実況&分析マシュダ一家
大奇3と小奇3
2008.09.05王座戦第1局 羽生木村 手損角換り腰掛け銀

木村の作戦は44歩を突かずに先手からの無理攻めを誘う手損待機策。
43=45桂は悪手とのMF分析には羽生も康光も同意。ただし康光が常識的にはと述べる35歩も歩間理論では悪手。35歩を突かないことによって49=34飛で先手歩得。
木村は70=69角まで後手よかったはずと言う。寄せに行く大奇3で先手有利となる逆奇3を取られた。羽生は48金型から45桂仕掛けの時点で28飛には49金、69角には68銀のセット思考。
例の43銀下やこの68銀下を奇偶反転とする思考法は可能だが前者はそれが小奇3を正当化できても実際の変化作成で後手負け。羽生が破格の仕掛けに期待した由縁。受けの餌も仕掛け時準備。
では70手めの正解手は?
翌日の解説でも不明と述べた康光。つまり感想戦でも不明。
解答は小奇3を取る。新作マスケール理論の威力。判った棋士はいるであろうか?
谷川なら発見したかもしれない。今回は残念。
この変化の果ては69角が馬になっていること。だから68銀下には同馬で後手勝ち。
羽生が破格を指した理由?
木村がこの程度なので盛上げたかったと言うのが一番簡単。
χ理論は深浦で構築すると予告したことに発奮したのであれば面白いが。
対羽生で42桂-32桂-52桂の三連オチでは日経への皮肉になってしまう。

開始日時:2008/9/5 9:00
終了日時:2008/9/5 21:04
棋戦:第56期王座戦五番勝負第1局
持ち時間:各5時間
消費時間:89▲257△296
場所:東京千代田区・グランドプリンスホテル
先手:羽生善治王座
後手:木村一基八段
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △3二金 ▲7八金 △4二銀
▲2二角成 △同 金 ▲6八銀 △6二銀 ▲3八銀 △6四歩
▲4六歩 △6三銀 ▲4七銀 △3二金 ▲1六歩 △1四歩
▲6九玉 △9四歩 ▲9六歩 △5二金 ▲7九玉 △4一玉
▲3六歩 △3一玉 ▲3七桂 △5四銀 ▲7七銀 △7四歩
▲5六銀 △8四歩 ▲4八金 △6三金 ▲2五歩 △3三銀
▲2九飛 △7三桂 ▲6六歩 △4二玉 ▲8八玉 △3一玉
▲4五桂 △4二銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩
▲3四飛 △4四歩 ▲2四歩 △4三銀上 ▲6一角 △4二玉
▲3二飛成 △同 銀 ▲7二金 △9二飛 ▲2三歩成 △同 銀
▲2二歩 △1三桂 ▲2一歩成 △2八飛 ▲2二と △2四銀
▲4九金 △4五歩 ▲2三と △6九角 ▲6八銀 △7八角成
▲同 玉 △8八金 ▲6七玉 △6五歩 ▲4四角 △6二金
▲3四角成 △7二金 ▲2四と △5一玉 ▲3九金 △6六歩
▲同 角 △2七飛成 ▲8八角 △7一金 ▲6四銀
まで89手で先手の勝ち

駒アタリ奇数番5へ至る逆転の構造  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)20時35分40秒
  71=先手初の好手。これで逆奇3を取り逆転。
72=悪手。
74=悪手。
75=昼過ぎからここに逃がすと後手負けと判っていた。
76=偶4
77=初の駒アタリ奇数番5をようやく取り勝ちに。
 

ではχ理論はこの程度のものだったのか?  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)19時08分46秒
  羽生がその程度のコンディションであったと見る方がよいかもしれない。中原相手で今日のように仕掛けが歩間理論に反した場合やはり羽生は負けている。しかしχ理論の存在理由は仕掛けが不合理であることを説明するためにあった。  

受け方を間違えなかった木村  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)19時04分56秒
  木村も康光や渡辺明が居る控え室も間違えなかった。正解手52手め43銀上で奇3を取り後手優勢に。  

では羽生が期待した後手の悪手は何か?  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)19時03分10秒
  羽生が悪手を二回も指して後手に期待したさらなる悪手は52手め43銀下げ。同じ奇3でも下げは第五奇偶反転のためにそこまでの仕掛けがすべて逆行奇偶反転となってしまう。確かにこの52手め43銀下変化は後手負け。数枚作成すると5分ほどで即座に判明。奇3自体が後手の理論では悪手となるはずだった旧フレームの欠陥はマスケール理論で説明できるようになった。奇3には大小があると。  

羽生は悪手を指して相手の悪手を誘う棋士  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時58分35秒
  幻想対談で康光に教えたことだった。その康光が今日は控え室で羽生劣勢木村ヨシを断言した模様。  

第四奇偶反転からの整理 羽生は悪6+偶2X4  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時52分34秒
  43=悪1の2-6A
49=歩得が先手の代償
51=悪2の偶2/1
52=奇3で後手優勢
53=二重駒アタリで撹乱
54=平奇3解釈で優勢主張
55=悪3の仮想番行使で飛車金交換
56=逆偶2で優勢断言
57=先手初の理論上正しい奇3
59=悪4の偶2/2だが二枚目の歩
61=悪5の偶2/3
62=逆1で勝勢主張
63=悪6の偶2/4
 

χ理論介入  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時35分49秒
  羽生は第四奇偶反転からの2-6A。つまり歩間理論と奇偶反転理論だけでは43=45桂は無理攻め。49で1歩得が代償。28角で歩を取り返しに行くと24歩で負け。そこで偶数番原理はこっちだろと2-4Aの44歩。歩損+α値無視。51=24歩は偶2になるので先手はコッチが偶数番原理だろと最初から主張していることになる。29飛の分入れんのかと。入れるに決まっている。ところが木村は52=43銀上で駒アタリ奇数番3を取るハメに。
ではどこにχ理論が介入したのか?
 

康光の場合は第九奇偶反転からの8thA  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時21分12秒
  前項は第九奇偶反転からの8thAで仕掛けているので理論と一致。
今日は羽生ではなく後手番となった挑戦者の木村が千日手示唆。羽生などタイトルホルダーのくせに千日手策見せているほどだから木村がやっても誰も文句言わない。
 

棋王戦の思い出  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時06分10秒
  その康光が他のプロ棋士を揶揄。これは手損角換りではないと勘違いする棋士が居るらしい。勝又のことであろうか?
康光の棋王戦で思い出した。あの時は康光が77角としているので後手の手損にならない。77角が入っているかどうかだけの違いなので解説に言われるようなややこしいことなどひとつもない。
あのシリーズは負けたが今では康光棋王。

日時:2002/02/03
棋戦:第27期棋王戦五番勝負第1局
戦型:角換り後手右玉「 Q&Aの断末魔」
後手:羽生善治
先手:佐藤康光
▲7六歩    △8四歩    ▲2六歩    △3二金    ▲7八金    △8五歩    ▲7七角    △3四歩    ▲8八銀    △4二銀    ▲2二角成  △同 金    ▲3八銀    △6二銀    ▲4六歩    △6四歩
▲4七銀    △6三銀    ▲6八玉    △5二金    ▲9六歩    △9四歩    ▲1六歩    △1四歩    ▲7七銀    △7四歩    ▲3六歩    △3二金    ▲5八金    △7三桂    ▲3七桂    △3三銀
▲5六銀    △8一飛    ▲6六歩    △6二玉    ▲7九玉    △5四歩    ▲8八玉    △7二玉    ▲2五歩    △6二金    ▲6七銀    △5二金    ▲5六歩    △6二金    ▲4八金    △5二金
▲2七飛    △6二金    ▲2九飛    △5二金    ▲5五歩    △同 歩    ▲3五歩    △同 歩    ▲4五桂    △3四銀    ▲2四歩    △4四歩    ▲2三歩成  △同 銀    ▲3三歩    △同 桂
▲同桂成    △同 金    ▲1五歩    △同 歩    ▲4七桂    △4三桂    ▲2二角    △3二銀    ▲4五歩    △同 歩    ▲1五香    △4六歩    ▲3四歩    △同 金    ▲5五桂    △1八角
▲6三桂成  △同 金    ▲5九飛    △5四歩    ▲1一角成  △5五桂    ▲5六銀    △4七歩成  ▲同 銀    △同桂成    ▲同 金    △8六歩    ▲同 歩    △5五桂    ▲5七金    △4六歩
▲4八歩    △4五角成  ▲5六歩    △4七歩成  ▲同 歩    △4八銀    ▲5八飛    △5七銀成  ▲同 飛    △8七歩    ▲同 玉    △6七金    ▲同 飛    △同桂成    ▲同 金    △1九飛
▲7八銀    △1五飛成  ▲2二馬    △3三金    ▲8五桂    △8四歩    ▲7三桂成  △同 金    ▲5七桂    △4四馬    ▲3四歩    △2一歩    ▲3三馬    △同 銀    ▲同歩成    △8三香
▲6五桂打  △8五歩    ▲7三桂成  △同 玉    ▲6五桂    △同 歩    ▲6四金    △同 玉    ▲6五歩    △7三玉    ▲6三金    △投了
139手で先手の勝ち
 

相変らず羽生先手のショービジネス  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)18時00分2秒
  6年前の棋王戦で康光が挑戦するまで5年間は羽生を先手にしたのが連盟ショービジネス。王座戦は羽生じゃなきゃ棋戦降りると日経は公言まがい。その証拠は控え室。今日も七冠話題にしてよく飽きない。  

一昨日の石田解説名人  投稿者:マシュダ一家  投稿日:2008年 9月 5日(金)17時55分38秒
  ○ 石田和雄 中村太地 ● 王座戦 一次予選
○ 深浦康市 渡辺 明 ● 王将戦
羽生が逃した勝着を脇で指摘しながら傍らで中村太地に勝つという芸当。有吉が天彦に圧勝するより凄い。