の作り付け長椅子があり、寝るには丁度いいが電気が無く、夜になると真っ暗。そのため夜は持参のロウソクに火を点けて過ごした。低い天井や壁には鉄道ファンが書いたと思われる落書きがあり、結構楽しめた。その日は天気がよく、19時まで明るかったのでホームに腰を下ろして夕食の弁当を食べたが、夕日が綺麗だった。横浜から来た写真の専門学校生の人と泊まったが、彼は寝袋で寝ていてぐっすり眠れたようだが、私は夏の北海道を甘く見ていたので新聞紙しか持ってきておらず、夜は涼しくて何度が目が冷めて朝は4時に起きてしまった。朝起きると朝もやが出ていて、山から登ってきた朝日は夕日のように美しく、とてもいい朝だった。
 しかし残念な事にこの駅は平成7年に深名線とともに廃止になり、今はホームも待合室も解体されて跡形も無く無くなってしまった。

 

■   釧網本線 糖路駅(2泊)  平成7・8年7月

■評価 ★★★★
■駅舎 元が有人駅だったのでモルタル作りの立派な駅舎
■設備 プラベンチ
×3 レザーベンチ×1 トイレ有
 

■感想

 ここには2回来たが、1回目は本当ならば泊まる予定の駅ではなかったのだが、適当な駅がなかったのでここに決まった。駅の周辺はちっょとした住宅地のようになっていたが、夜は来る人はおらず静か。駅前には自販機もあって酒も買えて便利な駅だ。待合室は釧路湿原ノロッコ号の終着駅なので広く、ベンチが4ツも置いてあった。1回目に来た時は寝袋を持っておらず、持参の新聞紙にくるまって寝たが、かなり寒くて北海道東部の夏の冷え込みはキツイ。ちなみにこの日は朝の最低気温は8月ながら13度まで下がり、朝起きて息を吐くと息が白かった。夜は当然ながらまともに寝られず、早く朝にならないか寒さに震えながら待った。2回目に来た時は前回の轍を踏んで寝袋を持ってきたのでぐっすり眠る事ができた。2回目に来た時の朝に、いきなり踏切が鳴りだしたので、見てみると貴重な貨物列車が走ってい行った。ちなみに貴重な貨物列車はその後廃止になってしまい、写真を撮っておけばと後悔する。夏の無人駅につきものの虫だが、ここは湿原の脇にあるので虫の量が半端じゃない。夜に窓の外を見ると虫がびっしり付いている程で、蚊とり線香で虫達を蹴散らすのは時間がかかった。

 現在はノロッコ号の車両取り替えと同時に駅舎も建て替えられ、喫茶店と同居する綺麗な駅に変身。新しくなってからは寝た事はありませんが、時々寝ている人がいるそうです。

■   飯田線  田切駅(5泊)  平成7−10年8月

■評価 ★★★★★
■駅舎 待合室のみの小さな駅。
■設備 作り付け長椅子のみ。トイレ・水・便所有。
      その他駅ネグッツも有。
 

                                     

 

 

 

■感想

 田切駅は「究極超人あーる」のビデオに出てきた駅とあって「Rファン」の聖地みたいで、来る人も多いが、駅ネする人も多い。4畳程しかない小さな待合室だが、掃除ロッカーの中には毛布・寝袋・蚊とり線香・キンチョール等、駅ネグッツが揃っていて駅ネにはグットな駅だ。以前は土鍋や固形燃料。バットやハリセン等があったが、いつの間にか無くなってしまった。ここには落書きノートの「Rノート」があって鉄道ファンから地元客。究極超人あーるのファン等、様々な人が書き込んでいる。駅は高台にあるので見晴らしがよく、両脇に見えるアルプスの山並みが見えて眺望のいい駅。ただ、山の麓で標高620mもあるので夏でも夜は結構涼しくなり、何もかけないで眠ると夜の涼しさで何度か目が覚めてしまった。虫は高台にある駅だけあって少なくて良かったが、調子にのって蚊とり線香を沢山焚いたら待合室が煙で充満してしまって参った。
 平成10年夏に待合室が改築された。変更点は、ベンチが新しくなり、建物の材料が燃えにくい素材になった。中の広さは変わっていないが、以前よりも過ごしやすくなったようだ。

■   宗谷本線 塩狩駅   平成8年7月           
■評価 ★★★
■駅舎 立派な木造駅舎の駅。
■設備 作り付け長椅子 プラベンチ レザー長椅子
       トイレ ノート
 

 

                                                

■感想

 本来ならば手前の駅で眠る予定だったが、レザー長椅子に引かれてこの駅に急遽決まった駅だ。駅は小説「塩狩峠」の舞台になった所とあって、回りは森で静かな駅。道路から離れているので本当に静かで夜、ここに一人でいると不気味なくらい。駅舎は立派な駅で、大人数でも寝れそうだ。ここには「塩狩峠」に出てくる駅とあって、田切駅のようなノートがあって意外と小説を読んで来ている人が多い。電気は珍しく駅舎は24時間通電しているようだが、23時のホーム電気の消灯まで駅内にあるタイマーの音が煩かった。その日は寝袋でぐっすり眠れて、朝は鉄道写真を撮りに来た人の車のエンジン音で起こされた。鉄道ファンが狙っていた列車は、これまた貴重な貨物列車。早朝のホームで待っているとDD51とDE15が重連でコンテナ列車を牽引してきて迫力があったが、この貨物列車は釧網本線同様に廃止されて今は無い。

■   根室本線 別保駅    平成8年8月       
■評価 ★★
■駅舎 綺麗な木造駅舎。
■設備 プラベンチ
×3 トイレ
 

 

                                              

■感想

 この駅も適当に決めた駅だったが、外見に似つかわしくなく、中はプラベンチのみ。駅前は国道とコンビニがあったが、コンビニは24時間営業ではなかった。プラベンチで眠ると痛そうなので床に新聞紙をひいて寝袋にくるまって寝たが、夜は10度近くまで冷え込み、寝ていると背中から冷気が伝わってきて何度が目が覚めてしまった。やはり床に眠る時には保温マットが必要なのだと実感する。朝は4時過ぎに起床。目が覚めると地元の新聞配達の基地になっていたらしく、じいさんとばあさんがいて驚いた。起きてぼんやりしてると新聞紙を見てもいいよ。と言われて見せてもらったが、まさか無人駅で起きた早々新聞が読めるとは思ってもみなかった。後で配達を終えた婆さんから話を聞くと結構寝ている人がいるらしく、駅ネは珍しくないようだ。虫は寒いために殆どおらず、その日は虫との戦いはなかった。

■   篠ノ井線 姥捨駅   平成8年8月
■評価 ★★★
■駅舎 風格のある木造駅舎。
■設備 作り付け長椅子と木のベンチ等 トイレ 水道 自販機

■感想

 日本三大車窓のひとつに数えられている所にあるスイッチバックの駅。ここで眠る事に決めたのは風景が綺麗な事。夜、ここに着くと長野の綺麗な夜景が見えて風景では最高の駅だ。駅は広く、ホームに待合室がある程の駅だったが、待合室は虫がたくさんいたので駅舎の方に寝た。駅の待合室は広くてよかったのだが、標高が600m近くあるので夏でも夜は結構涼しく、寒くて何度か目が覚めてしまった。また、ここは新聞配達の基地になっており、夜も空けきらぬ早朝にドカッドカッと音がして新聞が投げ込まれていたのには驚いた。朝も景色がよく、眺望に関してはなかなかの駅だった。虫は珍しく殆どおらず、のんびり寝れた。

■   釧網本線 茅沼駅   平成9年7月
■評価 ★★
■駅舎 ログハウス。
■設備 レザー長椅子のみ。

■感想

 冬にはタンチョウがやってくる珍しい駅。だが私が行ったのは夏。タンチョウのかわりにキタキツネがいた。駅は珍しいログハウスの駅舎。トイレはあったようだが、何故か鍵がかけられて使用不可。駅舎内は広いくせにレザー長椅子のみで、一人用の駅と言った所。駅前は人家が疎らで人の気配は少なく、一人でいると寂しい駅だ。その日は道東にしては意外と気温が高くて寝袋でぐっすり眠れた。虫は湿原に近いので結構多く、電気が消えても飛び回っていたので虫を駆逐するのに結構時間がかかったが、湿原の虫達はその辺の虫よりも強い。

■   釧網本線 細岡駅   平成10年7月
■評価 ★★★
■駅舎 ログハウス
■設備 便所・水道有。但し、駅舎内の電気は付かない。

■感想

 釧路湿原のすぐ近くにある駅。駅に着いて中に入ると電気がついておらず、真っ暗だった。その上真っ暗な駅舎の中におじさんチャリダーがいたので驚いてしまった。駅舎内は作り付け長椅子とトイレ・水の出る洗面所があるなど、北海道で水が出る無人駅は初めて見た。その日はマワチャリでツーリング中のおじさんチャリダーと一緒で、おじさんチャリダーは駅舎内にわざわざテントを張って、そこで寝ていた。駅舎の中に自転車とテントを持ち込んでいるのは初めて見た。夜寝る前に外に出てみると去年と同様に2つの光る物体を発見。キタキツネかと思って近づいてみると、意外にもネコだった。私はベンチで寝たが横幅が狭くて寝返りをできず、落ちないように窮屈な体制で寝たので夜中に何度が目が覚めてしまったが、それほど寒くは感じなかった。朝は外が明るくなったので5時頃に自然に起床。朝の気温は10度近くまで下がっており、長袖でも寒かった。虫はオジサンチャリダーの人が適当に始末していたので、私が入った時には一匹もいなかったが、電気がもともと着いていない所だったせいか、虫の死骸すら見なかった。

■   釧網本線 南弟子屈駅   平成11年7月
■評価 ★★★
■駅舎 貨車(車掌車)改造
■設備 板張り椅子のみ

■感想

 北海道の無人駅に多く使われている貨車(車掌車)改造の駅舎。駅内は5人ほど座れそうな板張りのベンチがあるだけでガランとしている。トイレは入り口はあるのだが、鍵が閉められて使用不可。窓は北海道で走っていた車両なので二重窓だ。寝ると列車で寝ているような感じがする。ちなみに、駅周辺には家が数件しかなく、最終列車で降りる時に運転手さんから「本当にこの駅でいいんですか」なんて言われてしまった。初めての車掌車駅舎宿泊だったが、こじんまりとしていて良かった。

 

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