康光の敗着の根は大介と同じ。勝ちと思って指したはずの手が緩手を生む温床。55手め31飛は勝ちに行く手。55手めの局面は後手に金が入るので43銀から金打二枚換えはひとめ。あとはどうやって飛車を65地点におびき出すか。61手め27飛の緩手で31飛が悪手に逆行相転化。
93角は新手筋となるべき明解な双頭手だが27飛はただの逃げ。
第一変化では61手め57金は先手負け。あと数種類作成してどうしてもダメな場合は93角を許した55手め31飛が敗着。康光を信用した当家もマヌケ。ヘンだと思った己の第一感を信じるべき。気温33ドでも。
No: 1038の予言通り？
言葉はあらゆる記号ですべてを表現できる。
大介と同じ過ちを犯した康光？
こんな入れ換えをいつまで同僚同士でやってんだか。
新手筋は諸手で絶賛したかった。それを見るためだけの1局。
この1手でデザインが根底から覆るため。
ひとめ羽生の手だったがソレも康光のおかげとは。

日時：2006.07.12-13
棋戦：王位戦第1局
戦形：対四間急戦46歩
先手：佐藤康光
後手：羽生善治
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽５七銀
▲３一飛 ▽５八銀不成▲同　金 ▽５七金 ▲６七金 ▽９三角
▲２七飛 ▽６七金 ▲同　飛 ▽５七桂成 ▲６五飛 ▽４三銀
▲２二馬 ▽３二金 ▲同　馬 ▽同　銀 ▲同飛成 ▽４三角
▲同　龍 ▽同　金 ▲６八歩 ▽３九飛 ▲１八角 ▽７四歩
▲４六銀 ▽４九飛成 ▲５七銀 ▽同角成 ▲６七金 ▽４六馬
▲３七金 ▽７三桂 ▲６六飛 ▽６五銀 ▲４六金 ▽６六銀
▲同　金 ▽５九飛 ▲投了
92手で後手の勝ち
終局=18時31分　残り時間=康光1分、羽生29分。

通常は二枚換えで32金は大歓迎だがそこが31飛の盲点となった。
どこに打ってもいいような飛車の位置が最重要地点だったとは。
72手め43角で飛車龍取り。これで逆転。54角は35飛33歩同飛成66角82銀以下先手勝ち。後手はギリギリまで82銀打を許せない。
43角に今度35飛は34歩。よって切る。
すでに先の変化群の龍+82銀の挟撃が消滅したため28飛の王手桂取りを許せないので75手め68歩。一番打ちたくない歩。62玉の玉頭を狙う64歩が利かない。28飛阻止なら75手め18角や49金打も候補だったかもしれないが安い駒から投資するのが人情。結局39飛に桂取り防いで18角だが68歩が先では63狙いの双頭手として半人前。39飛は逆に桂取り+35飛阻止の双頭手。そればかりか序盤95歩で狭い玉を横から狙う最大効果を発揮。
78手め74歩は三頭手。73桂や82角を可能にし75桂も未然阻止。
三頭手がでては再逆転は困難。

どうも気になっていたが55手め31飛がやはり康光の手拍子。飛車打は3箇所あるが41飛はない。31飛か21飛。21角成でなかったので21飛のつもりかと思ったら31飛は勝ちを意識しすぎた油断。
55手め21飛なら43銀から32金はなかった。
先手：55手め21飛
後手：本譜同様
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽５七銀
▲２一飛 ▽５八銀不成▲同　金 ▽５七金 ▲６七金 ▽９三角
▲２七飛 ▽６七金 ▲同　飛 ▽５七桂成 ▲６五飛 ▽４三銀
▲３三馬 ▽投了
67手で先手の勝ち

本譜55手め31飛だと67手めに21馬でも32金と打たれる。
先手は右の桂香を取られると負け。

先手：67手め21馬
後手：68手め32金
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽５七銀
▲３一飛 ▽５八銀不成▲同　金 ▽５七金 ▲６七金 ▽９三角
▲２七飛 ▽６七金 ▲同　飛 ▽５七桂成 ▲６五飛 ▽４三銀
▲２一馬 ▽３二金 ▲４一飛成 ▽５一金寄 ▲３二龍 ▽同　銀
▲同　馬 ▽２八飛 ▲６八歩 ▽２九飛成 ▲投了
76手で後手の勝ち
この変化でも93角が82銀阻止に二役。角の利きを残して逃げつつ71玉の代替をした初めての例。
初登場の筋を羽生が出せたのは康光協賛のおかげ。

唐突だが荻野式は発想の転換から偶然生れた。生理があって排卵があるのではなく排卵があって生理があるのだと。キッカケは次回生理予定日から排卵日を逆算する主婦の指折り。要するに構図を逆にする。羽生式も同じ。82銀を打たれたくなければ71玉ではなく93角があると。助産婦役がまたしても康光。

羽生相手に康光がこんなことするのは初めてかもしれない。
森内ならソレしか考えない。一番紛れがないゾと。
対郷田戦よりヒドイ。
暑さのせい？
ならば涼みに。

昼食後も羽生は指せないので投了かと思ったら58手め57金打まで一挙に。双方昼前に了解済みの59手め67金には60手め93角。
一見82銀打阻止に見えるが先手から清算すれば似た具合。そこにひょっこり逆転筋。

後手が王手龍取りをかけて逆転した場合
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽５七銀
▲３一飛 ▽５八銀不成▲同　金 ▽５七金 ▲６七金 ▽９三角
▲５七金 ▽同桂成 ▲同　飛 ▽同角成 ▲６七金 ▽５九飛
▲５七金 ▽同飛成 ▲８二角 ▽６七金 ▲８八玉 ▽４八龍
▲６八歩 ▽４一歩 ▲同飛成 ▽同　龍 ▲同　馬 ▽４八飛
▲５二馬 ▽同　玉 ▲３二飛 ▽４二歩 ▲３四飛成 ▽６八金
▲４四桂 ▽同飛成 ▲同　龍 ▽６六角 ▲７七銀 ▽４四角
▲６八銀上 ▽２八飛 ▲５五銀 ▽同　角 ▲同　歩 ▽８五桂
▲投了
96手で後手の勝ち

では44手めは藤井が2006.02.21朝日オープンで指したように最初から71玉が最善か？
これは一言で済む。最初からご破算では余りに芸がないと。
しかし71玉は後手が一番指したい手。
お子様ランチ出すと先にスイカ食べてしまう子がいる。
最初に日の丸をそっと取ってライスにスプーンをグサっと入れる子もいる。
中にはオトナのくせにお子様ランチ食べている親もいる。
試行錯誤の動機とは案外他愛ない理由。
戻って穴熊阻止の94歩が今日はお子様ランチにしようと言う注文だった。
メニュー頼んだ以上好きに食わせろと。
好きならよい。谷川と同じ手指して森内が本来指しそうな手を康光にクラってゴメンでは困る。

54手め57銀に羽生は44分の苦悩。55手め31飛に康光は勝ちを意識した24分。99角成は88銀で羽生相手の藤井同様後手ダメ。この将棋は後手がどこで71玉を入れるかが勝負の軸。昨日だけでなくいつかも全く別の将棋で同じことを書いたことがある。

先手：51手め33馬
後手：50手め36歩+56手め71玉
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽３六歩 ▲３三馬 ▽３七歩成 ▲同　桂 ▽同桂成
▲４一飛成 ▽７一玉 ▲康光襟元正す

この場合は康光の49手め32角成が33馬からの66地点死守を見せて好手だった。
金持ちケンカせずの森内風57銀を康光が指して森内が65角PHを即時消去する康光風を見せた点が風味。
44手め84角は名人戦初日でも森内風57銀でダメそうだった新手。
森内が珍しく気を利かして角切ったが結果は一層シラけた。
深浦が指した65角は好手。44手め39角もやったので残りは44手め54角。

先手：45手め74角
後手：44手め54角+60手め71玉
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽５四角 ▲７四角 ▽同　歩 ▲３一飛 ▽２二角
▲中断

後手は必須の71玉へどうやって繋げるかを考えるだけ。

54手め99角成は問題外。46歩もダメ。54手め39角成は37桂が飛車捨て連動手。
先手：55手め37桂
後手：54手め39角成
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽３九角成
▲３七桂 ▽３八馬 ▲４五飛 ▽同　銀 ▲同　桂 ▽投了
59手で先手の勝ち

54手め後手に指す手がない。
そこで羽生は観念してイチヨの顔思い浮かべながら54手め57銀打ブチコミ。
これがタイトル戦か？

先手：無視して寄せ
後手：54手め57銀打
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽５七銀
▲３一飛 ▽５八銀不成▲同　金 ▽５七金 ▲６七金 ▽同　金
▲同　飛 ▽５七角成 ▲同　飛 ▽同桂成 ▲８二銀 ▽６七金
▲８八玉 ▽４八飛 ▲６八歩 ▽４一歩 ▲５九金 ▽６八飛成
▲同　金 ▽同成桂 ▲同　銀 ▽７八金打 ▲９八玉 ▽６八金直
▲４四角 ▽投了
79手で先手の勝ち

どこかで見た風景。名人戦第4局で何度も登場してボツになった寄せ手順と同類。

3枚取られては先手も困るので54手め46歩には66飛。56手め99角成はないが59手め33馬が1手損というより香損並の緩手で先手不満。21角成ならここでも1手で11馬で先手必勝だった。
先手：55手め67飛
後手：54手め46歩+56手め99角成
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽４六歩
▲６七飛 ▽９九角成 ▲８八銀 ▽９八馬 ▲３三馬 ▽投了
59手で先手の勝ち
しかし55手め67飛には後手は99角成とせずに先の変化同様39角成で以下。
先手：55手め67飛
後手：54手め46歩+56手め39角成
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽４六歩
▲６七飛 ▽３九角成 ▲中断
次の66銀打と桂取りを先手は同時に阻止できない。66銀阻止に33馬が32角成の利点に見えるが43銀と引かれると先の変化より後手に銀を手持ちで残した分悪い。
先手：55手め67飛+57手め33馬
後手：54手め46歩+56手め39角成
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽４六歩
▲６七飛 ▽３九角成 ▲３三馬 ▽４三銀 ▲１一馬 ▽２九馬
▲投了
60手で後手の勝ち

54手め46歩にジット49飛と下がって39角成を阻止すると57桂不成。
そこで54手め46歩には同飛と取る。57銀打が見えるが以下で切らす。

先手：55手め46同飛
後手：54手め46歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽４六歩
▲同　飛 ▽５七銀 ▲２六飛 ▽５八銀成 ▲同　金 ▽５七桂成
▲６七歩 ▽５八成桂 ▲６六歩 ▽投了
63手で先手の勝ち
よって54手め46歩には意外な同飛が最善。

角を残されるなら49手め21角成が優る。従って康光は飛車切りを全く想定していない。99香成46歩27飛88銀98馬には11馬で香を即時取って先手勝ち。この変化中の46歩は53手め47飛だったために即時実行可能。

飛車と銀桂の二枚換え
先手：58手め39角成
後手：54手め46歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲３二角成 ▽６六飛 ▲同　歩 ▽同　角 ▲４七飛 ▽４六歩
▲２七飛 ▽３六銀 ▲６七飛 ▽３九角成　▲投了
58手で後手の勝ち

後手は19香も1手で取れるが先手は32角成だったためすぐに11香が取れない。後手が一番困るのは斜め駒を82地点に打たれることだがそれもない。

羽生はヘソ曲がり。こっちが角切りと言えば飛車切り。
似たようなモンでも全然違う。
康光の49手め32角成は21角成と違って11香に当たらないが36歩変化41飛成の場合は風通しが良い。
羽生が飛車を切ったのは角切り変化で53手め67歩ではないと思ったためではない。53手め67金は飛車切って57金打が王手飛車。53手め77角は以下。

角切り2
先手：53手め77角
後手：50手め66角
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲２一角成 ▽６六角 ▲同　歩 ▽同　飛 ▲７七角 ▽７六飛
▲６七金 ▽７七飛成 ▲同　桂 ▽４七歩 ▲投了
58手で後手の勝ち

名人戦実況&分析では初日に三題作成。
57銀は先手が勝ちを意識しすぎた手。45桂66銀64飛まで誰が指しても同じ。
当家は49手め21角成で作図。
ハブダマシ変化は以下。

50手め角切り
先手：歩成で王手の44馬
後手：金を取らせて玉入り+龍入り
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲５七銀 ▽４五桂 ▲６六銀 ▽６四飛
▲２一角成 ▽６六角 ▲同　歩 ▽同　飛 ▲６七歩 ▽５六飛
▲４七角 ▽２六飛 ▲５四歩 ▽３六歩 ▲５三歩成 ▽同　金
▲６五角 ▽７一玉 ▲３五歩 ▽３七歩成 ▲同　桂 ▽同桂成
▲４二飛成 ▽５二金引 ▲４一龍 ▽３五銀 ▲５三歩 ▽５一金引
▲３二龍 ▽４六銀 ▲４三角成 ▽４二歩 ▲４四馬 ▽２八飛成
▲５二歩成 ▽８二玉 ▲６一と ▽同　金 ▲投了
82手で後手の勝ち

名人戦第4局の後手のポイントはふたつ。
1=71玉を入れないと後手負け。
2=後手が勝ちに行く時は25銀を使う。
当家が谷川に一番手を焼いたのは54手め64歩。65歩までに2手もかかるので困った。まず羽生はやらない。羽生は角二枚持った方が作図しやすい棋士。だから飛車を2手もかけて無理に取らない。結局2手もかけて谷川は角も切れず58手め39角以下やはり飛車が取れなかった。ならば谷川レベルでは74角より最初から39角でやったらどうかと言うのが前項の作図。
25銀の使い方は二種類。 素直に勝ちに行くなら64歩の代りに54手め36銀。谷川64歩なら34銀。以下は名人戦第4局当日作図していた変化。

58金の欠陥は45飛に36角　No: 534
先手：55手目75歩
後手：54手目36銀
60手で後手の勝ち

25銀が主役になる日　No: 540
先手：58手目48角成
後手：61手目82角
82手で後手の勝ち

これに棋聖戦教訓19角成の香取り先攻を加えると
先手：55手め同金+59手め41飛成
後手：54手め36銀+60手め71玉
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽４二飛 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５六歩 ▽７二銀 ▲５八金右 ▽４三銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲７四角 ▽同　歩 ▲５七銀 ▽４五桂
▲６六銀 ▽４七歩 ▲同　金 ▽２五銀 ▲５八金 ▽３六銀
▲同　金 ▽同　歩 ▲４五飛 ▽３七歩成 ▲４一飛成 ▽７一玉
▲３七桂 ▽２八角 ▲２五桂 ▽１九角成 ▲１一龍 ▽６四香
▲２二飛 ▽６六香 ▲５二飛成 ▽６二金打 ▲１二龍寄 ▽４六馬
▲５七金打 ▽６七香成 ▲同金寄 ▽６六銀 ▲８五銀 ▽６七銀成
▲同　金 ▽５七角成 ▲同　金 ▽同　馬 ▲６七香 ▽５八金
▲６八銀打 ▽同　金 ▲同　銀 ▽６九銀 ▲同　玉 ▽５八金
▲７八玉 ▽６八金 ▲８八玉 ▽６七馬 ▲５一銀 ▽６六馬
▲９八玉 ▽１一馬 ▲６二銀成 ▽同　金 ▲１一龍 ▽６一香
▲５一龍 ▽７八飛 ▲８八香 ▽７九銀 ▲２二角 ▽８八銀成
▲同角成 ▽７九銀 ▲７八馬 ▽同　金 ▲３三角 ▽７七香
▲同角成 ▽同　金 ▲同　桂 ▽２四角 ▲４二歩 ▽６八角成
▲８六銀 ▽７八馬 ▲８九飛 ▽６七角 ▲投了
124手で後手の勝ち

逆に後手が19香を取れずに負ける場合
先手：55手め同金+59手め82銀
後手：54手め36銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽４二飛 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５六歩 ▽７二銀 ▲５八金右 ▽４三銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽８四角 ▲７四角 ▽同　歩 ▲５七銀 ▽４五桂
▲６六銀 ▽４七歩 ▲同　金 ▽２五銀 ▲５八金 ▽３六銀
▲同　金 ▽同　歩 ▲４五飛 ▽３七歩成 ▲８二銀 ▽４三歩
▲８六桂 ▽３六角 ▲７四桂 ▽５一玉 ▲３五飛 ▽５八角成
▲３一飛成 ▽４一金 ▲１一龍 ▽８五金 ▲３三歩 ▽４二金寄
▲３四香 ▽７六金 ▲３二歩成 ▽６七金 ▲８八玉 ▽６六角
▲９八玉 ▽１一角 ▲４二と ▽同　玉 ▲１二飛 ▽３二歩
▲１一飛成 ▽６九飛 ▲３三歩 ▽３一銀 ▲３二歩成 ▽同　銀
▲３三歩 ▽同　銀 ▲４一龍 ▽同　玉 ▲３三香成 ▽投了
95手で先手の勝ち
この変化でも71玉とできなかったことが敗着。逆に見れば19香を取る手順が回ってこない。19角成は名人戦第4局でも70手めで出たがすでに遅かった。71玉と谷川が手を戻したのは74手め。
順番から言うと71玉が先で19角成があと。

見慣れた題名。名人戦でやったばかり。
羽生は谷川新手と同じ74角。こんなのが新手なら39角でも新手扱い。
74角は飽きたので39角変化でも。

44手目39角変化1
先手：45手め38飛
後手：44手め39角マシュダ一家新手
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽３九角 ▲３八飛 ▽８四角成 ▲７四角 ▽同　歩
▲３一飛 ▽７三馬 ▲５五銀 ▽６五角 ▲３三飛成 ▽５五馬
▲３四龍 ▽５六馬 ▲３五飛 ▽３四馬 ▲同　飛 ▽４九飛
▲６六桂 ▽８五銀 ▲７七桂 ▽７三桂 ▲64手まで
39角変化の利点は95歩が重要な意味を持つこと。

95歩が意味をもたない時はこう言う場合
先手：45手め38飛
後手：44手め39角マシュダ一家新手
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲３六歩 ▽６二玉 ▲３五歩 ▽３二飛 ▲４六歩 ▽３五歩
▲４五歩 ▽５二金左 ▲４四歩 ▽３四銀 ▲４八飛 ▽４二飛
▲４六銀 ▽４七歩 ▲同　飛 ▽４四角 ▲同　角 ▽同　飛
▲２二角 ▽７四飛 ▲４八飛 ▽３三角 ▲同角成 ▽同　桂
▲６五角 ▽３九角 ▲３八飛 ▽８四角成 ▲７四角 ▽同　歩
▲３一飛 ▽７三馬 ▲５五銀 ▽６五角 ▲３三飛成 ▽５五馬
▲３四龍 ▽５六馬 ▲３五飛 ▽３四馬 ▲同　飛 ▽４九飛
▲６六桂 ▽８五銀 ▲７七桂 ▽７三桂 ▲８二銀 ▽２九角成
▲７三銀成 ▽同　銀 ▲８五桂 ▽１九馬 ▲７三桂成 ▽同　馬
▲６五桂 ▽７七香 ▲６八玉 ▽５六桂 ▲７七玉 ▽８五桂
▲８八玉 ▽７七銀 ▲８九玉 ▽６九飛成 ▲７三桂成 ▽５一玉
▲３一飛成 ▽４一金 ▲３三角 ▽４二歩 ▲６二銀 ▽同金直
▲同成桂 ▽同　玉 ▲７四桂 ▽７二玉 ▲７三香 ▽同　玉
▲８二銀 ▽６四玉 ▲５五角打 ▽６五玉 ▲７五金 ▽５四玉
▲４四角引成▽投了
103手で先手の勝ち

1=2003.05.07-08名人戦第3局　森内VS羽生　対四間急戦46歩型　トリプル手暗躍　死者の舟
2=2006.04.04朝日OP第1局　羽生VS藤井　対四間急戦46歩型
3=2006.05.18-19名人戦第4局　森内VS谷川　対四間急戦46歩型

こうやって本局を4番目に置くのが連盟メニュー。
サトのランチ程度の中味。毎回マタコレか。
当家もアホらしくなった。47歩がどーこー言うのも飽きた。
今回は56歩以前に94歩+42飛がオカシーと当家は言っている。
だから手垢のついたメニュー見て注文する諸君らを支持できない。
先手が4番目の船に制服姿で同乗したからにはすでに丸山納豆巻き屋のサビ入りかサビ抜きかの違い。そんなモノで延々と議論するのが千駄ヶ谷リーマン。
上記進行は95歩への2手分を先手が別方面に相転化させる為95歩自体は相手されない。
手数の代替行為が行なわれるのみ。
先手の指し方として好ましくない。
康光は勝負に撤すると昨晩述べた。勝ちやすい順を選ぶと言うこと。
その宣言が大介の早石田宣言並の告白と気がつかないかね？

相変らずコピー将棋指してまたも連盟ご自慢の指定局面。
そんなモノは家で指せ。
羽生だけの責任ではない。19手めは先手の問題。
57銀は平行歩間5として現時点では容認。57銀自体18手め95歩を許した緩手と見るほど現代将棋は進歩していない。当家とて57銀を緩手と断言するには新理論が必要。
しかし18手め95歩を咎めるのがマットウな将棋。4-2構造をそのまま許してはいけない。19手めの当家の新手は86歩。
以下こう進む。

先手：19手め新手86歩
後手：82玉
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽４二飛 ▲６八玉 ▽３二銀
▲７八玉 ▽４三銀 ▲５六歩 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩
▲８六歩 ▽６二玉 ▲８七玉 ▽７一玉 ▲７八銀 ▽４五歩
▲６六銀 ▽８二玉 ▲７九角 ▽２二飛 ▲中断
29手めは二通り。84歩を許さない85歩。46歩の3rdアタック。
前者が95歩を直接咎める進行。86銀型から96歩同歩95歩で後手に93歩もしくは92歩と打たせる。

左手を貧弱な額に当てて悔やんでいる。
「こんなタコ手順に戻すとは」
対局は静岡県浜松市。浜松名物の凧に汚い癖字で 「克己復礼」と書く王位。
このどうしようもない壊れた自我を崇める世間。
この将棋のどこが面白い？
え。羽生。どこが新しい？
康光はますます冷静に。血がどんどん引いている。

第一人者ヅラした甘えっ子の精いっぱいの虚栄。
94歩を事後弁護するための悪手連鎖に。
同じ平行歩間5でも62玉の方がマシ。72銀の1手で先手は全てを掌握可能。

10手め42飛の手損と悪手94歩を利用して後手は78玉まで2手で無事に移動を完了し自陣駒アタリ原理上優勢。あとは先手から戦いが起こせる。12手め32銀が2手遅い為以降はマシュダ一家手順の轍を踏んでいるようでもすべて2手遅れる。
15手め56歩第一歩間5で当家なら先手勝利宣言。
羽生に新しいことはナニもできなかった。
こんな棋士が名人を差し置いて第一人者ヅラできるアマーい村社会。

やはり羽生の挑戦はなかった。同じ平行歩間4でもこの飛車移動は明解な手損で94歩を緩手にしかねない悪手連鎖。前夜祭で「今まで以上のモノ」などと言っていたのは口先だけ。
後手が 10手め32銀を指すとどうなったか？

先手：11手め56歩
後手：10手め32銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲４八銀 ▽９四歩 ▲５八金右 ▽３二銀 ▲５六歩 ▽４三銀
▲４六歩 ▽５四銀 ▲中断

22飛が消えた瞬間に最強歩間5を先手は取る。後手最強の応手は43銀の第一平行歩間5。すでに戦いは始まっている。25歩を最大限活かす46歩で3-2アタック示唆。45歩阻止に54銀で腰掛け銀戦法。

32銀が該当。

10手めが悩ましい。58金が中庸最善とすれば95歩は悪手。
どの程度の悪手かと言うとイエローカードすれすれの反則マガイ。

康光が先に25歩を決めたのでここで平行歩間4はそのツケ。
もっとも過激な56歩では向い飛車にされる。ここで96歩は先手が急戦を強いられるか後手から棒銀を挑まれる。

4手め44歩はいい。手損角換りはやはり羽生でも難解。即時勉強不足がバレる。
8手め94歩が歩間4/2で4-1。羽生はカエル顔で指している。
一方今度こそ王位奪取の気構え十分の康光はその気合いと裏腹のシニョレッリ顔。