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▲(もどる)| 洋書写真集関連情報 (2008年前期) |▼(すすむ)

2008年にはいり,ヨーロッパの写真シーンではますます日本の写真に脚光があてられる年にはいった。ヨーロッパでの展開が予定される年度前半の注目イベントの一端をご案内しておきたい。ともに,限定部数の図録発行が期待されるはずだが,どのように編集構成されるものか,どこまで日本の作家たちの実像に迫る掘下げをしてくれるか,デザイン印刷技術の水準はどうなのか,等々興味はつきない。

 

鈴木清回顧展: 3月8日‐4月27日 フロニゲン・オランダ 延長開催〜5月4日

http://www.noorderlicht.com/eng/gallery/suzuki/index.html (開催ギャラリーアーカイヴ)
http://noorderlicht.com/eng/shop/publications.html  (図録入手案内
http://homepage3.nifty.com/kiyoshi-suzuki/index.htm (国内公式情報サイト)
番号 国名 著者名 タイトル 発行元 発行年 備考 入手情報

rec202

オランダ

キヨシ スズキ

キヨシ スズキ 流れの歌 1969−1999

Aurora Borealis / Idea Books

2008年3月

初刷限定1000部 英語版(ブックレット付随) 

入手難

ISBN978-90-76703-35-0

-

オランダ

キヨシ スズキ

キヨシ スズキ 流れの歌 1969−1999 (第ニ版)

Aurora Borealis / Idea Books 2008年9月

第二版限定1250部 (英語版/独語版ブックレット付随) 

入手可

鈴木清さんが2000年に急逝されて以来,その作品を見ることができたのは,国内でもきわめてわずかな機会しかなかったことはこの間きわめて残念な事態だった。亡くなられて8年目,予定より一年遅れではあるが,その機会が巡ってきたのは,わが国内ではなく,遠いオランダである。きっかけは,1999年亡くなられる前年に鈴木さんをオランダのグループ展Wonderlandに招いたキューレータと鈴木さん親族の再会であった。その後3年ちかく鈴木家のみなさんと教え子数氏の努力で,3度来日したキューレータ氏立会い作業を得て,遺作全作品が細大もらさず再点検整理された。最終的に213点が選抜されオランダに送られた。これはこの機を逸しては二度と実現し得ない点数規模と高精度の写真厳選である。それにもかかわらず,内外他聞に漏れず,アクシデントは起こった。開催母体の財政事情の逼迫(ひっぱく)である。いま1月中旬現在,開催予定ギャラリーは「無期限休館」の掲示をかかげている。ただし既定のこの回顧展はあくまで予定どおり開催するし図録(森山大道氏ご厚意による特別序文掲載予定)も発行すると開催方針に変更ないことを開催責任者は地元地方紙の取材にたいし公言,「この展覧会はわれわれが努力を傾注してきたものであり,開催契約により実施責任を負い,どうしても実現したい」と述べ,財政支援をオランダ国内各方面に訴えかけている。予定どおり実現すれば,開催要項は下記のとおりとなる(1月20日現在。続報予定)。
Kiyoshi Suzuki: Soul and Soul 1969 - 1999
Saturday 8th March - Sunday 27 April, 2008
Noorderlicht Photo Gallery at Akerkhof 12, 9711 JB, Groningen, The Netherlands
*Opening on Invitation and Press Preview: Friday 7th March 17:00 pm

 続報1:上記予定ギャラリーサイトURLのうち休館を告げてきたcurrent (exhibition)のページに更新があり「当ギャラリーはただいま臨時休館中ですが,ご心配いりません。事務局は運営されており,恒例の写真祭の開催があやぶまれるような事態ではありません。なおギャラリーは3月7日開幕予定の鈴木清回顧展からふたたび開館いたします。」とのあらたな案内が確認できます。(2月1日現在) 続報2:上記国内公式情報サイトに更新があり、キューレータによる回顧展の基本コンセプトが、オランダ語原文ならびに英訳出版にさきだち、日本語訳で先行掲載されています。(2月11日現在) 続報3:公式カタログの先行特価販売(3月9日までの予約により10%割引、定価39.5ユーロ)による入手案内が広告されました。判形デザイン下記参照。(2月28日現在) 続報4:現地3月7日すべて予定通りに展覧会(内覧行事)が開幕し、図録配本が開始されたことが確認できました。(3月8日) 続報5: Noorderlicht発信のニュースによると、この鈴木清展図録が、ドイツKasselで5月30日-6月1日開催予定の第4回 Foto Forum Kassel (Berlinの写真情報誌European Photography共催、Thema 2008:„FOTO:BUCH“)で、2007/2008出版期の「Best Photobooks賞」の一冊として、早くもノミネートされたもようで、選ばれた写真集は上記KasselのForum会場で展示紹介され、European Photography誌・夏季号(独英語併記版)誌上で詳細に紹介される予定とのことです。(4月19日確認)  続報6: 4月27日に閉幕していたはずの展覧会は、好評のため会期を7日間延長したもようで、ギャラリーのウエブサイトでは「本回顧展は会期を5月4まで延長し,4月29日のQueen's Birthdayならびに5月1日のAscension Dayの祝日にもギャラリーは開館している」と案内を出しているのが確認できます。(4月30日) 続報7: 版元での図録「完売」が広告されているのが確認されました,(6月24日)  続報8: 図録第ニ版が9月に出版予定とのニュース配信がNoorderlicht/AuroraBorealisから届いています(6月11日) 続報9: 図録第ニ版の版元での配本開始広告が確認できました。(9月29日) 続報10: この図録はスペインの写真祭フォトエスパーニャ2009のBest Photobooks(候補100選)の1冊にノミネートされたとの情報がNoorderlichtのウエブサイトにニュースとして発表されています(2009年5月28日)

*当サイトでは,上記図録初版ならびに,これをBestBooksの一冊としてノミネートした第四回Foto Forum Kasselの写真集情報特集誌を取り扱い中です。

 

kiyoshi Suzuki 1969-1999 (C) 2008 Noorderlicht

*より詳細な内容

(カタログ・カバーデザイン)


Kiyoshi Suzuki 1969-1999
Second Edition (of 1250 copies)  Released

Paperback with dustcover, fullcolor and duotone
Size 24x29cm, 76 pages
English
ISBN 978-90-76703-35-0
Distribution: Idea Books
Publication:
September 2008

Design: Hans Miedema
 巡回展情報

ドイツ・ハンブルク展 (2008年11月21日〜2009年1月11日)

”The exhibition will show in the Deichtorhallen in Hamburg November 2008 - January 2009” との案内がNoorderlichtのニュースとしてウェブサイトで報じられています。(7月27日現在)

詳報:現地情報で会期が11月21日〜1月11日と報じられています.(8月28日現在) 開催美術館のドイツ語情報で詳細日程が確認できます(10月14日現在)

ドイツ・ハンブルク展の開幕にあわせ、抄訳ドイツ語版リーフレットが配布開始されたとの非公式情報がはいりました。(11月20日)

 

石内都回顧展: 3月19日‐6月1日 プラハ・チェコ

http://www.langhansgalerie.cz/en/vystavy-detail.php?vid=114  (開催ギャラリーアーカイヴ)
http://www.thethirdgalleryaya.com/ (国内代表ギャラリー)
番号 国名 著者名 タイトル 発行元 発行年 備考 入手情報

 rec203

制作ドイツ

ミヤコ イシウチ

ミヤコ イシウチ写真作品:1976-2005

マンフレート ハイティング (Cinubia Production、アムステルダム)

2008年3月

限定1000部・英語版

入手可

大阪のサードギャラりー綾さんによれば,この初期三部作からMother'sまでの石内都作品を総覧する回顧展は,3年ちかい準備を経て,はじめて東ヨーロッパ・プラハでこの春開幕し,その後西ヨーロッパの諸都市を回る予定であると聞く。作品総数90点で大型作品を多数ふくむ大規模展となる。注目点のひとつはハイティング氏(オランダ・米国在住)の全面後援をうけて制作が予定される図録写真集。初期作のヴィンテージプリントからドイツの最新技術でスキャンニングされた図版で構成される。この印刷スタッフは,かつてハイティング氏のために,Dave HeathのA Dialogue with Solitudeを忠実に再現させて注目された技術陣である。ベネチアビエンナーレの石内個展からもう2年たつ時の流れの速さにとまどうばかりだが,今回はまた時宜を得たタイミングともいえる。展覧会・出版両面での成功を期待したい日本人第一線写真家の国際プロジェクトである。(1月20日現在) 

続報1:本展覧会は3月18日夕,現地雪のなかで無事オープニングをむかえ,予定通り図録配本開始したことが確認できました(3月19日) 続報2:上記,プラハの開催ギャラリーのウエブサイトに記者会見席上で紹介された図録書影(外観:テーブル上にひろげられたもの)の写真が掲載されました。チェコ通貨による図録定価が1,550Koruny(約60ユーロ前後)とのプレス会見参加記者によるレポートもみられるようです。なおプラハ展閉幕後西ヨーロッパでのディストリビューターが,Schaden.com(ドイツ・ケルン)に内定したもようで,すでにシャーデンのウエブサイトに販売予告リストが見られます(3月24日)。 続報3:開催ギャラリーからウエブサイト上で図録配本について次の案内が広告されました:Regular selling price for the book is EURO62(1.550 czk), during the exhibition Langhans Gallery offers the book at a special price of EURO50 (1.250 czk). Within the next two months the book is exclusively available through Langhans Gallery in Prague. You can order it at: katerina@langhansgalerie.cz.(3月26日) 続報4:現地プレス・メディアが配信した開催直後のレビュー記事からの抜粋英訳資料がプラハの開催ギャラリーからメール配信されました。ヨゼフ・スデクを生んだ地の人々が日本写真を見る生の声が返されてくるのはうれしいことです(4月3日)。 続報5: プラハにおける本回顧展が2007.10.01-2008.09.30の期間を対象とするヨーロッパでのすぐれた写真展ならびに出版に贈られる写真賞「Deutsche Börse Preis 2009」(1996創設:2004年までの旧称はPhotographers' Gallery Award)の選考対象にノミネートされた模様?との非公式情報がはいりましたが,さらに数次の選考を経て公式発表へと進むようで,10月末の審査以降にファイナリスト四候補の顔ぶれをチェックする必要があるとのことです。なお,同賞関係の背景や付随する展開の概略に関しては,選考組織のウエブサイトが参考になります(10月3日)。その後の10月31日のスポンサー企業サイトの発表ではDie Finalisten für denDeutsce Börse Photography Prize 2009 wurden bekanntgegeben. Die nominierten Künstler sind Paul Graham, Emily Jacir, Tod Papageorge und Taryn Simon.”とのことなので、この回顧展は最終選考には残らなかったもようです(11月2日)

 

(C)2008 Langhans Gallery Prague

プラハ展ポスター

 (C)2008 Langhans Galerie

(カタログ・スリップケース外観)

MIYAKO ISHIUCHI: Photographs 1976-2005 Wednesday 19th March - Sunday 1st June, 2008  *Opening and Preview on Tuesday 18th March 18:00 pm Langhans Galerie
Vodickova 37
110 00 Praha 1, The Czech Republic

The exhibition will then move to the Foam museum, Amsterdam (19 September - 16 November 2008), La Filature Scéne Nationale-Mulhouse (20 January - 1March 2009 仏・英語版展示紹介ビデオ), Michael Hoppen Gallery London (12 March - 16 April 2009), and other institutions in Europe. これら蘭仏英三候補が当面決まっている巡回地としてプラハの企画ギャラリーから紹介されています(3月8日現在)

 

上記掲載ふたつの日本人写真家回顧展プロジェクトは,ともにオランダ人写真家・キューレータのMachiel Botman(マヒル ボットマン)による企画構成となっており, 当サイト情報は同氏への取材にもとづくものです。

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最終更新 28-05-2009 JST