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列仙伝 上 不老長寿の秘訣

ゲスト 赤松子 赤将子輿 容成公出演順)2001.12.15


「さて本日皆様にご紹介いたしますのは、古代中国に実際に出現した不老長寿の仙人様たちでございます。とくと最後までごらんあそばせ。最初にご登場願うのは赤松子様でございます」

「飛翔する竜神に乗ってまいったが、仙女の尻にさわったらなぜいかんのだ?」

「それはスチュワーデスです。通称スッチーでございます」

「だから竜神乙女であろう?」

「竜神はジャンボでございます。そこで給仕をしておりますのがスッチーでして、乙女ではありません。お酒やお水を運んでくれるのです」

「竜神の腹に酒があったのでは、酔っ払って飛べんだろうに」

「竜神ではございません。髭がありませんでしたでしょ?」

「そういえばさきっぽがツルツルテカテカしてた。あれはデッカイちんちんか?」

「はあ。ジャンボと当世では呼んでおりますが」

「どおりで乙女ではないはずだ。さぞかし痛かったであろう」

「赤松子様はどうやって不老長寿となられたのでございますか?」

「水玉を使う」

「スイギョクですか?」

「逆さに読めば玉スイ。水晶の粉末を水玉という。これを服用し、火の中に入ると水晶が体内で変化し、テロメア遺伝子の転写を完璧なものにする」

「火の中に入って火傷されることはございませんか?」

「誰にもでもできることではない。焼身自殺のつもりで火中に身を投じる覚悟が必要」

「どうして水玉が不良長寿の薬とわかったのでございますか?」

「水玉がわしに訴えての」

「飲んでくださいと水玉が言ったんですか?」

「いや、玉にしてくれと言った」

「それでお飲みに?」

「もう帰る時間かな。西王母の石室に戻らねばならん。スッチーに言っておくれ。わしのはジャンボよりデカいと」

「赤松子様ありがとうございました。次にご登場しますのは赤将子輿様でございます」

「アカちゃんと呼んでね」

「はい。アカ様、なにとぞ不老長寿の秘訣のご開陳を」

「カイチン?チンチンは開けん。開くのはスッチーだ」

「はあ、どうも仙人様たちは下ネタがお好きのご様子で」

「嫌いな者は仙人になれん」

「お噂によれば、赤将子輿様は野の草花だけをお食べなさるとか」

「アバウトなこと言うね。誰が噂してたの?」

「先ほど、赤松子様が」

「あいつはバフンくってるぞ」

「水晶の粉ではなかったのですか?」

「バフンくってると言うとスッチーが口スイしてくれないからね。さっき臭わなかった?」

「はあ、少し。それで赤将子輿様はなにをお食べに?」

「さっきアンタ自分で言ってたでしょ」

「野の草花でございますね」

「どんな草花?」

「どんな草花でございますか?」

「こちらが聞いている」

「タンポポとか」

「とか?」

「ドクダミとか」

「とか?最近の女性キャスターもトカ弁使うんだね」

「あとなんでございましょう」

「薬草、毒草、なんでも構わない。問題はなにを食べるかではなく、どうやって食べるかだ」

「どうやってお食べに?」

「まず遠くから草花たちをじっとみつめる。すると向こうの方でも見つめ返す者がいる。そこに駆けよって会話を始める」

「はあ?」

「君がドクダミの役だ。身ひとつで来てくれないかな」

「ちょっと都合が」

「そうそう。ドクダミもそうやって最初は用心する。ここからが技術だ。白いほっぺに赤い虫がついてるよ」

「そうなんですか?」

「いまとってあげよう。そこでドクダミは頬をつきだす。そこをパックン」

「毎回その手口ですか?」

「毎回違う手口だ」

「お食事のたびに大変でございますね」

「いっとくけど、これは真似できない」

「だれにでもできそうですが」

「いつパックンするか、その見極めが大切だ。相手が緊張をときほぐしたその瞬間を見切らないといけない。ちょっとズレただけでも効力を発揮しない」

「ありがとうございました。赤将子輿様でした。次は皆さんおまちかね、容成公様です」

「なにがおまちかねだ。今までの二人は前座か?」

「いよいよ真打ちのご登場ということでよろしくお願いいたします」

「真打ち?そういう階級づけが老化を招くんだ。そのうち長老にされちゃうじゃんか」

「それにしてもお若くていらっしゃいますね」

「なにが若くだ。年齢を聞きたいんだろ?」

「お噂では容成公様の不老長寿の秘訣は女性を抱くことにあるとか」

「房中術といいなさい」

「はあ。房中術でございますね。舌かみそうですが」

「だろう。ついボウチュウジュチュと言ってしまう」

「ボウチュウジュチュ」

「古代中国では房中術は補導と呼んでいる。日本でも補導と呼べば良い」

「補導でございますか?痴漢すると警官に補導されるということでございましょうか?」

「古代中国では房中術を補導と呼んだんだがな。そうか。日本では痴漢をオマワリがしょっぴく意味で補導というのか」

「補導は元は房中術の意味だったのでございますか?」

「補導とは陽気を補うために導きながら精を取込むという意味だ」

「どうやって精を取込むのでございますか?」

「実演してみせよう。客の中から玄牝を連れてまいれ」

「ゲンピン?カメラ屋でやってる現品処分のゲンピンでございますか?」

「女性のことを玄牝と言う。玄牝とはもともと万物に生じる道のことだ。 玄とは糸のことだが転じて繊細で奥深いという意味。牝はメスと書くが、メスが子を生むように万に精通しているという意味」

「初めて聞く言葉です」

「処女の振りはかわいいが、無学の振りはいけないよ」

「今時、誰も玄牝という言葉は知らないと思いますが」

「そうか?老子も使っていた言葉だぞ。玄牝之門、是謂天地根」

「はあ?」

「オマンコは天地の根っこという意味だ」

「はあ。で、どのようになさるのでしょうか?」

「だから玄牝をここに連れてまいれ」

「はい。それでは皆様方。われこそ絶世の美女と思われていらっしゃるお方、壇上におあがりいただけますでしょうか。房中術の祖といわれる容成公先生に秘伝中の秘伝を実演なさっていただきます」

「誰も手をあげんな。見れば年寄りばかりのようだが」

「はあ、老人会のために主催した不老長寿の講演会ですので」

(続く)