決め方がカッコよすぎる。13角も36金も燦然と輝く収束。素晴らしい演出。
棋戦：第49期王位戦第3局
先手：羽生善治名人
後手：深浦康市王位
▲２六歩 △８四歩 ▲２五歩 △８五歩 ▲７八金 △３二金 ▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △２三歩 ▲２八飛 △３四歩 ▲３八銀 △７二銀 ▲９六歩 △８六歩
▲同　歩 △同　飛 ▲８七歩 △８四飛 ▲４六歩 △６四歩 ▲４七銀 △６三銀 ▲７六歩 △５四銀 ▲５六銀 △９四歩 ▲１六歩 △１四歩 ▲７七角 △５二金
▲８八銀 △４四歩 ▲８六歩 △８二飛 ▲８七銀 △４二銀 ▲６八玉 △４三銀直 ▲５八金 △７四歩 ▲３六歩 △６三金 ▲７九玉 △７三桂 ▲６六歩 △４一玉
▲６七金右 △３一玉 ▲３七桂 △４二飛 ▲２六飛 △４一玉 ▲３五歩 △５二玉 ▲３四歩 △同　銀 ▲３六飛 △３五歩 ▲２六飛 △３三金 ▲１五歩 △３六歩
▲同　飛 △２四金 ▲１四歩 △３五銀 ▲同　飛 △同　金 ▲２四歩 △２九飛 ▲８八玉 △２四飛成 ▲６五歩 △８五歩 ▲６四歩 △同　金 ▲３六歩 △同　金
▲１三歩成 △同　桂 ▲同香成 △同　角 ▲４五桂 △６六歩 ▲３三銀 △６七歩成 ▲同　銀 △６五桂 ▲６六角 △８六歩 ▲同　銀 △８五歩 ▲同　銀 △４五銀
▲４二銀成 △同　玉 ▲４五歩 △５五銀 ▲４四歩 △６六銀 ▲同　銀 △４四龍 ▲６二飛 △５二桂 ▲５六桂 △４八龍 ▲４四銀 △７八龍 ▲同　玉 △６七金
▲同　玉 △５七角成 ▲同　銀 △同桂成 ▲同　玉 △４六角 ▲６七玉 △６六歩 ▲７七玉 △６八角成 ▲投了
122手で後手の勝ち　残り時間=羽生25分　深浦17分

No: 3362の標題には最初大爆笑付だったが熱気でUP時にすっとんだ。オーバーヒート寸前のラリー。早くもベストライブノミネート。
44銀打は52飛成以下の詰めろなので先手玉を詰ますのみ。見ればいつしか11香まで利いている。逆に深浦が詰めろを掛けた瞬間詰まされる場合は85銀が利く。だから羽生は85銀と歩を取った。
羽生の感想=「78龍で詰みなら仕方ない」
つまり85銀で後手玉が詰めろになる順で勝ちと思っていた。誤謬の原因は95手めの局面で11香の存在軽視。104=44龍で角筋開通、114手めの王手の角切りで香筋開通という二重の手続きを経て初めて11香が浮かぶため。龍角が散って初めて起動する跳躍番。これほど見事に決まれば棋士冥利。

追記。080802。森内は観戦しながら61手めは先手だけ2歩持ち優勢と思っていたと公言。バカ正直すぎる。羽生の敗因は封じ手から始まる。その封じ手パスは封じ手時刻直前に深浦が指した52玉。羽生にすぐに封じさせた深浦の心理戦が勝因。森内とて羽生相手に同じことして顰蹙買ったことがあるが深浦は一応13分位は余裕与えた。羽生の先入観は森内と同じ。35歩打たせたことに安心しマサカ直後にその歩を捨てるとは夢にも思わなかった。15歩が敗着と言うのは簡単だが永世名人そろって油断した大局観の穴は33金と36歩の結合。単発手=ソロ、二発の強手=デュエット。この二重の響きを最終盤再現したのが深浦龍角散。

今度は第三の56へ

第二の56桂で詰めろだが

桂打たせても寄りだったが

同龍は56桂に龍逃げれば玉頭に楔

偶2で三頭手。62飛阻止+44歩阻止+角取り。

逆奇3から進平3を見せつつ同歩でGN46解消=角筋開通で龍移動が跳4の予感。

いい中継。一番知りたかったこと

今度は羽生から暑中見舞。13角どうすんのかと

87叩きだったかもしれない。

85が昇華し46繰り上げ。
羽生は何飲んでた？レモンジュースかもしれない。

86歩で偶4を取り33銀は駒アタリ奇数番5。
88で金取って連5。同銀が4枚目の歩入手で偶4。
65桂は進奇5。当家も興奮して46を忘れていた。
91=逆4
92=進4
まだ一波乱あるので期待の跳偶4が出るかもしれない。

二回目のジラしで気がついた。忘れていたのは46歩

GNが85歩

久保たちが36歩ダロと水さしたほどだから深浦とてそれで終わりと思っていたはず。二回チャンスがあった。それを恥じた深浦の優しさと王位の気構えの裏には怒気があったかもしれない。午前中の心地よい緊張が羽生のポカのおかげで一挙に怒りに転じることは有り得る。優しさと怒りの象徴が85歩だったと読む。

そう信じたい。でも実態は違う。花火に火つけて楽しもうと思ったら爆発してしまった。

が格言

だからオレンジジュースが

13桂はマズすぎた。
恩赦の囚人シャバに戻って人殺し。
元を正せば変調の兆しは85歩の攻めあい思考。やはり同情から緩手一発は怖い。森内の二の舞。

深浦。そんな場合ではない。水。

午前中のおやつは羽生が独りで食べて深浦は身震いしながら最強手二連発だったのに。
今はどうとでもなると思っている証拠。

1=歩で取れば33銀打+11角成
2=放置は同様33銀打龍飛取り
3=33歩は同桂成同龍25桂の龍角取り+32歩は33歩45歩32歩成同飛44桂王手飛車
4=66歩は同角65香以下65桂でも84角+61銀打ち=53桂成+51角成示唆
5=X 深浦次第

羽生は45桂見て座っているのだが仁王立ち。
自分の作品見て呆れる場合がある。よくもここまで来たと。そんな顔。
今日の中継見なかった人は一生の後悔。そうならないように連写を将棋世界に掲載していただきたい。200年に一度の大逆転劇は本当に今日あるかもしれない。

200年に一度が深浦の緩手二連発のおかげで100年に一度の逆転可能性になったので羽生も退席。何かあるかもしれない。97手めに好手があるかだが33地点が開いている。33金は41飛でダメなので25桂で角あてが眼につくが24角で切れそう。36龍を封じることができなければ42飛イジメだが33金41飛に34金とできない。36龍が邪魔。そこで事前工作。92手めに深浦が悪手を指すかもしれないので見切り発車したいが時間があるので。

森内が背負った名人の重責は頂点を迎えついにギブアップ。
歴史的とは過去と未来の責をも背負うこと。自分が生きているうちが華と開き直ることができない。先人の轍を汚すことなく未来の鑑賞者へ繋がないといけない。一般人には皇族と名人の苦悩はどの程度のものか想像を超える。順位戦なら有り得ないポカ。重責からの開放を願った失語症はコメント不要の世界。

72手めで停止状態だったのは仕方ない。口を開けば「オワ」しかなかった。深浦の恩赦で続行したので福崎も舌好調。関西で最も才能あった棋士が福崎。どこでアアなったのか誰か聞いて欲しい。
24龍で36歩だったカモと言ったのは久保？
それなら85歩の所で言っていただきたい。控え室も事情は把握している模様。

主催紙への繕いもある。あんまりヒドイ棋譜だと困るからと泣きが入ったら多少は手加減する。羽生に対しては第7局で努力賞と熱戦賞で褒美貰ったのでここで恩返し。最強手を二回指した棋士が直後に二回も疑問手出すはずない。商業棋戦なので目をつむるしかない。これからの緩手は本当に逆転しかねない。

畳で死なれるよりマシ。82手め13同香なら投了したと言っていたのに。
同桂で深浦が見せ場作ろうと言っているので羽生もやる気だした模様。
深浦この辺にしないと自分で200年に一度と言い兼ねないから。

深浦大丈夫か？眠そうな顔して指したが。
同桂は以下14歩25桂同桂で桂を捌かせる。以下13歩成同香の瞬間26歩。同龍は34桂で大逆転。同金は13香成から29香。35龍は名人戦第3局と似ている。歩1枚で龍が敵陣に入れない構図。以下25銀打でやはり34桂示唆。34地点死守で34歩は35銀同龍13香成同角に手番渡す。先手は金桂香歩+自陣角+85歩のオマケ付なので油断大敵。

34歩はないと昨日即時書いた通り。深浦相手にとりあえずの零番が通用しなかった。34同銀と出られると35銀から36歩を喰らうので61手めまで自動進行。62手めで深浦が最強33金を発見したために先手苦戦に。暴れたが36歩見落として一挙に奈落へ。深浦が立て続けに最強手を発見したことが素晴らしい。この一連の絶望と光明の絵柄が目に焼きついてしまった。第3局のクライマックス。深浦にはいっそう好感を覚える。

元もと相掛り先手が強すぎるので先手から奇想天外なハンデをつけたらどうかとの発想動機から始まった。先手桂香損からの逆転劇だが敵歩の頭に飛車を置くと言う一昨日の谷川が見せたようなトリックが見せ場。羽生が同じ動機から飛車銀交換のハンデでどこまで指せるか遊び心があればまだ救いようがある。実態は見落し。先手が桂損で指す戦略なら近いが。
深浦は木村以上の苦労人。王位を粗末にしないでいただきたい。

深浦が100年に一度の逆転と口を滑らし朝日が誇張した名人戦第3局。橋本のいい加減な解説が将棋世界にあったが誰もまともに読んでいない。森内の敗因は玉頭を攻めた24歩から始まる。攻めないと逆転されるという強迫心理は今回も共通。羽生が席を外さず投了も出来ずに体を硬直させながら65歩で打診。深浦は感じるものがあって85歩。森内敗因1の24歩と同じ。これを見て羽生は初めて席を立って指し継ぐと告げた。85歩の欠陥は先手への歩の補充権利と角の利きを増やしたこと。それでも深浦が精神状態を36歩を指したテンションで維持すれば逆転はない。理論と一致した36歩とその延長となる85歩だが皮肉なことに後者は先手に奇3を再開まで4回与えることになる。85歩以外に偶4があるとすれば36歩だがいかにも絞め殺すような無粋な手なので躊躇はある。しかし二回目の36歩が最善だったろと羽生に諭されたのが先手からの36歩。同情した相手にイランと言われるとまたかっとするかもしれない。平常心を保てば最善手は自然にでてくる。

よかった。羽生が自力で退室。羽生に死なれるより国家解体された方がマシ。何かあったら福崎久保は首くくるとこであった。すでに解説どころではない。3回生まれ変わっても逆転はない。午前中投了では関係者の夕食キャンセルかと羽生は心配して深浦に奇3で打診。偶2に戻せば手も足もでない状態で羽生投了だったが深浦が王位の恩赦で偶4を取った。羽生に恥かかせずに形作りに協力するとの意思表示。

羽生の様子がおかしい。脳梗塞を起こすかもしれない。投了させろ。

羽生のポカ。深浦の最強手に一瞬回路がトンだのかもしれない。
最後の形作り要請も冷酷に拒否された。もう投了でいい。

なんであろう？羽生の飛車がない。中継ミスであろうか？

2は実は当家も作成していた。確認作業が面倒なので零番で深浦の回答待ち待機。深浦がこの精神状態で長考したので最強手への裏づけがとれたのであろうと信じる。では次の問題。
羽生は3を取りに来るが2に戻して跳躍駒アタリ偶数番4を発見できるか。羽生の相掛り先手番不敗伝説を最初に破るとしたら跳偶4。
一番近い棋士が深浦。跳偶4は本棋戦の主題。

口ポカンからウーン、ホー、ヒェー

深浦最強偶2を発見したのか!

それが発見できれば深浦が優勢になる。だから考えている。零に戻して歩得でも継続手の権利は先手。
敵陣は固いので寄せ合い不可。ならば入玉が最善。偶2取りながら入玉が理想だがない場合は零に戻して手数だけ進行。手数に要注意。康光が最近気がついていることがある。

おやつも手にできない模様。うなだれ珈琲カップを手にソッカと目がうつろ。最強手を指して後悔しても始まらない。次善手は修正が利くが最強手は行くのみ。
羽生は24歩とされたら負けなので仕方なく行った。同香なら25桂の両取り。以下清算して71手めの局面で羽生が再度のパスで88玉なら深浦勝機あり。41飛の形なら飛車切りがある。

羽生の思考法はミス待ち。相手に手番渡して脳みそ吸うドラキュラ。はっきり失望。
62手めが24歩を実現する33角か最強33金だった。深浦の楽しい長考は33金選択。33角変化では25桂に24角だが33金変化は25桂自体を許さずに盛上げ指向。中原が得意とする展開。後手は右玉示唆でも薄い先手右辺への脱出路開拓。
33金は相当強情な手なので深浦の心理状態に軽い興奮を覚える。

完全受動駒アタリ偶数番2が封じ手奇手85歩。同桂なら角引いて85歩の桂殺し。無視して34歩なら84歩と延ばして82歩と受けさせる。初日深浦の手が52玉だったために84飛に82飛とできない。
では82歩以後先手1歩損の代償をどこに求めるか。狙いは端攻め。奇手85歩は角筋開通が真の狙い。95歩から香を貰って23地点攻撃。34銀しか受けがない。同時に後手の反撃36歩には35香反撃の示唆。36歩には一旦取って35歩打ちと言うひとめ有り得ない奇手もある。よく見れば34銀阻止。
一番自然な展開は香入手の95角に9筋展開41飛なら45歩。同歩44歩に同銀は25香なので同角だが45銀で攻め継続。というよりそうなると先手圧勝。

どうも昨日いないと思ったらこっちの駒検分やっていた模様。前夜祭付であろう。久保も副立会いが似合うようになってはオシマイ。

もし深浦が明日ノンキな手を指せば88玉の瞬間羽生の勝ち。
後手反撃構想に羽生がビビって88玉なら深浦勝てる。
ではいきなり封じ手が88玉ならどうか。相手が木村と思って指せばいい。流れはすでに羽生は最強手パス。指し手次第で君子豹変が羽生。すべては深浦の心意気次第。明日君子豹変するのは深浦の方。

36飛35歩同飛に13角。36飛24角25歩35歩26飛33角で羽生が45歩と来た瞬間に36歩サクリファイス。同飛に38歩。これは後手負け。二歩活かした垂れ歩は成る余裕皆無どころか敗着にされる。
34歩22角44歩同銀45歩への対応困難。35歩は二歩で負け。以下銀交換から久保級の技を掛けに行くと56歩46銀サクリファイスを同飛と取らせて13角の王手飛車。歩の頭に打つ24銀犠打で44歩が間に合い以下後手受け無し。玉飛接近最大の急所43が受からない。受けて千日手狙い不可。34歩の楔歩があるので33金や33銀に同桂でも同歩成。羽生が79玉のまま戦う場合の誘惑なので13角は考えないこと。
逆に羽生が49飛成を畏れて88玉の1手を入れたら深浦勝機十分。

34=マシュースペシャル回避
36=第二奇偶反転
40=雁木と言うより22角で戦うことで77角に対応。36のツケ。
44=飛車を下げたので桂跳ね準備
47=1-6完全四辺形+2αで固定。1-6A権利譲渡。
48=居玉で仕掛けろと強迫されても拒否。
49=63金に対応しつつ角交換後の49-14-69阻止
50=再度の恫喝拒否。
51=第三奇偶反転後の1-6A示唆。
52=大爆笑。悪手の第三奇偶反転。
53=緩手の第四奇偶反転。羽生は史上最強棋士であることを自ら否認する手。
54=大爆笑。それ以下と譲歩する王位の第五奇偶反転。
55=昼に予告通り羽生は第五で仕掛ける。1-6Aなので理論に合致。
56=偶2はないので取るか第六奇偶反転。深浦の選択は第六で1-6A奪取。平1。以下34歩同銀は連動35を見せて後手優勢。
57=羽生の封じ手。1-6A再奪取が最善。故意の悪手で偶2取ってから第七奇偶反転で逆転する手法は悪魔の指口。最善36飛。次善角引き。悪魔75歩、その子分15歩、自爆テロ45歩、ノラクラ88玉。
木村喜べ。次善棋士を目指す羽生は王座戦へ向けてチューニング開始。木村を認めたと言うこと。

木村のノラリクラリ戦法は戦後日本のノラクラ戦術と平行。中間管理職のノラクラオヤジ。弱者の知恵と思えば椅子蹴飛ばす必要もない。
本人はそれでいい。見る方はなぜ腹立つのか？
将棋は史上最も贅沢な遊戯のため。
ならば遊びを極める指し口見せろと。
深浦は一皮むけたので羽生が王位を譲渡。
木村はどうか？
昨晩俺は次善棋士と棋譜と感想で公言したも同然。本当のタコにはタコの自覚がない。ならばタコに徹して頂きたい。軟体流と呼ばれたら大したもん。

角をすぐに取れないのでは勝負あった。28飛VS84飛での相腰掛け銀ですでに端形が同じなので奇数番Aの権利が先手。羽生は5thで仕掛けてくる。深浦は乱戦を嫌ったが定跡形でも羽生の方が上手。ならばわずかな可能性に賭けるべきだった。でも良い時間を互いに共有した模様。深浦は終始正座で思考し決断。羽生も感じるものがあって正面切って付き合った。

さっさと取る。