駅ネガイド


駅ネとは

 読んで字のごとく駅で寝ること。横文字で言うとSTB(Sataion Bivouac)と言う。駅で主に寝る場所は待合室。それも無人駅の待合室が一般的です。駅ネをする人は、金の無い鉄道旅行者。ライダー。チャリダー。登山者等が主な利用者で、特に北海道で駅ネをする人は多い。夏、早朝の札幌駅に行くと構内の隅に寝袋にくるまって寝ている人が見かける事がある。あれは浮浪者ではなく、駅ネをしている人であるように、北海道では有人駅でも駅ネをしている人が多いのだ

 駅ネの楽しみは、無人駅で見る綺麗な夜空と朝の爽快な朝日。田舎の夜空は都会で見る夜空と違って光りが少ないので素晴らしい星空が見えるのが夜の楽しみ。朝は朝日が上る直前の清々しい空気と靄がかかった素晴らしい風景に魅了されます。

How to 駅ネ

 駅ネの仕方だが、簡単に言ってしまえば、そのままベンチで寝るだけだも立派な駅ネだ。もっともこれでは、ただの終電に乗り遅れた人のようになってしまうので、私のする駅ネの方法を説明します。

■持ち物

 普通に駅ネできる季節は夏頃なので夏という条件ですと、まず蚊取り線香は必須です。たいていの無人駅は夜になると駅の照明に誘われて虫が大挙してやってきます。そんな虫の飛び交う中ではさすがに駅ネができないので蚊取り線香で虫たちを駆逐します。

 新聞紙は、別に何に使うという訳ではないのですが、これもあると便利です。たとえば、夜に少し寒いかと思った時にかけて寝ると意外と暖かくて少しの涼しさならなんとかしのげます。

 寝袋は北海道と本州の信州や東北では夏でも使います。北海道は緯度が高いだけあって夏でも涼しく、特に道東は真夏でも最低気温が10度近くまで下がる時があるので、床で眠る時は寝袋の他に保温マットを使うといいでしょう。また、東北は太平洋側や山沿い。信州は高原地帯でも寝袋は持っていくといいでしょう。

 ライトは、夜照明が消えた時に使用します。たいていの無人駅は最終列車が出て20分位するとタイマーで自動的に照明が切れますのでライトは必須です。

駅の選び方

 駅ネの駅選びですが、これは意外と重要です。大ざっぱに言うと、大都市周辺は治安が悪くてダメ。また、深夜に夜行列車発着しない有人駅の大半は駅を閉めてしまうので不可能です。具体的には田舎の無人駅は24時間あいているので、田舎の無人駅が一般的です。駅の治安ですが。夜にヤンキーや不良か来る駅は駅の施設が壊れていたり、スプレーで落書きされていたりするので、そういう駅ではしないのが賢明です。駅の施設では、ベンチが一人用プラベンチでなく横長のベンチがある駅は基本的に寝るようにしています。ちなみに私は、寝る予定の駅を一回ほど下見してから決めています。

駅での寝方

 寝る時は、最終列車が行ってから寝ます。これは、一般のお客さんに迷惑をかけたくないという理由なのですが、同様に朝は一番列車の前に起きていなければなりません。また、待合室の寝る場所ですが、地べたに寝ると虫がやってきたり、下から冷気が伝わってきて寒くなるので、私は可能に限りベンチで寝てます。ベンチと言っても一人区分のプラスチック製のベンチではなく、横長のベンチで寝ます。多少幅は狭いものの冷気は伝わってこないし、慣れればよく寝る事ができます。また、女性の一人での駅ネは少々危険です。2人以上でやるか用心棒をつけるのを薦めます。

 

 駅ネは通常寝る場所とかなり違っており、私はキャンプと同じような感じで駅ネをしてます。お金のそこそこ持っている社会人になった今でもわざわざ駅ネをしたりしていますが、これは駅ネという異空間の体験の為にわざわざやっているようなものです。初めて駅ネをする人は勇気がいるかもしれませんが、みなさんも駅ネの醍醐味を味わってみては。

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